肌が赤くなってかゆくなる!?
毎年、悩まされる花粉症もアレルギー反応のひとつ。大人になって突然、特定の物質に反応し、皮膚や粘膜、呼吸器などに症状が出ることもあり、素人では判断が難しい。そこで、人気のドクターが原因を解読し、対処法を伝授。できる範囲のセルフケアで予防していこう。
今月のカルテ
アレルギー
今月のドクター
〈渋谷スキンクリニック〉
吉田貴子 院長
西洋医学をベースに、体質も考える東洋医学の考え方を採り入れた美容と健康をまるごとケアするクリニックを2004年に東京・渋谷に開業。その人に合った治療方法を提案してくれると評判が高い。
●渋谷スキンクリニック
住所:東京都渋谷区神南1-3-4 神南ビル3F
TEL:03-6455-1900
1 アレルギー検査で原因物質を特定
2 肌の保湿は油分に頼らない
3 ビタミンCを摂り、ヒスタミンを抑制
――アレルギーって、なんですか?
吉田 特定の食物や薬剤、金属などの異物に免疫が過剰反応し、湿疹やくしゃみ、目のかゆみなど様々な症状が引き起こされること。それまで症状がなかったのに急にアレルギー反応が出るのは、コップから水があふれるように異物の許容量が限界になったから。身近なのは花粉で、1〜6月のスギ、2〜6月のヒノキなど。夏〜秋ならブタクサの可能性も。実は花粉が多い山間部より、都会で有害な窒素酸化物などの化学物質と結合したほうがより異物と認識されやすい傾向が。
――なにがダメなのか知りたい……。
吉田 アレルゲンを調べるなら、まずは血液検査。皮膚に直接貼るパッチテストは可能性の高いアレルゲンを狙って調べるもので、それでわからなければプリックテストやスクラッチテストも。自分の体質を知るためにも、一度は検査したほうがいいですね。自分でできる肌対策は、バリア機能を高めること。油分が高いクリームでフタをするより、セラミドなど保湿力を高める成分を配合したジェルなど軽いタイプがおすすめです。またアレルギー反応に関与するヒスタミンはビタミンCで抑制されるので、積極的に摂取を。濃度が高いほどヒスタミン抑制効果があることがわかっています。
――そのほかに気をつけるべき原因は?
吉田 金属アレルギーは一度なったら治りません。原因として多いのがニッケル。金や銀の製品もほとんどは合金で、微量ながらなにか混じっていることが多々。汗と金属が溶けて反応を起こす場合が多く、冬にかぶれる人は少ない。また、最近よく聞くのはアニサキス。生きた虫だけが暴れるのではなく、虫体が死んでいても食物連鎖で取り込まれた魚介を長年食べ続けることで発症。魚介を食べて嘔吐や呼吸困難、蕁麻疹などが起こった人は、血液検査を受けてもいいかも。
◆男性美容研究家 藤村 岳のケア処方 右:日々失われる栄養素を手軽に補給
体内では合成できず、アレルギー対策にも有効なビタミンC。コチラは1包で1日の摂取目安量の2000㎎を配合。そのまま、もしくは水に溶かして飲むだけで簡単かつ便利。高濃度ビタミンCサプリメント 30包 3240円(トウキハダラボ/渋谷スキンクリニック)
中:海藻由来の成分が海男の肌を癒す!
海由来の成分を配合したベストセラー化粧水が進化。次に使うアイテムが馴染みやすくなるブースター美容液の役割も。アクティブリキッド ハイドロジェルで潤いが行き渡ってしっとり。ザ・トリートメント ローション150㎖ 1万9800円(ドゥ・ラ・メール)
左:高機能保湿液で、ライトな肌ケアを
男性肌の弱点を解明したブランドの保湿液がリニューアル。肌に素早く広がる軽い質感ながら、乾燥による肌荒れはもちろん、小ジワやハリのなさも目立たなくして、潤す。シセイドウ メントータルR ライトフリュイド N 70㎖ 8470円(シセイドウ/シセイドウお客さま窓口)
●渋谷スキンクリニック
TEL:03-6455-1900
●ドゥ・ラ・メール
TEL:0570-003-770
●シセイドウお客さま窓口
TEL:0120-587-289
雑誌『Safari』4月号 P187掲載
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photo : Yumiko Yokota(STUDIO BANBAN) text : Gaku Fujimura