もしも異星人に遭遇したら、こう対処せよ!
参考になる!? エイリアン映画5選!
5月に発足した自衛隊初の専門部隊“宇宙作戦隊”。宇宙は戦闘領域になったと思わせる話だが、そこで気になるのは地球外生命体=エイリアンの存在。もはや存在するか、しないかではなく、いつ遭遇するか? が問題かも。となる、どう対応したらよいのかも知っておくべきだろう。そこで、エイリアンが登場する映画を5本セレクト。これを見れば、いつ遭遇しても慌てる必要なし!?
『メッセージ』
製作年/2016年 監督/ドゥニ・ビルヌーブ 出演/エイミー・アダムス、ジェレミー・レナー、フォレスト・ウィテカー
まずは勇気を出して話しかけるべし!?
ある日突然、世界12カ国の上空に姿を現わした、異星からの飛行物体。目的は、何か? 米国の言語学者ルイーズは数学者の男性とともに、エイリアンと意思疎通を図るためにアメリカ上空の宇宙船内に送り込まれる。
一方、各国の対応は足並みがそろわず、目的がわからないことにしびれを切らして攻撃を主張する国も出はじめる。状況が緊迫していくなかで、ルイーズはエイリアンの意思を知ることができるのか……?
『ブレードランナー2049』も好評を博し、新作『デューン 砂の惑星』の完成も待ち遠しいカナダの鬼才ドゥニ・ヴィルヌーヴが手がけたSFドラマ。異星生命体が地球にやって来たとき、まずするべきは“話す”こと、すなわち、相手の言語を理解することが必要になる。
ヒロイン、ルイーズは政府の命を受け、またひとりの人間として、ふたりのエイリアンの言葉を理解しようとする。未知のものは誰でも怖い。それでも理解し合うことを恐れては何もはじまらない。もし、隣にいたら、まずは気軽に話してみよう!?
『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』
製作年/2013年 監督/ジョナサン・グレイザー 出演/スカーレット・ヨハンソン、ポール・ブラニガン
美女の誘惑には気をつけて!
スコットランドをさまよう妖艶な美女の正体は、なんとエイリアン! 消息不明になっても探されないであろう独り身の男を誘惑しては、その皮膚を採取する、恐ろしい存在だ。
しかし、ある男を引っかけたとき、“彼女”の中で何かが変わりはじめる。その男は腫瘍を抱えており、必要な皮膚には不適格だった。エサに過ぎなかったはずの人間に、“彼女”は興味を抱くようになり、それはやがて思いがけない展開に。
『アベンジャーズ』シリーズのブラック・ウィドウこと、スカーレット・ヨハンソンが異星人にふんして、美しい肢体を惜しげなく披露したスリラー。説明的なセリフを徹底的に排除しおり、観る者に思索を促がすつくり。
セクシーなスカヨハ星人の前に、言葉はいらない。健康な男性は、ひたすら捕食されるのみ。霊長類ヒト科オスにとっては下心が命取りになる典型的パターンだ。生きていたければ、性欲を抑えるべし!?
『第9地区』
製作年/2009年 製作/ピーター・ジャクソン 監督/ニール・ブロムカンプ 出演/シャルト・コプリー、ジェイソン・コープ
エイリアンが移住してくることも想定すべし!
南アフリカ、ヨハネスブルグの上空に突如、出現した飛行物体。そこに乗っていた異星人たちは、故郷の星に帰れなくなり、難民として地上に受け入れられる。しかし、人間社会では”第9地区”と呼ばれる区域に居住を限定され、“エビ”と呼ばれて差別を受ける。
28年を経て、彼らは第10地区に移されること。役人のヴィカスは仕事で第9地区の家を一軒ずつ回り、エビから承認のサインをもらっていた。ところが、謎の体液を浴びたことから、彼の肉体に変化が生じ始める……。
低予算映画ながら賞賛の声を集め、米アカデミー賞では4部門にノミネートされたSFドラマの傑作。アパルトヘイトが撤廃された南アフリカで、新たな差別が生まれていた……という風刺的な物語。
本作のエビはグロテスクで、確かに近寄りがたい雰囲気があるが、根は決して悪くない。もちろん、いいエビも悪いエビもいるのだが、それは人間も同様だ。来るべきエイリアン移住時代に備えて(?)、ヘイトのない世の中を。
『アタック・ザ・ブロック』
製作年/2011年 監督/ジョー・コーニッシュ 出演/ジョン・ボイエガ、ジョディ・ウィッテカー
先手必勝は異星人に通じない!?
サウスロンドンの住宅地に降り立ったエイリアンを撃退して、鼻息も荒い悪ガキたち。しかし、エイリアンは、一体だけではなかった。次々と飛来するエイリアン群に対して、最初は戦う気満々で武装していた少年たちも次第に、その恐ろしさに気づき始める。
ストリートギャングとの抗争も絡み、事態が混沌としていくなか、彼らはエイリアンを撃退できるのか!? 『ショーン・オブ・ザ・デッド』のエドガー・ライト監督がプロデュースを手がけた英国製のSFコメディ。
いわゆる侵略型異星人の物語ではあるが、少年たちが最初にエイリアンを殺さなければ、こんな騒動が起こることはなかった……と判明する。ストリートのケンカでは確かに先手必勝だ。しかし、異星人とのケンカは、人類にとって命取りになりかねない。若気に任せて、イキる必要はナシ。まずはピースに行こうじゃないか!
『クワイエット・プレイス』
製作年/2018年 製作/マイケル・ベイ 監督・出演/ジョン・クランシンスキー 出演/エミリー・ブラント、ミリセント・シモンズ
音に反応するエイリアンがいたとしたら!?
エイリアンに侵略され、荒廃しきった地球。わずかに生き残った人々は、音に反応するエイリアンの習性に注意を払いながら、静かに潜伏生活をおくっていた。
5人家族のアボット家も、この危機を何とか乗り越えていたが、末っ子がエイリアンに殺されたことから、堅固だった家族の絆は揺らぎ出していた。しかも、妻のエブリンは出産間近で、音を立てることなく、それをやり遂げなければならない。果たして、アボット一家の運命は!?
音を立てたら即死……という斬新な設定が好評を呼び、世界中で大ヒットを記録。公開待機中の続編も待ち遠しい、本格派のSFスリラー。
そもそも人間は、音を立てずに生活できるものなのだろうか? 会話は手話で何とかなるが、ただ生活しているだけでもノイズは生じる。
ましてや、出産時の女性は声を殺すだけで大変だし、何より生まれてきた赤子の鳴き声はおさえようがない。アボット家はそれにどう対処するのか!? 未来のサバイバルのためにも、必見。
Photo by AFLO