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CULTURE カルチャー

2023.10.14

『VIVANT』のベキに思わず共感!?
ひどい上司に振りまわされるハラスメント映画5選!

先日終了したドラマ日曜劇場『VIVANT』。別班の存在とともに、話題となったのが役所広司演じるノゴーン・ベキの過去。上司に見捨てられたことが原因で家族が離散。妻は命を落とすという悲劇に見舞われていた。そこまでではなくとも、パワハラ、モラハラを繰り返すモンスター上司に困っている人は多いはず。そこでハラスメント映画を5本セレクト。参考になる対処法が見つかるかも!?



『モンスター上司』
製作年/2011年  原案・脚本/マイケル・マーコウィッツ 製作/ブレット・ラトナー 監督/セス・ゴードン 出演/ジェイソン・ベイトマン、チャーリー・デイ、ジェイソン・サダイキス、ジェニファー・アニストン、コリン・ファレル、ケヴィン・スペイシー、ジェイミー・フォックス

上司にカチンときた経験がある人なら共感必至!
何かと“ハラスメント”が話題になる、ここ数年。その意味で映画でも改めて注目されるのが、会社での上司と部下の関係だ。中でも部下の目線から見た上司へのうっぷんなら、ネタの宝庫なので映画の題材にうってつけ! 本作はタイトルから一目瞭然。ハラスメントの権化と呼ぶべき上司が登場する。しかも3人も……。バーで飲んでいた親友3人が、元詐欺師に背中を押され、それぞれの職場の上司への復讐計画を立てる。

ストーリーは不穏でシビアだが、ジャンルとしてはコメディ。親友3人のノリは『ハングオーバー!』のようだし、それぞれのモンスター上司も超強烈キャラで、しかも配役が絶妙。ケヴィン・スペイシーは徹底的にイヤな奴で、ジェニファー・アニストンはセクハラ攻撃。そしてコリン・ファレルは、ちょっとおバカな上司。目を疑うハラスメントも盛り込みながら、上司たちを事故に偽装して殺す計画が進み、予想不能の展開。基本は笑いながらも、上司にカチンときた経験がある人なら共感必至の一本。 

 
 

 


『プラダを着た悪魔』
製作年/2006年 原作/ローレン・ワイズバーガー 製作/ウェンディ・フィネルマン 監督/デヴィッド・フランケル  脚本/アライン・ブロッシュ・マッケンナ 出演/アン・ハサウェイ、メリル・ストリープ、エミリー・ブラント、スタンリー・トゥッチ

理不尽レベルの指令にどう対抗する!?
映画の“パワハラ上司”として、最も多くの人が思い浮かべるのはこの人の姿かも。それは……メリル・ストリープが演じるファッション誌のカリスマ編集長、ミランダだ。彼女に翻弄されるのは、大学を卒業し、ジャーナリストを目指してNYに出てきたばかりのアンディ。とりあえず腰かけの気持ちで決めた仕事が、ミランダのアシスタント。ファッションに疎いアンディが、ミランダの下で必死に仕事をこなそうとするも、ボーイフレンドとの時間などプライベートも犠牲になり、ついに限界に!?

編集部内の仕事はもちろん、「発売前のハリー・ポッターの小説の原稿を手に入れろ」など、家族のための無理難題まで、ミランダの指令は理不尽と言ってもいいレベル。冷静に考えたら不快感も与えかねないが、アンディの仕事に対するスタンスの変化や、どんどん洗練されていく彼女のファッションなどで、爽快で心地よく見せるのが本作の持ち味。アンディ役、アン・ハサウェイの健気な熱演に引き込まれ、メリル・ストリープの横暴なのに憎めないキャラ作りにも感服。最後は、上司と部下の関係ドラマが別次元に達し、誰もが素直に感動できる“お仕事ムービー”の傑作だ。 

 
 

 


『プーと大人になった僕』
製作年/2018年 原案/グレッグ・ブルッカー、マーク・スティーヴン・ジョンソン 監督/マーク・フォースター 脚本/アレックス・ロス・ペリー、トム・マッカーシー、アリソン・シュローダー 出演/ユアン・マクレガー、ヘイリー・アトウェル、ブロンテ・カーマイケル

