Safari Online

SEARCH

CULTURE カルチャー

2024.05.18

MLBの挑戦者たち〜メジャーリーグに挑んだ全日本人選手の足跡
Vol.15 田口 壮/逆境とチャンスに強い仕事人


【Profile】田口荘(たぐち・そう)/1969年7月2日生まれ、兵庫県出身。日米通算1601安打(1992年〜2011年)

前年にイチロー、翌年に松井秀喜が海を渡り、輝かしいスターたちに挟まれる形となった田口壮のメジャー挑戦。晩年に差しかかってのFA移籍(当時32歳)でもあり、その動向はなかなか日本に届いてこなかった。しかし実際のところ、8シーズンもメジャーで過ごした日本人選手はそう多くない。派手な活躍はなくても、所属した各チームがいかに彼を必要としたかがわかる。

堅実な守備と走塁、そして得点圏打率.331(メジャー通算)の勝負強さが武器。満塁時に限れば.512(41打数21安打)という驚異的な数字を叩きだす。ちなみにNPBで“満塁男”といわれた駒田徳広(元巨人・横浜)の満塁通算打率は.332(220打数73安打)であった。

田口のプロ野球人生は、とても順風満帆とは言い難いスタートだった。関西学院大学時代に堅守・強打の遊撃手として鳴らしたが、入団したオリックス・ブルーウェーブ(当時)でスローイング障害(イップス)を発症。守備の不安から出場機会を得られず、2 年続けて50 打席以下にとどまった。3年目を迎えた1994年、仰木 彬監督に外野への転向を志願。もともと強肩・俊足ということもあり、イチローらとともにリーグ随一の外野陣を形成した。
 

  

 

2006年、ワールドシリーズ制覇の祝賀パレードに参加

10年目の2001年オフ、FA権を行使。セントルイス・カージナルと3年の契約を締結した。1年目の’02年はマイナーで過ごすことが多く、メジャーに昇格したのは6月と9月の2度のみ。19試合の出場にとどまり、15打数6安打。歯が立たないわけではない。それなりの手応えはあっても、メジャー定着への道のりは想像以上に遠かった。

2年目も開幕ロースターは掴めず、43試合の出場で54打数14安打3本塁打。だが、得意の得点圏で.357と結果を残し、チーム内での存在感を高めた。3年目の’04年は開幕からメジャーに定着。出場試合数を109に増やし、打率.291、得点圏打率.341の好成績を残す。チームの新人王に選ばれ、ラルーサ監督やファンからの信頼も勝ちとった。

苦労した2年間を経て、ついにメジャーでの居場所を掴んだかに見えた田口。実際、’05年はチームの主力として143試合に出場し、打率.288、8本塁打、53打点を記録。得点圏打率も.407と勝負強さを発揮している。ところが、翌’06年は代打や守備固めでの起用が増え、またも準主力の扱いに。チームが再編期を迎えていたこと、そして36 歳という年齢が影響したかもしれない。

しかしその年、カージナルスは3年連続の地区優勝を果たし、デトロイト・タイガースとのワールドシリーズに進出。王手をかけて迎えた第5戦、田口は8番左翼で先発出場を果たす。チームは見事に勝利を収め、ワールド・チャンピオンが決定した瞬間にフィールドに立っていた初めての日本人選手となった。
 

  

 

フィラデルフィア・フィリーズ在籍時にもワールドシリーズ制覇を経験。当時の指揮官で、ヤクルトと近鉄でも活躍したチャーリー・マニエル監督と喜びを分かち合う

‘07年も130試合に出場して打率.290とまずまずの成績を残すが、オフに球団が契約更新オプションを行使せず、事実上の戦力外に。フィラデルフィア・フィリーズに移籍すると、田口の仕事は主に代走や守備固めとなる。チームはこの年のワールドシリーズを制覇。田口の出場機会こそなかったものの、2つめのチャンピオンリングを手にすることになった。フィリーズ時代の田口は、とにかく打撃に苦しんだ。.220という打率は、日米を通しての自己ワースト。真面目な性格だけに、精神的に思い悩んだ部分が大きかったようだ。

翌’09年はシカゴ・カブスとマイナー契約。主に3Aで過ごすことになるが、9月に昇格し、40歳2カ月でメジャー出場を果たした。しかし出場機会は6試合にとどまり、オフに自由契約となる。翌年は古巣のオリックスに復帰。チームの精神的支柱として存在感を示しつつも、’12年に現役を引退している。何度となく訪れた逆境を乗り越え、42歳まで力強く駆け抜けた野球人生であった。

●『Safari』公式ECサイトでMLBアイテムがすぐに買える!
別注限定 大谷翔平選手フェイスプリントTシャツ
別注限定 MLBパイルセットアップ チームロゴ刺繍

●こちらの記事もオススメ!
Vol.14 石井一久/天然キャラで愛された剛腕
 

  

 

 
文=野中邦彦  text : Kunihiko Nonaka
photo by AFLO
元サッカー日本代表・槙野智章も注目する“アミノバイタル® アミノプロテイン”!ルーティンを維持する理想の相棒!
SPONSORED
2026.06.30

元サッカー日本代表・槙野智章も注目する“アミノバイタル® アミノプロテイン”!
ルーティンを維持する理想の相棒!

