サステイナブルで世界が注目する〈アポリス〉!
LAセレブ御用達のマーケットバッグ誕生秘話!
お洒落に敏感な人が持っているバッグのひとつが、LA発の〈アポリス〉。そう聞くと、最先端のモードなバッグが思い浮かぶが、〈アポリス〉のそれはちょっと違う。普段使いしやすく、リラックスしたライフスタイルに溶けこむような、ナチュラルなマーケットバッグだ。それが今、セレブをはじめ、多くの人から注目を浴びている。
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〈アポリス〉は、9月に誕生した“ギンザ・タイムレス・エイト”に初のショップをオープン。それを機に〈アポリス〉の創業者でありクリエイティブ・ディレクターのラーンが来日。〈アポリス〉独自のフィロソフィー、自身についてなどを語ってくれた。
最後にラーン&シェーから嬉しいプレゼントもあるので、こうご期待!〈アポリス〉創業者のラーン・パートン(左)&シェー・パートン(右)兄弟
LAでの拠点はどこですか?
ラーン:ベニスの境目あたりに住んでいるよ。クラシックダウンタウンで歴史的な建物が多い場所。僕の仲のいい友達がよく『Safari』に出ているけど、彼のオフィスも同じ街にある。LAの中でもクールな場所だよ。『Safari』はまだ日本に代理店がなかった時代から、『Safari Lounge』が買いつけてくれていたからよく知っているよ。
LA生まれの〈アポリス〉が大切にしていることとは?
ラーン:ブランドが一番フォーカスしているのは、やっぱり “グローバルシチズン(地球の市民)”。発展途上国で雇用を作るということが僕らの大切なミッションだから。その方法がファッションビジネスだったということ。でも実は、僕にとってLAはファッションシティではないんだ。ファッションはやはりNY。LAは音楽や映画、エンターテイメントのほうが有名でしょ。LAは自分のやっていることに情熱を注げるパッションの街なんだ。いろいろなことをやっている人が多い街だから、僕たちが力を入れているサステイナブルもLAだからこそできたし、〈アポリス〉の考え方はLAにとてもフィットしているよ。
マーケットバッグのヒットの陰に、LAのビニールバッグ廃止あり⁉
商品を作るうえで大切に思っていることは?
ラーン:商品開発をする際に僕らは2つのことを念頭に置いているんだ。ひとつは、“機能的でサステイナブル”、そして“ベーシックである”という商品像。それともうひとつは、インパクトを与えられる商品なのかどうかということ。そこをよく考えてできたのがマーケットバッグ。サプライチェーンでいえば、ネパールとかインドでTシャツを作ったりもしたけど、一番ハマったのがマーケットバッグだった。
マーケットバッグが大ヒットしたのはなぜだと思う?
ラーン:みんながマーケットバッグに注目してくれたのは、カリフォルニアでビニール素材のショッピングバックが廃止された時期と、この商品を出した時期とが重なったというのもひとつの要因。実生活で、消費者が環境問題について身近に感じる時期でもあったからね。もうひとつは、たとえばパリとかロンドンとかの有名な地名が入ったものってよくヒットするでしょ。僕らの商品は文字を好きに入れられるから、自分の地元だって入れられるし、なにかアイデンティティとなるようなものを入れられる。それがヒットした要因だと思う。
バッグにプリントができるアイデアは最初から考えていた?
ラーン:僕は、デザインが凝った商品というよりは〈無印良品〉のような日用品、毎日使えるデザインを考えていたんだ。そのひとつがマーケットバッグ。だけどそれを弟のシェーは嫌がったので、自分のお金でシェーには内緒で工場に作ってもらった(笑)。最初は最小限の50個作った。今は累計で60万個以上を売る規模になったけどね。
最初の50個は評判がよかったということ?
ラーン:最初の50個はまわりの友人に配ったりして終わってしまったよ。でも、そこからローカルのコミュニティの名前をバッグに入れるなどのアイデアが出てきたんだ。それで、クールなアイテムを揃えていたLAのお土産ストアに置いてもらったら、すごく受け入れられて。それが、マーケットバッグが大きくなるきっかけ。
コラボレーションもよくやっていますよね。
ラーン:コラボレーションは、ブランドとブランドがするのが今までのフォーマットだったけど、マーケットバッグは1個から誰とでもコラボできるから、そこも強み。たとえ、1人と1人の人間関係の間のコラボレーションでも、そこから大きいコミュニティになれると思っているよ。

マーケットバックにおけるこだわりとは?