嫌な上司は反面教師かも!?
パワハラ上司の存在は、もしかしたら逆に人生の素晴らしさを教えてくれるかもしれない……。そんな法則を実感できるのが、『プーと大人になった僕』。ディズニーのアニメーションなどでおなじみの“クマのプーさん”の世界で、プーと友達になった人間の少年、クリストファー・ロビンが大人に成長。ロンドンで旅行カバンの会社で働く彼は、仕事が忙しいために妻や娘との関係はぎくしゃくしていた。そんなクリストファーが、数十年ぶりにプーと再会し、彼が暮らす森の現状を知ることになる。

舞台となる時代は、1950年代。第二次世界大戦の影響で旅行カバンの販売は思わしくなく、クリストファーは上司からコストの削減を命じられ、それが無理なら従業員をクビにすると言い渡される。この上司は会社の2代目の御曹司。何もかも部下に責任を押し付けようとする典型的なキャラクターなので、その言動もわかりやすい。そんな上司によってワーカホリックになってしまうクリストファーの状況は、社会人なら多かれ少なかれ“自分ごと”と重ねてしまうはず。“何もしない”ことの幸せを教えてくれる本作は、嫌な上司も反面教師であり、憎めないのも事実。 

 
 

 


『ワーキング・ガール』
製作年/1988年 監督/マイク・ニコルズ 脚本/ケヴィン・ウェイド 出演/ハリソン・フォード、シガニー・ウィーヴァー、メラニー・グリフィス、アレック・ボールドウィン

自分の手柄にするひどい上司にお困りならコチラを!
それまでスムーズだった上司と部下の関係が、あるきっかけからガラリと変わることがある。そんなとき、犠牲を強いられるのは、やはり部下なのか、それとも……というドラマを、王道のエンタメのノリで描いた快作。NYの証券会社で働くテスが異動した部署で、キャサリンの秘書になる。部下のアイデアも大歓迎するというキャサリンは同性で、しかも同い年。テスは新たな仕事の環境で、キャサリンに自らひらめいた企業合併のアイデアを提案する。

同僚の男性社員からのハラスメント的な言動は日常。さらに上司からセクハラまがいの行為を受けるなど、さんざんなテス。同性の上司キャサリンの下で仕事を張り切り、彼女が入院中に秘書である事実を隠して合併事業を進めるも、その事実がバレて、キャサリンにアイデアを横取りされてしまう。たしかにテスも悪いが、自分の手柄にするキャサリンの行動は、ひどい上司のやりそうなこと。本作は部下の側の落ち度もちゃんと描いているのが好印象。仕事の功績は上司にもたらされがちだが、それだけじゃない、というラストにスッキリさせてくれる。 

 
 

 


『9時から5時まで』
製作年/1980年 原案・脚本/パトリシア・レズニック 監督・脚本/コリン・ヒギンズ 出演/ジェーン・フォンダ、リリー・トムリン、ドリー・パートン 

絵に描いたようなダメ上司殺害計画の行方とは!?
部下がイヤな上司をやっつけるという設定は『モンスター上司』と同じだが、本作は主人公が3人の女性。LAの複合企業で、離婚をきっかけに勤めはじめたばかりのジュディ、12年勤務のバイオレット、そして副社長の秘書ドラリーが意気投合。副社長のフランクを殺すという良からぬ計画を立てる。すべてはフランクの横暴な振る舞いが要因。本人は大して有能ではなさそうなのに、部下の失敗には激怒りし、平気でアゴでこき使う、絵に描いたようなダメ上司だ。

主演の一人、ドリー・パートンが歌い、大ヒットした主題歌『9 to 5(ナイン・トゥ・ファイブ)』が象徴するように、不穏な殺害計画を描きながらも明るさ満点のコメディ。フランクのコーヒーに“ネコいらず”を入れるなど、抹殺の手口もユルいのが笑える。ベテラン社員のバイオレットは、新人時代のフランクの面倒をみた過去があり、そんな後輩が昇進している設定は、明らかなジェンダーギャップ。1980年公開の作品なので当時のアメリカの状況が伝わるが、古くささを感じないのは、日本では今もこの映画まんまの会社が多いから……かも!? 

 
 

 

 
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文=斉藤博昭 text:Hiroaki Saito
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