名建築が“ロッカールーム”に!?
〈ラコステ〉春夏コレクションをお披露目!
毎回驚くような場所でランウェイショーを開催する〈ラコステ〉。前回の秋冬コレクションでは、全仏オープンに使用される“ローラン・ギャロス・スタジアム”の“テニスコート”が舞台となった。今回はパリ、リセ・カルノにある鉄とガラスの名建築が舞台。テニススターやアスリートに馴染み深い“舞台裏”つまり“ロッカールーム”へと変化した。ここでどんなスタイルが披露されたのか、さっそくチェックしていこう!
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曲線を描くガラスパネルやカーテンのように垂れるシャワーカーテンが、プライベートな儀式とパブリックなスペクタクルの境界を溶かし、覗き見のような雰囲気を生み出す
2026年春夏ランウェイショーの会場となったのは、1895年にエクトル・ドゥジョルジュが手がけた鉄とガラスの建築。そこで発表された2026年春夏コレクションは、勝利の高揚感と敗北の静かな自省のあいだに漂う“ロッカールーム”を舞台にしている。それは、“ロッカールーム”がチャンピオンも情熱的なアマチュアもが、最も無防備な瞬間と向き合う聖域だから。スポーツへの感覚的オマージュを掲げ、選手と観客が共有する“限界を超える情熱”を讃えた今季のコレクション。〈ラコステ〉は、試合で着古したテニスポロのボタンを外す瞬間、トラックスーツを緩める仕草など、完璧さの支配に抗う“未完成の着こなし”の魅力を探求した。その結果、エレガントでダイナミックなワードローブが展開されている。





シルエットとテクスチャーは多様性とアスレチックなエネルギーを優先。シャワーカーテンを思わせる透明なオーガンザ、意外な使い方をされた光沢のあるタオル地、そしてリフレクティブなレザーなどを取り入れ、新たな価値観を提案した。デビューコレクションでテーラリングを導入した、〈ラコステ〉のクリエイティブ・ディレクター、コロトロスは今季も流れるようなシルエットと再解釈したポロシャツを展開。
オーバーサイズで透けるナイロンのポロは、軽やかな構築的アイテムやワイドなヴィンテージ風パンツと組み合わせる。ブランドを象徴するポロも、ポプリンやテリー素材で刷新され、「Tennis for Everyone」「Only for Tennis」といった文字が刻まれているのがポイント。トロピカルウールや上質なモヘアが特染めナイロンやレザーと交わり、快適さと未完成のエレガンスの誘惑を強調。お馴染みのワニロゴは芝のテニスコートにインスパイアされた刺繍で表現され、フランスのサヴォワールフェールを称えると同時に、ブランドのヘリテージを新しい形で継承された。テニスラケットのグリップを想起させるハンドルを備え、ヴィンテージのプリーツスカートに着想を得たディテールを纏う“ランランバッグ”も再登場。
色はヴィンテージスポーツウェアへのノスタルジーを喚起。鮮やかなオレンジやアーカイブブルー、洗練されたトープやオリーブグリーン、さらに繊細な花の刺繍と、創業者が1920年代のスポーツを通じて味わった喜びや栄光を祝福する華やかさがうかがえる。ウエアに親密さの新しい基準を打ち立てた2026年春夏コレクション。今後も〈ラコステ〉のコレクションから目が離せない!
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