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CULTURE カルチャー

2022.08.09


アノ映画のファッションに憧れて。Vol.2『フットルース』



1980年代に音楽と映像をシンクロさせたMTVムービーを次々に発表したパラマウント映画が、『フラッシュダンス』(1983年)の翌年、『トップガン』(1986年)の2年前に放ったのが『フットルース』(1984年)。好みは分かれるだろうが『フットルース』には前後の2本にも引けを取らない’80年代ファッションの真髄が散りばめられていて、今観ても心がワクワクする。
 

 
1980年代といえば、巷にツッパリがあふれ返った時代。若者たちが反抗的なスタイルで大人社会への抵抗を服で表現した時代、とも言い換えられるだろうか。そういう意味で『フットルース』でケヴィン・ベーコンが演じる主人公のレンは、大都会のシカゴからキャンパス内でのダンスもロックも禁止されているバーモントの高校に転校してきて、お堅い規則の撤廃に乗り出す役どころだから、時代の代弁者としてはまさにピッタリ。そんなレンの立ち位置を現しているのが彼の服と着こなしだ。
 



主人公のレン・マコーミック(ケヴィン・ベーコン)
 




幾つか代表的なアイテムを紹介しよう。クラシックなブルージーンズにロールアップしたTシャツの組み合わせは、元祖ツッパリ、ジェームズ・ディーン、または、80年代のアメリカン・ロックを象徴するアイコン、ブルース・スプリングスティーンのスタイルを彷彿とさせ、ところどころに登場する薄手のデニムにグレーのプルオーバー(カットオフも含めて)は、もはや、定番中の定番だ。レンがケニー・ロギンスのヒットチューン”フットルース”に乗って荒ぶる気持ちをダンスで発散するシーンでは、色褪せたタイトなデニムに白いタンクトップをタックインしているところに、時代を感じるか、感じないかは判断が分かれるところかも知れない。トップスをタックインなんてあり得ないという意見もあるだろうが、演じるベーコン(ダンスシーンにはスタントダブルがいたという話はこの際無視して)のシェイプされたウエストとヒップラインは、そんな着こなしにも耐え得るレベルだから許される。そこが大事なポイントだ。服に合わせてチョイスされたという履き古されたスニーカーが、まるで踊っているように見える演出の妙にも注目して欲しい。
 
 

映画の最後。悲願のプロムナイトでマルーン色のジャケットと蝶ネクタイで決めたレンが、ピンクのシフォンドレスに身を包んだエリエル(ロリ・シンガー)をエスコートするシーンでは、それまでの反抗的な服と、一転して伝統を重んじるコンサバなパーティウェアの対比があからさまだ。アメカジはあくまでTPOを弁えた上に成立しているのだ。


『フットルース』
製作年/1984年 監督/ハーバート・ロス 脚本/ディーン・ピッチフォード 出演/ケヴィン・ベーコン、ロリ・シンガー、ダイアン・ウィースト、サラ・ジェシカ・パーカー、ジョス・リスゴー 
 
 

 

 
文=清藤秀人 text:Hideto Kiyoto
photo by AFLO
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