名前も新たに、期待値アップ! 〈スバル〉クロストレック
温暖なLAあたりではまた嗜好性が変わってくるのだけど、同じ西海岸でもカナダ国境に近づくと、もしくは内陸部に入ってくると、俄然このクルマを見かける率が高くなるのをご存知だろうか? お手頃価格で壊れないフルタイム四駆は、北米でかなり高い評価を得ているため、同社の北米でのセールスも好調だ。噂によると、堅牢なデザインも好評なんだとか。その人気モデルの新型が、日本ではネーミングも新たに発表された。〈スバル〉クロストレックだ。プロトタイプに試乗が叶ったのでシェアしたい。
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そもそも日本ではXVという名前で販売されていたものが、グローバルネームに統一されたのがクロストレック。たとえばモーターショー開催やゼネラル・モーターズ本社のあることで知られるデトロイトは、降雪こそ少ないものの、冬は-30℃を記録するほどの寒冷地。路面の凍結が深刻だ。そんな超寒冷地で重宝されていたのがXV。大袈裟ではなく、「え、こんなに走っているんだ!」というほどの遭遇率に驚いたものだ。というわけで、その販売台数を見越してか、新型もグローバルモデルにふさわしい気合の入った刷新になっている。
まずエクステリアだ。事実上の先代モデルとなるXVと、ディメンションは全く変わらない。カタログスペック的には全高が+25㎜となっているものの、これは天井のシャークフィンによるものだから、実寸に変更はない。
しかし、ほかの〈スバル〉にも共通であるCシェイプのライトが新意匠になり、先進感をまとった。さらに、特徴的なのが大胆なグリルデザイン。お馴染みヘキサゴングリルは変形となり、内部の樹脂のあしらいが、見るからに力強さを感じさせるような形状になった。
フォグランプまわりも大胆に樹脂をあしらい、“道具感”を強調する。これにより、より存在感を高めた結果、先代よりもワイルドかつ、キャラの立ったフェイスに仕上がっている。サイドビュー、リアビューともにこの特徴的な樹脂使いは統一されていて、もしかしたら先代よりも大きく見えるかもしれない。
さらに内装は大幅に質感を上げた。コンセプトは“包まれ感”ということで、手に触れるところすべてがソフトパッドで覆われた。シートは大学病院との共同開発により人間工学に基づいた新設計に。さらに注目はドライバーモニタリングシステムの組み込まれた縦型のメインディスプレイで、見た目にも使い勝手が向上されている。
さて、日本ではハイブリッドの“e-BOXER”のみの展開となる。駆動はFFとAWDの展開となったので、より軽やかなFFの登場は降雪地以外のユーザーには朗報なはず。
走りはこのe-BOXERと、細やかな刷新のおかげで劇的進化をしている。まず、先代でもの足りなかった最初の加速や再加速などのトルクの谷間がモーターのアシストできれいに埋められ、全域でスムースなアクセルを楽しめるようになったこと。さらにステアリングの遊びがなくなり、直進安定性とコーナリングの安定性を高めて、ライントレースがリニアになったこと。さらにブレーキもコントローラブルになった。
これなら、来るウインタースポーツシーズンも全方位で守ってくれそう。そうそう〈スバル〉といえばのアイサイトも、安全の守備範囲を広げてくれている。
★DATA 〈スバル〉クロストレック(プロトタイプ)
●全長×全幅×全高:4480×1800×1580㎜
●車両重量:1540~1620kg
●ホイールベース:2670㎜
●エンジン:2.0ℓ水平対向4気筒DOHC+モーター(e-BOXER)
●トランスミッション:リニアトロニックCVT
●駆動方式:前輪駆動、四輪駆動
●SUBARUお客様センター
TEL:0120-052215
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