『ブレス あの波の向こうへ』は胸にぐっとくるサーフィン青春映画!
サーフィン+青春という、夏らしい組み合わせの作品がやってきた! 主人公は13歳のパイクレット。内気で文化系の彼が、友人のルーニーとともにサーフィンの魅力にとりつかれていく物語。オーストラリアの小さな街を舞台に、少年が大人の男へと階段を上る、まさに王道の青春ストーリーだ。
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『ブレス あの波の向こうへ』
ムネアツなポイントは?
“大人に憧れた少年時代の酸っぱさを思い出す!”
パイクレットとルーニーを演じる2人は、なんと演技経験ゼロの初挑戦。どちらかというと、サーフィンの実力でキャスティングされたようで、波乗りの映像は本人たちが実演しているというからスゴイ。そのためリアリティが抜群で、観る側もグイグイと引きこまれていく。迫力のある大波シーンも随所に登場するため、サーフィン好きならカラダが思わずウズウズしちゃうかも。さらに、波乗りだけでなく注目したいのが、2人が親しくなるベテランサーファーのサンドーが教えてくれる秘密の絶景や、神秘的な海中映像。この自然の映像の美しさにも魅せられて唸ってしまう。
一方で、青春映画のテイストも濃厚な本作。暴走しがちな悪友ルーニーとのやりとりやピュアな初恋など、若者の通過儀礼的エピソードもたんまり。心がぐっと締めつけられ、誰もが共感せすにはいられないはず。さらに胸に迫ってくるのは、パイクレットのサンドーへの憧れと、サンドーからパイクレットへの教え。人生の師と未熟な少年がサーフィンに絡めて交わすセリフは名言だらけ。「カラダと心を信じろ」、「やろうと決めた瞬間に半分達成している」……。原作がサーフ文学の金字塔『ブレス:呼吸』なだけに、鑑賞後はまるで小説を読んだような後味が楽しめる!
『ブレス あの波の向こうへ』
原作/ティム・ウィントン 監督・脚本・出演/サイモン・ベイカー 出演/エリザベス・デビッキ、サムソン・コールター 配給/アンプラグド
2017年/オーストラリア/上映時間115分
7月27日(土)より、新宿シネマカリテ他にて全国順次ロードショー
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