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CULTURE カルチャー

2020.03.13

スピード感が男心を刺激する
カーレース映画5選!

ドライブに出て、爽快な気分を味わう。リフレッシュには最適な方法のひとつ。けれども、何かと用事ができて出発できない、なんてことも。そうなると、かえってストレスを溜めこんでしまうはず。そこで出番なのが、カーレース映画。臨場感あふれる映像は、思わず手に汗を握ってしまうほどスリリング。もちろん疾走感も味わえるので、鑑賞後はまるでドライブを楽しんだような快感に満たされるはずだ!



雨の中のレース場面がスリリング!

『ラッシュ プライドと友情』
製作年/2013年 製作・監督/ロン・ハワード 出演/クリス・ヘムズワース、ダニエル・ブリュール 

近年のカーレース映画の中で、多くの人が“傑作”と讃えるのが、この作品。1976年、F1世界選手権での、ジェームス・ハントとニキ・ラウダという2大天才ドライバーの闘いを描く。豪放な性格で、直感型のハントと、冷静で頭脳派、すべて論理的に向き合うラウダ。絵に描いたように対照的な2人のキャラクターが、それぞれ共感を誘い、ライバル対決と、静かに育まれる絆がドラマチックに迫ってくる作り。演じるキャストもハマリ役で、とくにマーベル映画のソー役でおなじみのクリス・ヘムズワースは、ハントと一体化したような演技をみせてくれる。

もちろんクライマックスの最終戦が見せ場になるのだが、中盤のドイツGPが、尋常ではないレースの過酷さに加え、そこで起こる事故も衝撃的。雨の中の加速は、ほかのカーレース映画にはないスリリングなスピード感を味わうことができる。クラッシュの瞬間には背筋が凍るはずだ。2019年、ニキ・ラウダは70歳でこの世を去ったので(ジェームス・ハントは1993年に45歳で死去)、追悼の意味でも必見。 

 
 

 


短すぎる車間距離にハラハラ!

『栄光のル・マン』
製作年/1971年 監督/リー・H・カッツィン 出演/スティーブ・マックィーン

2019年度のアカデミー賞作品賞候補になった『フォードvsフェラーリ』と同じく、ル・マンの24時間耐久レースを背景にした作品。前年のレースで大事故に見舞われ、相手のドライバーが亡くなる悲劇を経験したマイケルが、再びル・マンに挑む姿を描く。マイケル役を演じたスティーヴ・マックィーンは、バイクやレースカーに夢中だったことで有名。カーアクション映画の金字塔である『ブリット』でも、多くのシーンで自らハンドルを握り、見事なドライビングテクを見せつけていた。そんな彼の念願のプロジェクトとして完成したのが今作だ。

映画用に撮影されたシーンに、1970年のル・マンの実際の映像が組み合わされ、本物のレースを観ている錯覚もおぼえる。マイケルが先行車を追うファイナルラップでは、その車間距離が信じがたいほど短くなったりして、追突しそうなスリルも味わえるはず。5年前の作品『グラン・プリ』と同じくマルチ分割スクリーンも効果的に使用。製作舞台裏を描いたドキュメンタリー『スティーヴ・マックィーン その男とル・マン』も合わせて観れば完璧だ。 

 
 

 


ドライバー視点が興奮を呼ぶ!

『デイズ・オブ・サンダー』
製作年/1990年 監督/トニー・スコット 出演/トム・クルーズ、ニコール・キッドマン

世界3大レースはモナコ、ル・マン、インディ500だが、アメリカでモータースポーツといえば“ナスカー”。この映画の主人公、コール・トリクルはインディでの勝利をめざしながらも挫折。ナスカーのドライバーとして、デイトナ500での栄冠に挑む。ハリウッド作品らしい、苦闘&サクセスストーリーだ。主演のトム・クルーズは、この4年前、『トップガン』での戦闘機F-14のパイロットが大好評で、その流れを今作はモータースポーツの世界にアップデート。トムの当たり役の系統が受け継がれた作品でもある。

大観衆の前を通過するナスカーのストックカー。その目にも止まらぬ速さが圧巻だが、ライバルのクルマの真横に並び、サイドボディ同士が接触。そこから相手のクルマがスピンするなど、ギリギリの駆け引きで手に汗握るシーンが満載。別のクルマがクラッシュし、そこから吹き上がる白煙の中をコールのクルマが通過する映像などは、ドライバーでしか味わえない未知の領域を体感させる。F1とは一味違うドラフティングの最高級テクニックに、随所で興奮させる仕上がりだ。 

 
 

 


ドライバーが吹っ飛ぶ衝撃クラッシュ!

『グラン・プリ』
製作年/1966年 監督/ジョン・フランケンハイマー 出演/ジェームズ・ガーナー、イブ・モンタン、三船敏郎

モンテカルロなどヨーロッパ各地のカーレース、そしてF1グランプリに命をかけた男たちを描く、レース映画の“古典”ともいえる一作。ジェームズ・ガーナー(アメリカ)、イブ・モンタン(フランス)、三船敏郎(日本)など各国のスターが集結したことも話題になったうえ、世界的トップレーサーも撮影に協力した。ドライバーの目線も多用したレースシーンの映像は、1966年当時、画期的だった。迫力とスリルを伝えるため、スクリーンを分割するなど、時代を先取りした演出は今観ても古くささを感じない。

コースから飛び出したクルマが、そのまま崖の斜面を滑り上がるなど、実写とは思えないアクシンデントの瞬間が多発。ガードレールにぶつかってドライバーが車外に放り出されるシーンもあるが、これは当時のF1ではシートベルトや肩のハーネスを装着していなかったから。そんな“時代”を感じられる映像が、思わぬスリルで迫ってくるのも今作の持ち味だ。長さは3時間という大作で人間ドラマの部分も多いが、現在の映画に見劣りしないカーアクションを堪能できる。 

 
 

 


実写にこだわったスピード感が凄い!

『ニード・フォー・スピード』
製作年/2014年 監督/スコット・ウォー 出演/アーロン・ポール、ドミニク・クーパー

同名の人気レースゲームを原案に作られた、この映画。スーパーカーによる公道レースが描かれるので、『ワイルド・スピード』シリーズの初期作品にも近いが、よりカーアクションを“見せる”姿勢に徹底している。主人公のトビーは、カー・エンジニアとしても、ドライバーとしても超一級のテクニックの持ち主。それだけでカーアクション映画としての期待を高めてくれるうえ、サーキットではなく、非合法のストリート・レースなので、ぶっとんだ映像でアドレナリンを上昇させるのだ。

「レースは芸術だ」と言い切るトビーの愛車、〈フォード〉マスタング シェルビーGT500のほか、〈ブガッティ〉ヴェイロン、〈ランボルギーニ〉セスト エレメントなど、スーパーカーのマニアにはたまらない車種が次々と登場。しかもCGは極力使わず、実写にこだわって撮影されたので、スピード感はもちろん、クラッシュや、その後、クルマが吹っ飛んで回転するシーンなど、とことんリアルに伝わってくるのが、本作の魅力。崖から飛び出し、落下するクルマをヘリコプターが釣り上げて助けるアクションもCGナシ。奇跡の映像を目撃したい! 

 

 
文=斉藤博昭 text:Hiroaki Saito
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