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2024.07.18


〈ベントレー〉のキーパーソンが語った、本当の意味での“ラグジュアリーカー”とは?

〈ベントレー〉“コンチネンタル GT”がPHEVモデルへと進化を遂げ、注目を集めている。6月末のジャパンプレミアでお披露目されたこの新型GTは、新開発のPHEVユニットの搭載で環境とサステナビリティに配慮する一方で、スーパーカーに比肩するパワフルな走りを実現した新世代のラグジュアリーグランドツアラー。同社は現在、持続可能な“ラグジュアリー モビリティ ブランド”への転換に向けたロードマップを描き、未来に向かって歩を進めているが、その道程においても重要な一歩を示すクルマでもあるという。そんな新型GTが体現している〈ベントレー〉の現在、そして未来像を、3人のキーパーソンに語ってもらった。

圧倒的なパフォーマンスに驚く
新設計ハイブリッドシステム!


新型“コンチネンタル GT”シリーズの最大の特徴は、“ウルトラ パフォーマンス ハイブリッド”と呼ばれる新設計のパワートレインを採用していること。新設計のV8ターボエンジンと電気モーターを組み合わせたこのPHEVシステムは環境性能を高める一方、圧倒的なパフォーマンス向上を達成している。スペック面でいえば、クーペモデルにおいては0-100km加速を約4.0秒で実現。従来型の6ℓ12気筒ツインターボエンジンを搭載する同社の“スピード”モデルと同等、もしくはより優れた加速性能が備わっている。果たしてこの“コンチネンタル GT”初搭載のハイブリッドシステムは、他社のハイブリッドシステムとどう違い、どんな魅力があるのか? まずはチーフ・コミュニケーション&D&Iオフィサーのウェイン・ブルース氏に語ってもらった。

〈ベントレー〉のキーパーソンが語った、本当の意味での“ラグジュアリーカー”とは?チーフ・コミュニケーション&D&I オフィサーのウェイン・ブルース氏

「ハイブリッドシステムとしての違いはたくさんありますが、やはりそのパワフルさを特筆すべき違いとして挙げたいと思います。V型8気筒 4ℓエンジンが600psを発揮し、最高出力190psのモーターと合わせたシステム全体での最高出力は782ps。現行モデルの659psより19%増強、最大トルクも現行の900Nmと比べて11%アップの1000Nmを実現しています。加えて、このシステムはモーターのみでも190ps /450Nmを発生し、電気のみでも81㎞の走行が可能です。ガソリンエンジンと合わせて最大859km走行できますので、スーパーカーでありながら普段使いにも適しています。こうした点もほかのハイブリッドシステムとの違いといえるでしょう。ちなみに“コンチネンタル GT”は、エレクトリックモードで走行すれば街中でエンジンをかけることなく静かにドライブを楽しめますが、もちろんV8エンジンのサウンドをしっかり楽しんでいただくことも可能です」

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新型“コンチネンタル GT”が重要な役割を担う
“ビヨンド100”とは?


〈ベントレー〉は現在、“ビヨンド100”と呼ばれる20年スパンの長期事業戦略に取り組んでいる。戦略内には、100年の歴史を持つベントレーが、次の100年もラグジュアリーブランドとしてクルマづくりを続けるために様々な施策が盛り込まれ、新型“コンチネンタル GT”はその実現において重要な役割を担っているという。その意味合い、そして“コンチネンタル GT”の先に見据えている未来とはどんなものなのだろうか。リージョナル・ディレクター・アジアパシフィックのニコ・クールマン氏に聞いてみた。

〈ベントレー〉のキーパーソンが語った、本当の意味での“ラグジュアリーカー”とは?ベントレー モーターズ リミテッド リージョナル・ディレクター・アジアパシフィックのニコ・クールマン氏

「“ビヨンド100”では、サステナビリティに対する取り組みのひとつとして組織全体での二酸化炭素排出量をゼロにすること、つまりカーボンニュートラルの実現を重視しています。2020年の宣言以来、様々な施策に取り組んでいる中で、電動化モデルの開発も重要視していることのひとつです。具体的には、2025年にブランド初のEVを発売し、2026年までに全てのモデルをPHEVとEVにすること、そして2030年までに商品ラインナップをEVのみとすることを目標としています。ご存知のとおり“コンチネンタル GT”は、2003年に登場して以来、3世代にわたって〈ベントレー〉のグランドツアラーにおけるベンチマークとしてのポジションを維持してきたシリーズです。そんなアイコン的モデルに今回、“ウルトラパフォーマンスハイブリッド”パワートレインが搭載されたことで、〈ベントレー〉の全てのラインナップにPHEVを導入するという目標が達成されました。これは、“ビヨンド100”戦略のマイルストーンであり、大きな前進でもあります。そして、〈ベントレー〉が持続可能なラグジュアリーモビリティにおける新たな模範となることを目指していくうえでも、重要な一歩となるでしょう」

〈ベントレー〉が目指す
“ラグジュアリー”に対する新しい向き合い方!


そんな〈ベントレー〉では現在、性別や人種を超え、新しい世界を探求しながらラグジュアリーの限界を押し広げている人々を“GEN B(ジェン・ビー)”と呼び、これまでのクラシックラグジュアリーに属する顧客とはまた違う、新たな顧客としてコミュニケーションを図ろうとしている。新型“コンチネンタル GT”には、こうした新しい顧客層に支持されるモデルとしても期待が掛かっているという。“GEN B”との向き合い方も含め、これからの〈ベントレー〉はどのようなブランドであることを目指しているのだろうか。ベントレー モーターズ ジャパン ブランドディレクターの遠藤克之輔氏に語ってもらった。

〈ベントレー〉のキーパーソンが語った、本当の意味での“ラグジュアリーカー”とは?ベントレー モーターズ ジャパン ブランドディレクターの遠藤克之輔氏

「私たちが“GEN B”と呼んでいる方々は、より本質的な価値を大切にしている方たち。なにかを見せびらかすということではなく、自分が気に入って、自分がその価値をわかっていればそれでいい。そんな価値観をお持ちの方たちだと考えています。本質的な価値という意味では、ラグジュアリーなブランドに対しても、その社会的責任をしっかり全うしていてほしいと考える方たちですので、“ビヨンド100”におけるサステナビリティのようなことにも責任を持って取り組んでいることもブランドに期待をする。こうした価値観を持つ“GEN B”に対するコミュニケーションは、大きな変革を遂げている〈ベントレー〉において大切なことのひとつであり、パートナーとして一緒に進化を遂げながら歩んでいきたいと考えています。〈ベントレー〉というブランドは、ただ単にクルマを作る会社ではなく、ライフスタイルのパートナーでありたいと願っています。乗れば乗るほど、本当のラグジュアリーの価値がわかる。そんなクルマであってほしいということが、私たちの思いです。ガレージに置いておこうとか、飾っておこうと思うクルマではなく、実際にドライブを楽しみ、その経験が積み重なれば重なるほど、ラグジュアリーさを感じられる。そんなブランドでありたいですね。

 
Information

●ベントレーコール
TEL:0120-97-7797

取材・文=遠藤 匠
text=Takumi Endo
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