現役時代からカラダ作りに強いこだわりを持つ元サッカー日本代表の槙野智章。現在もそれは変わらず、毎日のルーティンやトレーニング後のケアが大切だという。そんな彼が今注目しているのは、“アミノバイタル® アミノプロテイン”。カラダと向き合い続け…

テカりに打ち勝つ美容液が決め手に!?アワードで選手たちのかっこよさを支えた〈SHISEIDO MEN〉!
SPONSORED
2026.06.21

テカりに打ち勝つ美容液が決め手に!?
アワードで選手たちのかっこよさを支えた〈SHISEIDO MEN〉!

シーズン中に活躍した選手並びにチームを讃える“B.LEAGUE AWARD SHOW 2025-26”。受賞者たちは華々しくランウェイを闊歩したが、男らしくスタイリッシュなビジュアルの舞台裏には、“テカり知らずの清潔感ある肌”も一役買って…

TAGS:   Health&Beauty
上質にしてエレガント、〈ブランパン〉で時を楽しむ。複雑機構こそ大人の愉悦 ムーンフェイズを手元に。
SPONSORED
2026.06.26

上質にしてエレガント、〈ブランパン〉で時を楽しむ。
複雑機構こそ大人の愉悦 ムーンフェイズを手元に。

“フィフティ ファゾムス”に象徴される本格ダイバーズとともに〈ブランパン〉のアイデンティティを体現するのが、ドレスウォッチの“ヴィルレ”コレクション。その魅力を十二分に楽しませてくれるのが、ムーンフェイズを備えたコンプリートカレンダーモデ…

TAGS:   Watches Urban Safari
独創的にして普遍の美しさを体現する〈ラドー〉。技術と革新。セラミックの造形美。
SPONSORED
2026.06.26

独創的にして普遍の美しさを体現する〈ラドー〉。
技術と革新。セラミックの造形美。

革新的な素材使いによって、手元のお洒落に独創性とスタイリッシュさをもたらしてくれる〈ラドー〉。その真骨頂となるのが、“アナトム”と“トゥルー スクエア”というふたつのコレクション。ハイテクセラミックを駆使した造形美が、新しい“時”の楽しみ…

TAGS:   Watches Urban Safari
“阿波藍”に彩られた特別な〈オシアナス〉。美しき日本の伝統色を、手元に。
SPONSORED
2026.06.26

“阿波藍”に彩られた特別な〈オシアナス〉。
美しき日本の伝統色を、手元に。

世界初のデュアルタイム搭載フルメタルクロノグラフ電波ソーラーウォッチとして2004年に誕生して以来、高い人気を誇る〈オシアナス〉。海に着想を得た“青”の世界観を追求し続けてきたその配色に、また新しい魅力がもたらされた。伝統技法を取り入れた…

TAGS:   Watches Urban Safari
〈エドックス〉の日本限定モデルは真っ黒ダイバーズ!大人のバカンス姿はオールブラックで引き締めを!
SPONSORED
2026.06.25

〈エドックス〉の日本限定モデルは真っ黒ダイバーズ!
大人のバカンス姿はオールブラックで引き締めを!

淡いトーンのリラックス感あるリゾート姿だからこそ、どこかに引き締める要素が必須だ。ならば〈エドックス〉の日本限定の“真っ黒ダイバーズ”時計はどうだろう? 余裕のある大人のサマーバカンスには、こんなステルス仕様な腕元の相棒が効果的!

TAGS:   Watches
〈エドックス〉×〈ムータ・マリン〉のコラボ時計第2弾が登場!夏男の腕に映える“海をまとう”タイムピース!
SPONSORED
2026.06.25

〈エドックス〉×〈ムータ・マリン〉のコラボ時計第2弾が登場!
夏男の腕に映える“海をまとう”タイムピース!

防水時計のパイオニアとして知られるスイスの老舗時計ブランド〈エドックス〉。そしてラグジュアリーな大人の海スタイルを提案する〈ムータ・マリン〉。そんな夏を象徴する2大ブランドのコラボ第2弾が実現。“海をまとう”デザインにタフな機能性が備わっ…

TAGS:   Fashion Watches
夏アイテムが充実した〈ジースター〉から目が離せない!男らしい重厚感はそのままに、見た目も着心地も涼しげに!
SPONSORED
2026.06.10

夏アイテムが充実した〈ジースター〉から目が離せない!
男らしい重厚感はそのままに、見た目も着心地も涼しげに!

デニムといえば男っぽくて力強いイメージが魅力だが、夏場はどうしても暑苦しい気がして、つい避けてしまいがちではないだろうか。ところが、そんな先入観を覆す新作コレクションが、オランダ発のデニムブランド〈ジースター〉から登場。地球規模の猛暑が続…

TAGS:   Fashion Denim

NEWS ニュース

loading

ページトップへ