左のトープは、より上品見えするスウェードのコンビネーション仕様。アウトソールも甲部に品よく馴染む配色となっている。一方で右のカーキは、ポリエステルナイロンメッシュの切り替えがスウェードに対するアクセントに。軽量設計のアウトソールも爽やか見えする白を採用。各9万6800円(ヘルノ/ヘルノ・ジャパン)
スニーカーといえば、スポーツが出自となって生まれた靴。だからこそ、これまでの選択肢の多くがなんらかの競技に根ざした“体育会系”だった。マラソンのランシューやテニスのコートシューズが古参的な存在で、そこにバッシュやスケートボード用のスケシューが仲間入り。このあたりが4大勢力だろうか? 読者のみなさんの場合、おそらく世代的にバッシュやスケシューが入り口で、その後は各ジャンルの気になるモデルをひと通り履いてきたという感じのスニーカー遍歴かと。そんなフットワーク軽くスニーカーを楽しんできた大人だからこそ、そろそろ未知のジャンルに足を一歩踏み出してもいいのでは!? そう思わせてくれるのが〈ヘルノ〉の新作だ。
昨今のファッションブランドのスニーカーの多くがスポーツをベースにする傾向が強い中、こちらは“マッジョーレ”というモデル名からしてロマンを感じるスタイルに。この名称は、〈ヘルノ〉が1948年の創業以来、本社と製造拠点を構えているイタリア北部の街・レーザを象徴する湖のこと。この湖とその近くを流れるエルノ川の豊かな水によって育まれた自然環境は、同社のモノ作りの大きな礎になった。そんな歴史的背景から“水はあらゆる創造の源である”というフィロソフィを持つに至ったという。上質なスウェードが品よく落ち着いたムードを放つこの1足には、そんなブランドのルーツを大切にする思いが詰まっているのだ。これは、スニーカーを特徴づけるサイドラインにもいえること。前述のエルノ川はブランド名の由来になった川で、このサイドラインもエルノ川をイメージしたロゴの一部を描いたものだという。かけがえのない自然や自分のルーツを大事にする気持ちを、足元のお洒落で表現してみる。そんなスニーカーの楽しみ方も“大人だなぁ”って思いません!?
●ヘルノ・ジャパン
TEL:03-6427-3424
※『Safari』12月号280ページ掲載
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