【まとめ】モンスターパニック映画7選!
いつなんどき、どんなことが起こるかわからない世の中。そのためには日頃から準備をしておくことが大事。で、今回、想定したいのが“巨大生物が突如現れたら、どうする!?”という場面。もちろん、出現する可能性は低いのだが、ゼロではない限りシミュレーションはしておきたいところ。モンスターパニック映画を7本セレクトしたので、是非参考にしてみて!?
『ゴジラVSコング』
製作年/2021年 監督/アダム・ウィンガード 脚本/エリック・ピアソン、マックス・ボレンスタイン 出演/アレクサンダー・スカルスガルド、レベッカ・ホール、エイザ・ゴンザレス、小栗 旬
日米モンスター夢の対決!
物語は、あのキングギドラなども現れた『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』と、『キングコング:髑髏島の巨神』が合流するイメージ。もし予習するとしたら、後者をオススメする。国際研究機関モナークの管理下で生活しているコング。その状況下で深海から現れたゴジラが、フロリダのハイテク企業、エイペックス社を襲撃。
モナークとエイペックス社の協議で、怪獣たちのルーツとなる“ある場所”の存在が浮上。ゴジラ、コング、それぞれの暴走が対決になだれこむのだが、さらなる脅威も出現する。どちらかといえばコング側に共感する作りなのは、コングと心を通わせる人間の少女がいるから。しかしゴジラを信じる人間たちの奮闘も描かれるので、特に日本の観客としては、どちらも応援したい気分になるはず。
豪快さはもちろん、いい意味での残虐さがハイレベル。コングの輸送シーンもきっちり映像で描くなど細かい配慮もありがたい。ゴジラの前2作で活躍した渡辺 謙の代わりに、彼の息子という設定で登場するのが小栗 旬。英語のセリフをスムースにこなし、なかなか強烈な演技を披露している。壮大を極めるストーリーを、2時間以内にまとめた監督の手腕にも拍手を贈りたい。
『トレマーズ』
製作年/1990年 原案・脚本/S・S・ウィルソン 監督/ロン・アンダーウッド 出演/ケビン・ベーコン、フレッド・ウォード
地底にいる巨大生物には爆弾が効果的!
砂漠の町で何でも屋を営むヴァルとアールのコンビが、謎の死体や羊の死骸を発見。やがてその原因が、地底を這う全長10メートルもの狂暴な巨大生物=グラボイドの存在を知ることに。それも一匹だけではなく、なんと4匹!
町の脅威となった、この獰猛な肉食獣は今や住宅地にも出没して捕食を続けている。生存者たちと合流したヴァルとアールは、グラボイドから町を守るために決死の行動に打って出る!
世界中でヒットを飛ばし、シリーズ化もされた快作。巨大なツチノコともいうべきグラボイドから生き延びるには、まず振動を立てないこと。それを察知するや、怪物は猛スピードで地底を突進し、無数の触手で獲物をとらえたり、または突然地上に現われて丸飲みにしたり。
なにしろ、バスケットボールをドリブルしただけで反応してしまうのだから、慎重な行動が必要だ。倒すには、銃火器よりも爆弾が効果的だが、口から体内にそれを放ることが望ましい。地底からの見えない脅威に備えよ!
『グエムル 漢江の怪物』
製作年/2006年 監督/ポン・ジュノ 出演/ソン・ガンホ、ぺ・ドゥナ
家族や仲間が結束して立ち向かうことが大事!
米軍の研究施設によって韓国の漢江に廃棄したホルマリンに反応し、川底の一匹の生物が巨大化。エサ、すなわち人間を求めて、やがて地上に姿を現わす。
この怪物=グエムルに最愛の娘をさらわれた、ぐうたらなダメ親父が奮起。老父や妹、弟ら家族の協力を得て、娘の救出に乗り出す。一方で、街はこの怪物と謎のウイルスによってパニック状態に。混乱の中、ダメ親父はグエムルを倒すことができるのか?
『パラサイト 半地下の家族』で今や世界注視の巨匠となったポン・ジュノの監督作品。彼らしい社会風刺やユーモアは宿ってはいるが、モンスター映画としてもよくできていて、とにかくスリリング。
グエムルを倒すために必要なのは、まずグロい容姿にひるまない勇気。さらに火器やアーチェリーの腕前。何より、巧みな連携を可能にする家族間の絆が重要だ。『パラサイト~』にも通じるファミリー連携の妙は見逃せない。“半地下の家族”の父親ソン・ガンホが本作でもダメ親父を妙演。
『ランペイジ 巨獣大乱闘』
製作年/2018年 監督/ブラッド・ペイトン 出演/ドウェイン・ジョンソン、ナオミ・ハリス
巨獣同士を戦わせて勝機を探る!
遺伝子実験サンプルの影響を受けた野生動物が巨大化。動物保護区に棲むゴリラ、ジョージが逃走したばかりか、狂暴性を増したオオカミやワニも暴走して大都会シカゴを蹂躙する!
