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CULTURE カルチャー

2024.03.23


ハリウッド女優たちがプロデューサーを務める理由とは?(2)


『アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル』(2017年)

女優兼プロデューサーとして最高のロールモデルになっているマーゴット・ロビーとシャーリーズ・セロン
『ブルックリンでオペラを』のアン・ハサウェイのように、メインキャストを演じた女優がプロデューサーも兼任し、映画を完成に導くケースが注目される。ここ数年、ハリウッドではジェンダーの格差をなくそうとする動きがあるものの、現実はなかなか追いついていないのも事実。2023年の北米における興行成績上位100本のうち、女性が主人公(男性と同等の主人公含む)だった映画は30本。2022年の44本から減少し、過去10年で最低だった。2023年は『バービー』という特大ヒット作があっただけに、この結果は意外だ。

その『バービー』は、主演のマーゴット・ロビーがプロデューサーも務め、成功したパターン。『ブルックリンでオペラを』のアン・ハサウェイと違って、ロビーは自らの製作会社で、こうしたプロデュース作品を送り届けている。現在のハリウッドで、女優=プロデューサーとして最前線にいるのがロビーだと言ってよさそう。
 

  

 

『バービー』(2023年)

レオナルド・ディカプリオと共演した2013年の『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』でブレイクしたマーゴット・ロビーは、早くもその翌年に映画製作会社、ラッキーチャップ・エンターテインメントを立ち上げる。自らが出演した『アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル』(2017年)や『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』(2020年)などの製作に関与。自身が演じる役についても、プロデューサーとしてアイデアを出していく。『ハーレイ・クイン〜』は監督、脚本とも女性だが、これは明らかにロビーの後押しがあったから実現したこと。男性社会のハリウッドを改革する彼女の意思の表れだ。
 

  

 

『プロミシング・ヤング・ウーマン』(2020年)

ロビーの会社は、自身が出演していない作品のプロデュースにも参加し、成功を収めている。『プロミシング・ヤング・ウーマン』(2020年)だ。性加害者の男たちに復讐するこの物語は、監督・脚本も女性のエメラルド・フェネル。興行的には難しいとされる内容ながら、アカデミー賞では作品賞など5部門にノミネートを達成(うち脚本賞を受賞)し、作品もヒットした。フェネル監督の次の作品『ソルトバーン』(2023年)もロビーは出演していないが、彼女の会社が製作。今後もラッキーチャップは、ディズニーのアトラクション“ビッグサンダー・マウンテン”の実写映画化(女性監督コンビの予定)など大作も待機しているが、ロビーがプロデューサーとして名前がクレジットされる作品は、女性が主人公だったりと、その意思がはっきりしている。また、ラッキーチャップはワーナー・ブラザースとファースト・ルック契約(最優先で企画を打診してもらう代わりに製作費を支援する)を結んでおり、その契約が『バービー』での爆発的成功につながった。
 

  

 

『スキャンダル』(2019年)

現在のハリウッドで、スター女優兼プロデューサーとして、マーゴット・ロビーと双璧をなすのが、シャーリーズ・セロン。そのセロンがプロデュースした2019年の『スキャンダル』で、ロビーとセロンは共演。ロビーはセロンと初めて会った時に、俳優業とプロデューサー業の仕事のバランスや、製作会社のさまざまな対処の仕方について根掘り葉掘り尋ねたという。『スキャンダル』もTV局で実際に起こったセクハラ問題を描いたわけで、まさに女性の視点で作られるべき映画だった。
 

  

 

『モンスター』(2003年)

シャーリーズ・セロンが製作会社、デンバー&デライラ・プロダクションズを起こしたのは2003年。ロビーの会社よりも10年近く早い。この会社の第1作目である『モンスター』(2003年)で、セロンはアカデミー賞主演女優賞に輝く。それまでは彼女の“美しさ”を強調した役が多かったが、自身の会社だからこそ、非情な殺人鬼役を老けメイクもほどこして演じられたのだ。オファーを待つだけだったら、このような役は来なかったかもしれず、アカデミー賞にもたどりつけなかった可能性もある。その後、セロンの会社は『アトミック・ブロンド』(2017年)のような女性主人公のアクション大作も手がけ、女優たちの役のポテンシャルを広げていく。
 

  

 

『オールド・ガード』(2020年)

女性が主人公のアクション映画ということで、セロンはネットフリックスと組んで『オールド・ガード』(2020年)を製作し、自ら主演。ネットフリックスとセロンの会社は、彼女が出演していない複数のドラマシリーズでも手を組んでおり、3月31日配信となるネットフリックス映画『マーダー・ミステリー2』(2024年)では前作に続き、セロンが出演してないにもかかわらずプロデューサーを務めている。今後は自身が出演する『アトミック・ブロンド』の続編や、ダニエル・クレイグと共演するサスペンスアクション『Two for Money(原題)』、主演の可能性があるアルフォンソ・キュアロンの監督作『Jane(原題)』など、セロンがプロデューサーを務める作品は後を絶たない。これらの作品は、女性が主人公、あるいは男性と同等の役という点に、セロンの強い意思もうかがえる。

このように現在のハリウッドで、女優兼プロデューサーとして最高のロールモデルになっているのが、マーゴット・ロビーとシャーリーズ・セロンなのである。

ハリウッド女優たちがプロデューサーを務める理由とは?(3に続く
 

  

 

 
文/斉藤博昭  text:Hiroaki Saito
Photo by AFLO
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