『愛はステロイド』 純愛と筋肉が暴走するロマンススリラーに圧倒される!
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映画はタイトルが重要。目を引かせるという意味で、ある程度“煽った”単語が要求されたりもするが、とくに近年、あまりに内容とかけ離れると逆に批判の対象になりやすい。洋画に邦題をつける場合、本国の作り手の承認が必要だったりも。この『愛はステロイド』もタイトルは、なかなか独特。そして内容は……さらに想定外のインパクトが用意されている!
原題は『Love Lies Bleeding(愛は血を流して横たわっている)』だが、邦題に入った“ステロイド”も重要なエレメントだ。本作では、メインキャラクターが筋肉増強の目的でステロイドを使用するのだが、その効果が中盤、終盤と目を疑う展開を導いていく。人気のスタジオ、A24製作らしい野心あふれる一作だ。舞台は1989年のニューメキシコ州。トレーニングジムで働くルーは、ボディビルの大会に出るため各地を転々とするジャッキーと出会う。やがて2人は激しい恋におちるのだが、銃の密輸を行うルーの父、夫からDVを受けるルーの姉も絡み、とんでもない犯罪に巻き込まれていく。女性同士のラヴストーリー、衝撃のバイオレンスも含むクライムサスペンス、さらにシュールな世界も届ける、かつて観たことのない映画が立ち現れる。
ルーを演じるのはクリステン・スチュワート。私生活でバイセクシュアルを公言していることもあって、その演技は説得力満点。冒頭から“こんな行為を見せていいの?”という体当たりのチャレンジもこなしている。そしてジャッキー役に抜擢されたのは、実際にボディビル選手として活躍し、『ミッション:インポッシブル』最新作などに出演したケイティ・オブライエン。劇中では、その筋肉が増強するシーンもあるし、ボディビルダーの日常や大会の舞台裏など“経験者”だからこその演技に圧倒されるはず。1980年代末、アメリカ田舎町の独特のムードに浸らせながら、女性2人の絆がポイントになる点で『テルマ&ルイーズ』の変奏曲という印象も感じさせる本作。悪循環に突入する犯罪の行方と、主人公たちの運命は、どんな着地を見せるのか? 一度観たら絶対に頭にやきついて離れないクライマックスまで一気の勢いを、是非体感してほしい。
『愛はステロイド』8月29日(金)公開
監督・脚本/ローズ・グラス 共同脚本/ヴェロニカ・トフィウスカキャスト 出演/クリステン・スチュワート、ケイティ・オブライアン、エド・ハリス、ジェナ・マローン 配給/ハピネットファントム・スタジオ
2024年/イギリス・アメリカ/上映時間104分
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