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GOURMET グルメ

2025.09.01


絶景を望み、味わう。理想の熟成を施した銘柄牛の鉄板焼!

東京には多くのラグジュアリーホテルが上陸しているけれど、待ちに待ったアコーグループのラグジュアリーブランドが初上陸した。2025年7月1日(火)〈ブルーフロント芝浦(BLUE FRONT SHIBAURA)〉の高層階に開業した〈フェアモント東京〉は、西に東京タワー、東に東京湾を一望できる最高のロケーションにある。伝統とモダンが見事に織り込まれたデザインのゲストルームはもちろんのこと、料飲施設も評判が高い。

店内の様子

伝統と革新が響きあうニューオーセンティックな鮨と鉄板焼、そしてスタンディングバーやシークレットリスニングバーまで、5つのレストランと2つのバーがある。なかでも体験しておきたいのが、鉄板焼の〈燈辻〉(とつじ)。36Fからの絶景が望め、6席だけのカウンターはエクスクルーシブな空間になっている。


“ミートキープ”

日本各地から厳選された最高級和牛を保管する“ミートロッカー”を設置。好みの部位を、水分をキープしながらマイナス2度で150日までプライベートにリザーブし、理想の熟成を施してくれる。“ボトルキープ”ならぬ“ミートキープ”という贅沢なサービスを実現した。


料理長の佐藤隆亮さん

料理長として腕をふるうのは、佐藤隆亮さん。〈ホテルニューオータニ〉や〈表参道うかい亭〉といった名店などで18年にわたり研鑽を積み、フランス料理や日本料理のエッセンスを加えたクリエイティブな鉄板料理を紡ぐ。ソムリエ資格も有しているから、お酒との相性もしっかりと考えられている。

いくつものコースやアラカルトが用意されているけれど、なかでも佐藤さんがイチオシするのが“深燈”(3万円)と“燈彩”(2万5000円)。前者は活伊勢海老とフィレが、後者は活鮑とサーロインが楽しめるので、どちらとも人気になっている。

最初は“本マグロのタルタル キャビア”。舞鶴からの生の本マグロをタルタルにして、可愛らしいセルクル型に仕上げた。上にはキャビアがのせられ、広島県のライムの皮を削って果汁も搾り、酸味でメリハリをつけている。


“黒毛和牛のしゃぶしゃぶ”

“黒毛和牛のしゃぶしゃぶ”は、利尻昆布と鰹の出汁でサーロインを“しゃぶしゃぶ”に。とろりとした焼き浸しの賀茂茄子を焼いて添え、シブレットや花穂紫蘇をあしらった。最後に加えられた柚子胡椒とワサビの葉がよいアクセント。

静岡県の糖度18度以上のトウモロコシ“甘々娘(かんかんむすめ)”を用いた冷たいスープが、“とうもろこしの冷製スープ”。塩と水だけでシンプルにつくり上げ、トウモロコシがもつフレッシュな上味を表現した。昆布とスダチのジュレが涼しげで、口中をさっぱりとさせてくれる。


“活鮑の塩釜蒸し 浅利のバターソース 紫蘇ラヴィゴット”

“燈彩”で供される“活鮑の塩釜蒸し 浅利のバターソース 紫蘇ラヴィゴット”は、黒鮑に昆布をのせて目の前で塩釜をつくり、じっくりと蒸し上げた。黒鮑の甘味と旨味が存分に引き出されていて、酸味のあるラビゴットソースが全体をキリッと引き締める。のせられた北海道産ムラサキウニは口溶け感があり、とても贅沢。肝は別皿で添えてくれるので、お酒のアテにでもどうぞ。


“活伊勢海老の鉄板焼 生姜とタイムソース”

“深燈”で味わえる“活伊勢海老の鉄板焼 生姜とタイムソース”は、大きな茨城県の大洗の伊勢海老を用いた逸品。セルフィーユ、タイム、イタリアンパセリをのせ、ハーブの水分だけでエチュベ=蒸し煮にした。味噌のある頭は米粉をまぶしてカリっとさせ、身は弾力を残しながらもしっとりと仕上げた。軽やかな生姜とタイムがアクセントの、完熟トマトを塩のみで3時間煮詰めたソースは出色の味わい。

黒毛和牛の添えものではなく、ひと皿の料理として完成させたのが“東京野菜の鉄板焼”。江戸川や練馬など東京野菜だけで構成されているのが、佐藤さんならではのこだわり。日によって内容が異なり、タマネギ、シイタケ、ズッキーニ、紫芋などが盛り合わされる。利尻昆布、発酵バター、エシャロットの濃厚なソースが、野菜の味わいに奥行きを与える。

メインディッシュは銘柄牛で、あえてブランドに固執せず、佐藤さんがその時その時で最高のものを目利きして仕入れる。サーロインは脂が多いのでしっかりめに焼いて妙妙たる味わいに仕上げ、フィレは適度に休ませながら肉汁を閉じ込めやわらかにした。

