打倒カストロ政権を掲げた男たちの戦いがアツい! 『WASPネットワーク』
聞きなれない言葉がタイトルになっていると、それだけで好奇心がわく……。この『WASPネットワーク』も、そんな一本かもしれない。ここでの“WASP”とは、スズメバチなど大型の蜂を意味する。とはいえ、ハチが出てくるわけではなく、スズメバチのような強烈な一刺しで、国家の運命を変えようとした勇者たちの物語だ。
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『WASPネットワーク』
胸アツなポイントは?
実話を基にした緊迫エピソードにハラハラ!
舞台は1990年代。カストロ政権下のキューバに反発する活動家たちが、アメリカのフロリダを拠点に“WASPネットワーク”という名の組織を結成。事実を基に、その暗躍を描いた骨太なポリティカル・サスペンスだ。
カストロ政権打倒の様々な策略はもちろん、コロンビアのコカイン密輸でFBIに協力するなど、次から次へとスリリングなエピソードが展開していく。ネットワークは有能なパイロットもリクルートするので、戦闘機による空中戦など衝撃のアクションも用意。キューバから泳いでグァンタナモ米軍基地へ亡命するシーンも驚きだ。
会話のメインはスペイン語で、あくまでも英語はサブ。このあたりもリアリティ満点だし、キャストにもラテン系のスターが顔を揃えた。『モーターサイクル・ダイアリーズ』でチェ・ゲバラを演じたガエル・ガルシア・ベルナル、ベネズエラ出身でハリウッドに進出したエドガー・ラミレスらが複雑な任務に挑む男たちを熱演するが、もちろん女優陣からも目が離せない。
『007』最新作『ノー・タイム・トゥ・ダイ』にも出演する要注目のアナ・デ・アルマス(キューバ出身)が、今作では大胆なヌードによる濃厚なラブシーンを披露。そして“スペイン系”といえばこの人、ペネロペ・クルス。キューバに残された妻の苦闘を切実な表情とルックスで演じており、彼女の新たな一面も発見できるはず!
『WASPネットワーク』
監督/オリビエ・アサイヤス 出演/ペネロペ・クルス、エドガー・ラミレス、ガエル・ガルシア・ベルナル 配信/ネットフリックス
2019年/フランス・スペイン・ブラジル合作/130分
ネットフリックスにて配信中