ラーン:こういうものをファッションとして作りたいとか、バッグの細部にこだわりがあるとか。そういう思いでやってきたのではなく、「バングラデシュで仕事を作る」というのが第一の目的だった。要は、デザインにこだわるというよりはバングラデシュで作れる、かつ毎日使えるものを作る。それがチャレンジだったってこと。今は大きくなったけど最初は6人のお母さんたちに作ってもらっていたんだよ。
なぜマーケットバッグを作りたかったの?
ラーン:それにも実は理由があって、バングラデシュでは、ジュートが非常によく作られていて、一番手に入りやすい材料だったから。それを使って作れるものとはどんなものかということで考えついたものなんだ。世界中のジュートのうち40%がバングラデシュで作られているんだ。酸素をたくさん排出する植物だから、環境に優しい国の誇りの植物にもなっている。ちなみにこだわりといえば、中が防水になっているからビーチでも使えるし、いろんな用途があるってことかな。
アポリスの哲学を共有するのに一役買ったのはSNS!
〈アポリス〉の商品の本質を消費者にどう伝えていったの?
ラーン:僕はSNSとかを得意としているので、そういったところで共感してくれる人といかに多く繋がるかがポイントだと思う。一発でバーンと大きく広げるのも効果があるかもしれないけど、ローカルなコミュニティから繋げていくことで大きくなる可能性もある。
〈アポリス〉をやっていて最も苦労したのは?
ラーン:家族で商売をやっているから、よい面と悪い面がある。難しいのは、兄弟で少し性格が違うから、彼はこう考えているけど、オレはこう考えているといった方向性のズレを正すのが少し難しい。だけど兄弟だからそれなりにお互いの考えていることはわかるから、他人と一緒にやるよりはいいけどね。
〈アポリス〉をやってきてよかったなと思うことは?
ラーン:このことを仕事としてできていること自体が素晴らしいことだと思っている。ファッションビジネスにはいろんなマーケットがあって競争が激しい。どこのブランドもだいたいこんなライフスタイルを生きたいというプロジェクティングをしているが、僕たちは自由に好きに生きていくライフスタイルを作っているんだ。
「日本ともっと繋がれる面白い企画を考えるよ」
9月にオープンしたばかりのギンザ・タイムレス・エイトの〈アポリス〉フロア。バッグのほかにデニムをはじめとする衣類や小物も充実している
ギンザ・タイムレス・エイトのショップを実際に見ていかが?
ラーン:僕たちはアメリカではポップアップのような形でお店を出すことが多い。今回は、三陽商会側がプリンターを置くというアイデアを出してくれた。逆に、LAで今度出す新しいお店は、ここと同じようにすぐプリントできる体制を作ったんだ。
将来に向けた面白いプランはある?
ラーン:今、日本のマーケットに挑戦しているところだから、カリフォルニアと東京のコラボ商品とかができたらいいなと思っているよ。
10歳の頃からサーフィンをやりはじめ、日本滞在時にも海に行くほど波乗りが好き。そして、クルマもヴィンテージカーを含めて5台所有しているという、まさに『Safari』が憧れるLAライフスタイルを謳歌しているラーン。彼は、世界がハッピーになることを考えて、この〈アポリス〉を大きくしていこうとしている。今までには決してなかった逆転の発想で、これからもどんどん新しいファッションの形を生み出し、そのことで世界を潤わしてくれるはずだ。
●“アポリス ポップアップストア”が名古屋に初上陸!
〈アポリス〉のアイコン、マーケットバッグがラシック名古屋にて期間限定発売。期間中は上記でも紹介されている大型プリンターがお店に配置され、好きなメッセージを入れたオリジナルバッグをその場で購入することができる。新プリントデザインのバッグも先行発売予定。
期間:2019年11月1日(金)~17日(日)
場所:ラシック名古屋 1Fラシックパサージュ特設会場
住所:愛知県名古屋市中区栄3-6-1
●SANYO SHOKAI カスタマーサポート
TEL:0120-340-460
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