〈アンダーズ 東京〉大人のための隠れ家で、江戸前鮨を味わう!
外資系のラグジュアリーホテルでも、鮨店を構えるのが当たり前となってきた昨今。ホテルの高級鮨のなかでも、特に隠れ家的で、2015年のオープン以来、国内外から人気が高いのが〈アンダーズ 東京〉の〈the SUSHI(ザ スシ)〉。東京を一望できる最上階〈ルーフトップ バー〉の奥に進むと、ガラス張りのスタイリッシュな鮨店が登場する。暖簾をくぐると、左右にはそれぞれ4席ずつのカウンターがあり、江戸前鮨を堪能できる。
料理長の中村栄治さん
2020年9月から料理長を務めるのが中村栄治さん。高級寿司割烹店で鮨職人としてのキャリアをスタートし、鮨だけではなく、日本料理、天ぷらや鉄板焼にも精通する。海外でも研鑽を積み、英語、中国語、日本語の3カ国語を操る、まさにラグジュアリーホテルの鮨店にぴったりな“国際派の人財”。
是非とも味わっておきたいコースが“特選 虎の月”(2万7500円)。本日の先付、旬の前菜盛り、厳選刺身3種、本日の逸品料理、厳選握り寿司10貫、巻物、赤出汁椀、水菓子といったフルラインナップの構成で、満足感が半端ない! だいたい1カ月くらいで料理は新しくなる。先付
本日の先付は、ホワイトアスパラガスのムース。八方だしとホイップした生クリームを合わせ、まろやかな味わいで、口当たりもなめらか。グリーンアスパラガスの穂先とプチトマトをのせて、色彩も豊かになっている。旬の前菜盛り
お酒にぴったりなのが、旬の前菜盛り。甘い群馬県の茶豆、もっちりとした豆乳入りのもろこし豆腐、キリッとした酸味のある沖縄のもずく酢が盛り合わせになっている。

本日の逸品料理は、平貝。じっくりと焼いた後、仕上げに醤油を塗り、バナーで炙って風味をより引き出し、海苔で巻いて磯辺焼きに。べったら漬けと茗荷の小谷漬けが添えられ、箸休めになる。
ここから握りがスタート。1種類の米酢を用いた白シャリで、シンプルで素材の味わいを引き出す。10gないくらいの少量で、シュッとしたスリムな握りなので食べやすい。

食味に優れた真鯵は、芽葱と生姜を合わせた。大トロは、さらりと口溶け、脂はやや控えめ。滋味を携えた車海老、皮目を軽く炙ったノドグロも旨い。雲丹といくらの小丼は、合盛りになっているので、とても贅沢。赤身と紫蘇の巻物が最後を飾る。

水菓子も豪華なのが嬉しい。ジューシーな北海道の夕張メロン、張りのある山梨県のシャインマスカット、手でちぎれる沖縄県のスナックパインと、旬の味わいを堪能できる。
日本酒やワインなど、お酒も充実していて、中でもイチオシなのが“Sake Flight set(サケ フライト セット)”(4400円/60㎖×3)。プレミアムな日本酒3種類を飲み比べできる!左:“アンダーズオリジナル 「52」” 中:“飛露喜 純米大吟醸” 右:“黒龍 大吟醸 龍”
“アンダーズオリジナル 「52」”は、ホテルオリジナルの日本酒で、やや辛口の飲み飽きしない味わいは、杯を重ねるほどに美味しくなる“究極の食中酒”。程よい吟醸香を楽しめるのが“飛露喜 純米大吟醸”。ほのかに感じられる果実のニュアンスが料理に彩りを添える。“黒龍 大吟醸 龍”はエレガントで華やかな香りが出色。上質な味わいで握りとの相性も抜群で、余韻も長く続く。店内の様子
店内は8席ながらも、パーソナルスペースが確保された余裕のある空間で、ゆっくりと食事を楽しめる。和の風情と古き良き伝統を大切にしながら、現代的なデザインが随所に散りばめられているのが特徴。
〈アンダーズ 東京〉の隠れ家的な〈the SUSHI(ザ スシ)〉。エクスクルーシブな非日常的な鮨を体験できるから、重宝しそう!
●〈アンダーズ 東京〉the SUSHI(ザ スシ)
住所:東京都港区虎ノ門1-23-4 虎ノ門ヒルズ 森タワー52F
営業時間:17:00~22:00(21:30LO)
TEL:03-6830-7739(レストラン予約10:00~19:00)
URL:https://restaurants.andaztokyo.jp/jp/the-sushi
※サービス料別
●グルメジャーナリスト 東龍さんの連載、記事はこちら!
グルメジャーナリスト東龍のホテルグルメで“口福”体験!
アレが食べたいからこの店へ!
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1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口でわかりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。