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CULTURE カルチャー

2018.09.19

スタイリストKim-changのLAレポートVol.2
インスタ映え必至のLA発グラフィティ “レトナ”とは!?

LAはアートの街だ。犬も歩けば……じゃないけど、目にする壁、道路、電柱など至るところで洒落たグラフィティに遭遇する。それも駆け出しの新米アーティストから、えっ!? と驚くビッグネームまでが渾然一体だから面白い! 自分のお気に入りを見つけたら、そのアーティストの作品を追いかけて移動してみる、そんな旅があっても楽しいかも!?

そのはじまりは1960年代後半から70年代初頭といわれているストリートグラフィティ。現在では優れたアートの形として認められ、世界中の愛好家から高い評価を得ている一方、それを好まない人たちや建物の取り壊しによって描かれては消えていく運命にもある。そう、グラフィティってとても儚いものなんだよね。

 

 

 

上のようにインスタ映えにもってこいの壁はメルローズ通りを歩けば至ることろに。 あのエンジェルウィングや“MADE IN LA”だって人だかりを目印にすぐ見つけられるはず。そんな数多いるグラフィティ・アーティストの中でも特に注目を集め、もはやミュラリスト(壁画家)にまで登りつめた人物がいる。それが知る人ぞ知るLAグラフィティ界のスーパースター“RETNA=レトナだ!

よ〜く目を凝らすとビル壁面に独特の文字が描いてあるでしょ? このグラフィティ、いまやLAの街中でかなりの確率で遭遇するのだけど、これを描いているアーティストこそ、ここで紹介したいレトナ。レトナは1990年代半ばにストリート・グラフィティ・ライターとして活動を開始。英語の古典フォントやアラブ文字、アジアやヘブライ文化から影響を受けたグラフィティを、ときには絵画や写真とミックスしたり、ときには破壊的に表現。そのユニークなスタイルが有名ギャラリー・オーナーの目にとまり、彼のサクセスストーリーははじまった。

 

 

ここは過去に〈アメリカン アパレル〉の本社だったビル。DTLAにあり、巨大な3棟が連なるさまはとにかく異彩を放っている。アートの専門家によると彼が描く大きな壁画にはすでに1億円以上の報酬が支払われているのだとか。そう、LAでも屈指のミリオンダラーアーティストなんだよね。近年ではジャスティン・ビーバー4枚目のアルバム『パーパス』のジャケ写や有名メゾンブランドとコラボしちゃったり、アートの域を超えて引っ張りだこなんだ。

 

実は以前、レトナ本人と会ったことがある。今年の2月10日、ジュエリーブランド〈GoodArtHLYWD(グッドアート ハリウッド)〉から、そのDTLA本店のオープニングレセプションに招かれた晩。エントランスで知人と会話中、ふっと後ろを振り返ったらニコニコ笑いながら「ハイ!」と声を掛けてきたのが彼だった!

彼のことはインスタでフォローしてたから、見た瞬間レトナだとわかった。でもよくよく聞くと、一緒にパーティに駆けつけた仲間の中にレトナをよく知る友人がいて、声を掛けたのは自分にではなかったのだと気づかされる()

そんなみんなでレトナを囲んでパチリ。右からKim(自分)、〈イサムカタヤマ バックラッシュ〉のデザイナー片山さん、役者の鈴木一真さん、レトナ、その友人2人、〈グッドアートハリウッド〉のディーラーでミック 恵比寿のオーナー松本さん。レトナの知人とはこの松本さんだった。ところでグッドアートハリウッド本社の壁にはレトナ同様にLAグラフィティ界のレジェンド、デイビッド・フローレスによる手を合わせて拝む構図のグラフィティが描かれている。レトナ自身も、彼が崇拝するデイビッドのグラフィティを観に、ここに顔を出したのだった。

アートがアートを呼びこむ素敵なパーティに参加できたことに感謝! そしてみんなもLAを訪れる機会があれば、こんなグラフィティに親しんでみたら?

 
取材・文=Kim-Chang
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