レオナルド・ディカプリオ映画5選chapter02
前回、『どのディカプリオが、お好き!? レオナルド・ディカプリオ映画5選!』をお届けしたが、もちろんそれ以外にも魅力的な作品はある。そこで、レオ様の魅力があふれる作品を追加セレクト! これであなたもレオ様の虜!?
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『バスケットボール・ダイアリーズ』
製作年/1995年 監督/スコット・カルヴァート 共演/マーク・ウォールバーグ、ロレイン・ブラッコ
役者としての挑戦心が見てとれる!
アイドル的評価の高い美青年時代のディカプリオが攻めている1作。詩人ジム・キャロルの自伝『マンハッタン少年日記』を原作にした青春映画で、ディカプリオ演じる主人公の高校生ジムがドラッグに溺れ、破滅していく様が描かれる。
バスケットボールをすることと詩を書くことが大好きで、やんちゃな不良生徒に過ぎなかったジムが、親友の死に心を痛め、ドラッグの高揚感を経験し、やがて男娼にまで身を落とす姿が痛々しくリアル。
撮影当時19歳。役にナチュラルな説得力をもたらすことに定評のあるディカプリオが、ティーンエイジャーの鬱屈を生々しく見せつける。華奢な少年っぽさ漂う若手スターでありながら、作品選びには一役者の挑戦心が。同年公開で、彼が詩人のアルチュール・ランボーを破滅的に演じた『太陽と月に背いて』も同様の志が感じられる1作。
『タイタニック』
製作年/1997年 製作・監督・脚本/ジェームズ・キャメロン 共演/ケイト・ウィンスレット、ビリー・ゼイン
キラめくレオ様!
日本でも興行収入262億円を記録した特大ヒット作だが、実は観たことがないという人は観るべき。20世紀初頭の豪華客船・タイタニック号の沈没を題材にした作品世界の中で、きらめきたっぷりのディカプリオをとことん堪能できる。
演じるのは、新天地アメリカを目指してタイタニック号に乗船する画家志望の青年ジャック。上流階級の令嬢ローズ(ケイト・ウィンスレット)と船内で出会い、身分違いの恋に落ちるが、タイタニック号を襲う突然の悲劇が2人のロマンスを飲み込んでいく。
ジェームズ・キャメロン監督渾身の1作としてアカデミー賞作品賞、監督賞ほか11部門に輝いたが、ディカプリオはノミネートすらされず。しかしながら、恋に落ちた青年のときめき、愛する人を全身全霊で守ろうとする献身を、とびきりチャーミングに表現した彼を評価する声は高い。
『ディパーテッド』
製作年/2006年 製作・監督/マーティン・スコセッシ 共演/マット・デイモン、ジャック・ニコルソン、マーク・ウォールバーグ
翻弄されるレオ様!
『ギャング・オブ・ニューヨーク』を皮切りに、巨匠マーティン・スコセッシと数度にわたってタッグを組んでいるディカプリオ。その中で、ディカプリオらしいナチュラルな説得力を堪能できるのが、実はコレ。
アイルランド系ギャング組織への潜入捜査を命じられ、危険と隣り合わせの日々を送る警察官ビリーを演じている。ギャング組織からスパイとして送り込まれた警察官コリン(マット・デイモン)との攻防が悩ましいところで、ディカプリオと一緒になってハラハラできる緊迫感あり。
絶体絶命の状況に直面し、追い詰められていくビリーの苦悩、戸惑い、複雑な思いが、表情1つ、仕草1つからひしひしと伝わってくる。“翻弄される系ディカプリオ”を知るなら、同じくスコセッシと組んだ『シャッター アイランド』共々必須。そして、正義の警察官役なので普通に格好いい。
『ブラッド・ダイヤモンド』
製作年/2006年 製作・監督/エドワード・ズウィック 共演/ジャイモン・フンスー、ジェニファー・コネリー
野性味あふれるレオ様!
ディカプリオ史上、最もワイルドなディカプリオに出会えるサスペンスアクション大作。内戦が続くアフリカのシエラレオネ共和国で、ダイヤの密売に手を染める元傭兵と反政府軍の襲撃によって家族と引き裂かれた漁師の運命が交錯する。
ディカプリオ演じる元傭兵のアーチャーはなかなか狡猾で、自分の利益と目的を優先する男。そんなアーチャーが高額なピンクダイヤの在り処を知る漁師に近づくも、彼との時間の中で人としての心を揺れ動かされ、ダークヒーローと化していく展開に痺れる。
銃弾飛び交うシエラレオネを駆けずり回るディカプリオが驚くほど野性味にあふれていて、ラフな短髪も、無精ひげも、汗と泥まみれの素肌もグッド。『ディパーテッド』と同年に公開された作品だが、ディカプリオ自身はこちらでアカデミー賞主演男優賞候補に。要は、どちらの作品もいい。
『インセプション』
製作年/2010年 製作・監督・脚本/クリストファー・ノーラン 共演/ジョセフ・ゴードン=レヴィット、渡辺謙、マリオン・コティヤール
軽妙なやり取りが新鮮!
『TENET/テネット』も話題の名匠クリストファー・ノーランと、初タッグを組んで話題となった1作。人間の潜在意識に入り込んで情報を盗み出す産業スパイの男が、人生を懸けたミッションに臨む。ディカプリオが演じるのはもちろん、夢から秘密を奪う産業スパイのコブ。その難解ミッションに挑む姿にワクワクさせられるのはもちろん、ノーランの美学が炸裂する“夢の世界”に翻弄される様にも見応えが詰まっている。
また、コブは単身で任務に取り組むのではなく、チームを率いるリーダーなのも注目すべきところ。しかも、メンバーを演じる役者陣は、トム・ハーディ、ジョセフ・ゴードン=レヴィットなど粋な顔触れ。圧倒的オーラゆえかスター総出演の群像劇などで見かけることの少ないディカプリオだが、本作では共演陣との軽妙なやり取りが随所で楽しめるのもいい。
photo by AFLO