映画『デューン 砂の惑星 PART 2』はあらゆる要素が極上で、まったく飽きることがない!
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今年のアカデミー賞は終わったばかりだが、すでに来年の賞レースに絡みそうだという評判の作品が出現している。たしかに“気が早い”という声もありつつ、すでに公開がはじまったアメリカでは最高のスタートダッシュで、観た人のほとんどが大絶賛しているのが、あのSF大作の続編だ。
2021年に公開され、アカデミー賞作品賞など10部門にノミネート。6部門で受賞を果たした『DUNE/デューン 砂の惑星』。SF小説の金字塔である原作を、『メッセージ』、『ブレードランナー 2049』で映像の魔術師といえる才能を発揮した、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が映画化。満を持してのこのPART 2では、主人公のポールが救世主としての役割を自覚し、壮大なバトルに身を投じる。父を亡くし、母とともに放浪するポールは、アトレイデス家の後継者として、宿敵であるハルコンネン家の標的となっていた。砂漠の民、フレメンのチャニとの間に強い想いを育みながら、ポールの能力は覚醒していく。
すでに前作でその世界観は確立されていたので、今回は一瞬にして作品に没入できる。もし1作目の細かいエピソードを忘れていても、あるいは未見でも、思いのほか物語がわかりやすい。白い砂漠、オレンジの夕日、漆黒の敵地など、超絶美しい映像絵巻を視覚で体験するだけで、幸せな時間が過ぎていく。砂地から姿を現すクリーチャー、サンドワームの巨大さや、重要な舞台のひとつである戦闘用のスタジアムの広さなど、大スクリーンだからこそ味わえるスケール感を満喫。
より精悍になったポール役のティモシー・シャラメが大活躍だが、この2作目からの新キャストにも注目だ。『オッペンハイマー』にも出ているフローレンス・ピューが後半にポールの運命を左右する皇帝の娘で登場。さらに絶大なインパクトを放つのが、『エルヴィス』でアカデミー賞候補になったオースティン・バトラー。ハルコンネン家の一員で、身内にも容赦のない狂気レベルの悪役を熱演する。その目の恐ろしさは、映画を観た後も頭にこびりついて離れない。来年の助演男優賞の筆頭候補だろう。前作に続く長尺(2時間46分)だが、映画のあらゆる要素が極上で、まったく飽きることがない!
『デューン 砂の惑星 PART 2』3月15日公開
原作/フランク・ハーバート 製作・監督・脚本/ドゥニ・ビルヌーブ 出演/ティモシー・シャラメ、ゼンデイヤ、レベッカ・ファーガソン、フローレンス・ピュー 配給/ワーナー・ブラザース映画
2024年/アメリカ/上映時間166分
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