このパニックの背後には、遺伝子研究を主導していた悪徳企業の腹黒い陰謀が。ジョージの世話をしてきた霊長類学者にして元特殊部隊員のオコイエが、この文明社会の危機に立ち向かう!
本作の遺伝子サンプルにはさまざまな動物のDNAが組み込まれており、巨体化はシロナガスクジラのそれによるもの。さらにチーターの敏捷性、カブトムシの装甲も宿り、銃弾も爆弾も通用しない完全戦闘仕様生物に変態する。
こんなバケモノに狙われたら、ひとたまりもない。主人公オコイエの頼みの綱は、”友人”として接していたジョージをなだめて味方に付けること。その作戦の行方がスリリングで、目が離せない。オコイエにふんするタフガイ、ロック様こと、ドウェイン・ジョンソンの巨獣にビビらない戦いっぷりが頼もしい。
『アナコンダ』
製作年/1997年 原案・脚本/ハンス・バウアー 監督/ルイス・ロッサ 出演/ジェニファー・ロペス、アイス・キューブ
超巨大ヘビには火器で対抗すべし!
ブラジル奥地の原住民を取材するために、アマゾンのジャングルを行く撮影クルー。道中、遭難していた温厚な初老男性を助けたことが、彼らの災難の始まりだった。
この男の正体は、実は海千山千の密猟者で、大金欲しさに全長12mもの巨大アナコンダを追いかけていた。老獪な彼の策にはまり、行動をともにせざるをえなくなったクルーに、やがてアナコンダが襲いかかる!
ジェニファー・ロペス&アイス・キューブの、カリスマ・ミュージシャンにして人気俳優が共演した本作は、彼らふんするクルーのサバイバルがドラマの主軸に。なにしろアナコンダは神出鬼没で、地を這っていると思いきや、いきなり木の上から襲ってきて、人間を丸飲みしてしまう。
いうまでもなく、都会からやって来た撮影クルーにとってジャングルはアウェーで、逃げ場がどこにあるのかもわからない。このバケモノを倒すには、やはり火器の使い方がカギとなる。本作も好評を博し、後にシリーズ化された。
『MEGザ・モンスター』
製作年/2018年 監督/ジョン・タートルトープ 出演/ジェイソン・ステイサム、リー・ビンビン、レイン・ウィルソン
巨大ザメだって退治可能!
舞台は中国、上海沖の海中に建設された海洋研究所。海底の調査に向かった探査艇の通信が途絶え、元レスキューダイバーのテイラーら捜索隊が海底へと向かう。そこに現われたのが、200万年前に絶滅したとされていた体長25メートルの巨大生物メガロドン。
サメの元祖ともいわれているこのモンスターは、未知の海溝で種を保存しながら生き延びていた。やがてメガロドンは海底から浮上し、海洋研究所のみならず海水浴客でにぎわうビーチをも襲撃する!
『トランスポーター』『ワイルド・スピード』シリーズでおなじみのアクションスター、ジェイソン・ステイサムが主人公テイラーに扮して、太古の生物とのバトルを体現。メガロドンは架空の生物ではなく、太古の時代に存在していたことが化石学から判明している。
この怪物が現代に現われたら、人類はどうやって戦うべきか? テイラーはグライダーに乗って海中を駆け回り、ポッド上部のエッジを利用して撃退作戦を敢行。痛快にして爽快な結末を見逃すな!
『ラブ&モンスターズ』
製作年/2021年 監督/マイケル・マシューズ 脚本/ブライアン・ダフィールド、マシュー・ロビンソン 出演/ジェシカ・ヘンウィック、マイケル・ルーカー 配信/ネットフリックス
キモかわモンスターズが妙に魅力的!
地球に小惑星が急接近し、人類はミサイルで惑星を迎撃。その攻防によって危険な化学物質が地上に降り注ぎ、巨大モンスターと化した生物が人間を襲いはじめた……。わずかに生き残った人類は、あちこちの地下室で生活。仲間とサバイブするジョエルは、130km離れた場所にいる恋人と再会するため、モンスターたちがうごめく地上へと出ていく。
130kmを日本で置き換えると、東京から静岡の手前あたりまで。この距離を、どこに潜んでいるかわからないモンスターをかいくぐって進むジョエルの冒険は、まさにドキドキの連続。モンスター以外との思わぬ出会いも、ジョエルの運命をドラマチックに盛り上げるので、全く飽きることがない。
アカデミー賞にノミネートされただけあって、モンスターたちの映像には、ひたすら衝撃と興奮を味わえる。基本的に昆虫や爬虫類が巨大に進化したデザインなのだが、細部まで生々しく、グロさだけでなく妙なかわいさもあったりして、レトロな“怪獣”のような印象も。
恋人の居場所に近づく後半は物語にひとひねりあったりして、エンタメとしての構成も上質だ。モンスター系、クリーチャー系が好きな人は大満足だし、そっちに興味がない人も、愛と勇気の物語を素直に楽しめる、オトクな1本なのは間違いない!
photo by AFLO