選ぶならV8で決まり⁉ 〈マセラティ〉レヴァンテ
都心部からクルマが減ったせいか、道行くクルマを1台ずつ見送ってしまうクセがついてしまった。で、そこであらためて驚いたのは、東京の道を走るモデルのバリエーションの多さ。いわば移動式モーターショーというか、世界中のあらゆるクルマを見ることができるんだから、やっぱクルマニアには素晴らしい環境なのかも(喜)!
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なかでも目立つのは、『Safari Online』読者もきっと大好きなインポート系SUV。もちろんその内訳となると、〈メルセデス・ベンツ〉〈ビー・エム・ダブリュー〉〈アウディ〉の、いわゆる“ドイツ系ビッグ3”が大勢を占めるということになるのだけれど、そんな状況の中にあっても最近とてもよく見かけるようになったSUVがある。〈マセラティ〉レヴァンテだ。なぜ? 流行っているの? エンジンバリエーションが増えたから? まあ、理由はともかく、ここらでチェックしておいて損はない。
いまやどのスポーツカー、もしくはラグジュアリーカーメーカーだってSUVをラインナップに加えるのは定番中の定番になっている。なかでも〈マセラティ〉がレヴァンテを発表したのが2016年だから、比較的早い段階でその舵を切ったほうだ。
当初、日本には3ℓV6ガソリンエンジンだけの導入だった。これはこれで軽快でスポーティ、そしてこれまでのほかのモデルに比べてダンゼン若々しいクルマではあったのだけど、個人的には少~しもの足りなかったのも事実。
ここで突然ですが質問。あなたは〈マセラティ〉にどんなイメージを抱いている? 筆者個人としてはやはり、ダンゼン“官能と速さの高次元の融合”。そう、ド級にエロくて、ド級に速いのが〈マセラティ〉のかっこよさ。それを「SUVになっても叶えてほしい!」って思っていた。その点でいうと、やはり期待値が高かったせいか(?)、導入当初のレヴァンテって「少し大人しいかも?」といった印象があったのかもしれない。
しかし、次いで導入されたのはGTSとトロフェオの2つ。そこはさすが〈マセラティ〉、やっぱりやってくれた。これらには待望の3.8ℓV8ツインターボエンジンが搭載され、GTSでは550PS/734Nm、トロフェオではトルクはそのままで590PSを実現している。
そしてこの踏み味……とでも含みを持たせていいたくなる、アクセルの独特なレスポンスに唸ってほしい。イタリア車らしい、豪快かつ伸びやかでわかりやすいトルクの盛り上がりは、「ぐわっ」とドライバーの背中を蹴る。これはV6にはなかった個性だ。「ああ、コレコレ、〈マセラティ〉はこれじゃなきゃ」と思わずほくそ笑んでしまうワクワク感に満ちあふれていて、どうにもこうにもラテン車テイスト全開のあけすけな官能が薫るのだから堪らない。
写真はレヴァンテ トロフェオ
スポーツカースペックを受け止めるサスペンション・セッティングも、GTSやトロフェオの名のとおり。V6よりは締め上げられてオンロード性能が向上し、コーナリングの設置感も心地よくなった。
ファミリーユースでは柔らかく優しいV6、自分のために選ぶならV8のGTS、さらに欲張りたいなら最上級のトロフェオを。もちろんどれを選んでも、個性際立つエクゾチックなレヴァンテ・デザインがあなたを乗るたびに誘惑してくれる。
★DATA〈マセラティ〉レヴァンテ GTS
●全長×全幅×全高:5020×1985×1700mm
●車両重量:2270~2300kg
●ホイールベース:3005mm
●エンジン:3.8ℓV型8気筒ツインターボ
●最高出力:404kW(550PS)/6250rpm
●最大トルク:733Nm/3000rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:四輪駆動
●税込み価格:1840万円~
★DATA〈マセラティ〉レヴァンテ トロフェオ
●全長×全幅×全高:5020×1985×1700mm
●車両重量:2310~2340kg
●ホイールベース:3005mm
●エンジン:3.8ℓV型8気筒ツインターボ
●最高出力:434kW(590PS)/6250rpm
●最大トルク:734Nm/2500rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:四輪駆動
●税込み価格:2035万円~
●マセラティ コールセンター
TEL:0120-965-120