ルッソ兄弟が手がけたネットフリックス『エレクトリック・ステイト』は終盤のバトルアクションが面白い!
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いわゆる“巨匠”といわれる存在は別にして、“この監督ならワクワクさせてくれる”という信頼のブランドを築いた才能もいる。ハリウッドでそのポジションを確立したのがアンソニー&ジョンのルッソ兄弟だ。『アベンジャーズ/エンドゲーム』などマーベル映画の軸となる作品を4本監督し、アクションエンタメ映画を数多く手がけてきた彼らが、心から楽しんで作ったであろう新作が完成した。
ここ数年、何かとAIと人間の関係がニュースになるが、本作もその時流に乗ったかのように、人間以上の知能を備えた個性的なロボットが大量に登場する。では未来の最先端を描いた作品なのかと思いきや、テイストはどこか懐かしい。いわゆるレトロフューチャーという世界観。ゆえに年齢を重ねた大人たちも、子供時代に戻って入り込めるのが特徴だ。タイトルの『エレクトリック・ステイト』とは、人類に反乱を起こしたロボットたちが隔離された土地のこと。孤児として育ったミシェルの前に、コスモというロボットが現れるが、そのコスモは死んだはずの弟クリストファーにそっくりの言動を繰り返す。弟がどこかで生きていると確信したミシェルが、協力者を見つけてその場所を探索するドラマが展開。当然、彼女の冒険には壮大な試練が待ちかまえている!
冒頭でスピーディに紹介される、ロボットと人間の歴史で早くもテンションアップ。その中でもVRのような装置でロボットを遠隔操作する“ニューロキャスター”というテクノロジーは数年後に現実になりそうなリアル感で、本作でもポイントで使われる。そして最大の見どころは、ロボットの種類。これまでのSF映画や漫画など、あらゆるカルチャーを総動員したようなバラエティで、そこだけ観ていても飽きないうえ、物語が進むにつれロボット側に感情移入してしまうのも本作の魅力。キャストでは『ストレンジャー・シングス 未知の世界』でブレイクしたミリー・ボビー・ブラウンが、こうした大作映画の主役を任されたことが感慨深いし、クリス・プラットが名人芸ともいえるお調子者&くせ者ヒーローで安定の演技。ロボットの声にも、ルッソ兄弟とマーベル映画で縁のある豪華な名優が集まった。製作費(推定)は『アベンジャーズ・エンドゲーム』と同レベルということで、終盤のバトルアクションなど度肝を抜かれるスケール感は必見だ。
『エレクトリック・ステイト』3月14日配信
原作/シモン・ストーレンハーグ 製作・監督/ジョー・ルッソ、アンソニー・ルッソ 脚本/クリストファー・マルクス、スティーヴン・マクフィーリー 出演/ミリー・ボビー・ブラウン、クリス・プラット、キー・ホイ・クァン、ウッディ・ハレルソン、アンソニー・マッキー 配信/ネットフリックス
2025年/アメリカ/視聴時間128分
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