波の音が聞こえそうな モダンアメリカンスタイル
今回紹介するのは、住宅街にありながら海を感じさせる新築の家。念願叶えて建てた自分の城は、小さなこだわりにも妥協せず、思い描いていた暮らしを手に入れた、まさしくハッピールーム。小さい子供がいても生活感が出ないカギは、まとまりある落ち着いた色使いにあり!
- SERIES:
- 西海岸的なハッピー・ルーム! vol.02
今月の部屋 富安邸/2LDK+S/127.5㎡
夫の趣味のレコードコーナーとなっている棚は造り付け。休日に開催するホームパーティを盛り上げる一画だ。ハウストラッドのソファは、1人掛けタイプのみ柄物をセレクト。ウッドとブルーの空間のアクセントに
妻が生まれ育った場所に、新たに建てた1戸建て。以前の家は旗竿地なので、日当たりが悪く寒かった。そのため“光がたっぷり差しこむ明るい家”は、妻が1番大切にしたテーマだ。キッチンに天窓、階段室には高い位置に窓を。フロアを扉などではっきり仕切らないことで、1階まで光が差しこみ、明るく空気が循環する家に。天井と壁は白く塗装したベニヤ板を張り、より明るく軽やかなイメージに。木目を見せることで、ヴィンテージ感を演出。白い空間に映えるミディアムブラウン╳ブルーのインテリアが西海岸の風を感じさせる。
夫のこだわりは2つ。ひとつは“段差”。階段などに腰掛けるのが好きなので、2階はダイニングキッチンのレベルを数段上げ、スキップフロアに。このちょっとした段差が、だだっ広かったリビングダイニングを居心地よくさせた。そしてもうひとつのこだわりが“収納”。服の量が多く家族4人分の服をまとめて収納できるクローゼットは念願だった。夫婦の思いをバランスよく取り入れたモダンアメリカンな部屋だが、まだこの家は完成して1年足らず。これから成長する子供たちとともに、部屋がどう育っていくか、それもまた楽しみだ。
01 ゴチャつきをカバーするキャビネットとスキップフロア
1日中明るいダイニングキッチン。アクセントウォールになっているターコイズブルーのタイルが爽やか
02 ダイニングコーナーはダイナーをイメージした
キャビネットの裏側がダイニングテーブルに。ベンチはリビングのソファとカラーを統一
03 思わず昼寝したくなる日当たりのいいベッドルーム
3階は寝室として使用。パシフィックファニチャーサービスのクイーンサイズとシングルサイズのベッドフレームを合わせて、ゆったりと使用。将来的に部屋を2つに分け、子供たちの個室になる予定
04 ウッド×グレーカーペットのシックなゲストルーム
1階のゲストルームは木目の分量を多くし、カーペット張りにして全体的に温もりを重視。エアコンは目隠しして生活感を払拭
05 迫力のクローゼットはヴィンテージショップ風
抜け感のあるフェンスで仕切ったクローゼットは古着屋さながら。夫はもともとアパレル会社に勤務していただけあって、さすがのディスプレイセンス
06 ランドリールームとバスルームも光たっぷり
白いタイル張りの壁にモルタルの洗面台がスタイリッシュ。扉をガラスにすることで開放感もプラス
INTERIOR POINT
あつらえたかのようにハマるアクメファニチャーのランプ
クラシカルなデザインで、部屋の家具ともマッチし、西海岸的インテリアのアクセントにもなっているフロアランプは、アクメで購入。造り付けの家具類とも違和感なく馴染むと、ひと目惚れだった。天板が付いているため、サイドテーブル感覚で使え、その下の戸を回し引けば、収納にもなっている便利なデザイン。洒落れているだけでなく、機能性も兼ね備えているため、スキップフロアや階段の段差によく腰掛ける施主は、このフロアランプがあるとグラス類を置くのにちょうどいい、と話す。夜には柔らかい光で部屋全体を明るく灯す、この部屋の陰の主役的存在だ。
●ハウストラッド
TEL:03-6412-7406
URL:www.housetrad.com
雑誌『Safari』6月号 P262・263掲載