『エクスペンダブルズ ニューブラッド』は船上でのバイクスタントに度肝抜かされる!
- SERIES:
- 今週末は、この映画に胸アツ!
- TAGS:
- 今週末は、この映画に胸アツ! Culture Cinema
どんな人気シリーズも終わる時はやって来る。同時に、その“最後の瞬間”を目撃できるのは大きな喜びだ。2012年に1作目が公開された『エクスペンダブルズ』シリーズも、ついに最終章。はたして、どんな有終の美を飾るのか?
前作から9年ぶりとなる新作は、そのインターバルから予想できるように、かなり様相が変わっている。まず主人公だが、今回はジェイソン・ステイサムのリー・クリスマスが物語の中心。1作目では、傭兵軍団“エクスペンダブルズ”の最年少メンバーだったクリスマスが、今やリーダー格。ここまでの歴史をしみじみと感じさせてくれる。同時に真のリーダーである、シルヴェスター・スタローンのバーニー・ロスも健在。しかしこの4作目で、彼には信じがたい運命が待ち受けており、シリーズファンも驚きを禁じ得ないはず。今回のミッションは、テロリストが所持する核兵器の奪還。わずかなミスが生じれば、第三次世界大戦を起こしかねないとあって、そのリスクもシリーズ史上最高レベルとなる。
スタローン、ステイサムのほかには、ドルフ・ラングレン、元格闘家のランディ・クートゥアがレギュラー陣として活躍。そこに今回は、アジアが誇る2大アクションスターが加わる。タイのトニー・ジャーと、インドネシアのイコ・ウワイスだ。肉体アクションの点では、この2人の超人的な技もひとつの見どころになっている。もちろんスペクタクルな場面はテンコ盛り。ミッションのきっかけとなる、冒頭のアフリカ、リビアの工場での大乱戦から全開の勢い! 中でも終盤の船上でのバイクスタントには、この手の映画を観慣れた人も度肝を抜かれることだろう。銃撃や飛行機も含め、アクション映画のあらゆる要素を詰め込んだサービス精神が、シリーズ最終章にふさわしい。さらに緊迫の状況でシラッと挟み込まれるユーモアにも、キャスト&作り手の“余裕”を感じさせる。映画界では“これで最後”と銘打って、また新作が完成するケースも見受けられるが、『エクスペンダブルズ』は本当に終わるのか? とりあえず、そんなことすら考えずに楽しんだ方が良さそうだ。
『エクスペンダブルズ ニューブラッド』1月5日公開
監督/スコット・ウォー 脚本/カート・ウィマー、タッド・ダガーハート、マックス・アダムス 出演/シルベスター・スタローン、ジェイソン・ステイサム、ミーガン・フォックス、ドルフ・ラングレン、トニー・ジャー、イコ・ウワイス、アンディ・ガルシア 配給/松竹、ポニーキャニオン
2023年製作/アメリカ/上映時間103分
(C)2022 Ex4 Productions, Inc.