コンディメントは、擦りたての静岡県天城の本ワサビと、ミネラルたっぷりの千葉県の勝浦塩“満月の刻”。青森県産ニンニクを目の前でガーリックチップに焼き揚げてもらえるのも嬉しい。


“お好み焼き”

お食事は、季節の食材も加えた定番の“季節のガーリックライス”のほか、“お好み焼き”も用意されているのがココだけの特徴。お好み焼きは、米粉とヤマイモ、米麹、魚粉を用いたもっちりとした生地で、セルフィーユやタイム、パセリ、紫芽(むらめ)=若い赤紫蘇といったハーブもたっぷりとのせられていて、香り高い。夏には生地に九条ネギが加えられ、鮎がのせられるなど、季節によって意欲的なアレンジが施される。

“季節のデザート”は、ゆったりとしたラウンジに転卓して楽しめるのがいい。デザートは目の前で最後の仕上げが行われ、生演奏も行われており、最後の優雅なひとときを過ごせる。

魅惑の鉄板焼には、是非ともお酒も合わせてみたい。日本酒やワインも充実しており、厳選したピルスナーや洗練されたラガーから、ウイスキーや焼酎まで用意されている。チョイスに迷ったら、ソムリエでもある佐藤さんに相談するのがおすすめ。

左:“磯自慢 特別純米 山田錦” 左から2番め:“純米大吟醸 みぎわ” 中:“ローラン・ペリエ ラ キュベ” 右から2番め:“ビン 311 シャルドネ ペンフォールド” 右:“オー・ボン・クリマ ピノ・ノワール 椿ラベル”

ハウスシャンパーニュは、“ローラン・ペリエ ラ キュベ”(4470円)。淡いゴールドの色合いと細かく糸を引くような泡立ちが美しく、エレガントでなめらかな味わい。最初にオーダーするのに、ぴったりなグラスとなっている。

“純米大吟醸 みぎわ”(1800円/90mℓ、3600円/180mℓ)は、東京23区唯一の酒蔵〈東京港醸造〉で造られた〈フェアモント東京〉オリジナルの純米大吟醸。仕込み水や酵母などオール東京にこだわった日本酒で、キレのある美しい味わいと、上品な吟醸香がたまらない。

前菜や魚介類に合わせたいのは、オーストラリアの“ビン 311 シャルドネ ペンフォールド”(4470円)。ヘーゼルナッツの香りに果実香も感じられ、柑橘類の風味がさっぱりとした口当たりにする。魚介類の滋味を引き出してくれることは、間違いなし。

“オー・ボン・クリマ ピノ・ノワール 椿ラベル”(4080円)は黒毛和牛にも負けない赤ワイン。ブラックチェリーなどの黒系果実のアロマがあり、シルキーなタンニンが上品な和牛に寄り添ってくれる。

最後の食事には、“磯自慢 特別純米 山田錦”(2800円/90mℓ、5800円/180mℓ)がイチオシのセレクト。やや辛口で、質感がすっきりとしているので、ガーリックライスや米粉のお好み焼きに調和する。

メインカウンターのほかに、鉄板が設けられた6席の個室もご用意。利用シーンによってはこちらを選んでみて!

待望の上陸を果たした〈フェアモント東京〉。ほかでは体験できないものばかりだから、〈燈辻〉に足を運んでほしい。 

●深燈 3万円
本マグロのタルタル キャビア
黒毛和牛のしゃぶしゃぶ
とうもろこしの冷製スープ
活伊勢海老の鉄板焼 生姜とタイムソース
東京野菜の鉄板焼
銘柄牛フィレステーキ 80g(神戸牛サーロイン+6000円)
季節のガーリックライス または お好み焼き 香の物 赤出汁
季節のデザート(白桃コンポート アーモンドディプロマット レモン紫蘇ソルベ 日本酒エスプーマ)

●燈彩 2万5000円
本マグロのタルタル キャビア
黒毛和牛のしゃぶしゃぶ
とうもろこしの冷製スープ
活鮑の塩釜蒸し 浅利のバターソース 紫蘇ラヴィゴット
東京野菜の鉄板焼
銘柄牛サーロインステーキ 80g(銘柄牛フィレ+3000円、神戸牛サーロイン+8000円)
季節のガーリックライス または お好み焼き 香の物 赤出汁
季節のデザート(白桃コンポート アーモンドディプロマット レモン紫蘇ソルベ 日本酒エスプーマ) 

  

 

 
Information

●〈フェアモント東京〉燈辻(とつじ)
住所:東京港区都芝浦1-1-1 フェアモント東京 36F
営業時間:ランチ 土・日・祝日 11:30~14:30、ディナー 月・木曜~日曜 17:30~22:00
定休日:火・水曜
TEL:03-4321-1111
URL:https://fairmont.com/ja/hotels/tokyo/fairmont-tokyo/dining/totsuji.restaurant
※サービス料込み

●グルメジャーナリスト 東龍さんの連載、記事はこちら!
グルメジャーナリスト東龍のホテルグルメで“口福”体験!
アレが食べたいからこの店へ!

●公式 Instagram(@safarimagazine_official)はコチラ

文=東龍 text:Toryu
1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口でわかりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。

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