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2024.12.21

カウアイ島は冒険野郎のパラダイス!
ハワイで話題のアクティビティ〈マウンテン・チュービング〉に挑む!

ダイナミックな大自然と隣り合わせながら、誰でもそれをアクティビティで気軽に楽しめるのがハワイの魅力。こちらの記事で紹介するのは、ハワイ主要6島のなかでもっとも古くに誕生し、今も手付かずの自然が残るカウアイ島のアウトドア・アクティビティ〈マウンテン・チュービング〉。日本の媒体として初となる取材レポートをお届け!


カウアイ島は風雨の侵食でできた荒々しい断崖を海から眺めるクルーズツアーも人気

ハワイ諸島の中で4番目に大きいカウアイ島。緑が多いことから、“ガーデンアイランド”の愛称で知られており、ワイキキのような大都会は存在しないが、“太平洋のグランド・キャニオン”と呼ばれるワイメア渓谷や、高さ900mもの断崖絶壁が約27kmも続くナパリ・コーストなど圧巻の光景が広がり、ハワイの自然がいかに雄大かを実感できる島でもある。

鋭く尖った山々の間を滝が流れ落ち、熱帯雨林の中を無数の川が走るカウアイ島は、アウトドア・アクティビティを愛する者にとって天国のような場所でもある。徒歩や船でしか辿り着けない場所も多く、ワイルア川をカヤックで上ったり、ラフティングで無人のビーチに上陸したり、海岸線を往復30km以上トレッキングで歩いたりと、冒険家を惹きつけるアクティビティの宝庫。
 

  

 

カヤックとジャングルハイキングでシークレット・フォールズを目指す人気のアクティビティ
 

  

 

ナパリ・コーストを眺めるヘリコプターツアーも人気。カウアイ島には空からしか見ることのできない秘境の絶景もたくさんある

そんなカウアイ島で、日本人観光客にはまだあまり知られていない個性的なアウトドア・アクティビティが〈マウンテン・チュービング〉だ。大きな浮き輪のチューブに乗って、自然に囲まれた水路を下っていく。流れるプールのようにのんびり下るポイントもあれば、コースターのように滑り落ちるポイントもあり、これがスリリングで非常に面白い!
 

  

 

特にアメリカ本土からカウアイ島にやってくる観光客に人気が高いマウンテン・チュービング

この水路は、かつてサトウキビ栽培のためにワイアレアレ山から引いた農業用のもの。このアクティビティを紹介する上で、カウアイ島の歴史に触れないわけにはいかない。19世紀半ば、カウアイ島はリフエの町を中心に、砂糖の生産で発展。町なかには砂糖の製糖工場が多く建てられ、日本からも労働移民を招いて一大プランテーションを築いた。砂糖は1ポンド(約450グラム)作るのに500ガロン(約1900リットル)の水が必要と言われており、世界屈指の降水量を誇るワイアレアレ山から引いた農業用水路がいくつも造られた。現在、砂糖産業の衰退とともに農業用には使われなくなった水路だが、水は絶え間なく流れ続けており、これをアクティビティ用に再利用したのがマウンテン・チュービングなのである。
 

  

 

水路は現在、一部が牧畜用として使われている。途中、トンネルになっている箇所も多い

アクティビティを催行するのは、ジップラインなども手掛けるカウアイ・バックカントリー・アドベンチャーズ社。マウンテン・チュービングは20分おきに1日何本も出発するが、それでも時期によっては1カ月前には完売することもある超人気ツアー。できれば2、3カ月前にはWEBから予約したい。

当日はリフエの空港から5分ほどのところにあるビジターセンターでチェックインし、ヘッドライトがついたヘルメットや手を守るグローブを借りる。私服で参加している方も見かけるが、カウアイ島は突然雨が降り出すこともあるので、全身濡れてもよい格好(特に下半身は水着)をおすすめしたい。またビーチサンダルやスリッパは壁にぶつかって脱げる可能性があるので、ウォーターシューズの着用が必須。ウォーターシューズやウェットスーツは有料でレンタルすることもできる。
 

  

 

カウアイ・バックカントリー・アドベンチャーズ社のビジターセンター。ロッカーや更衣室も完備する
 

  

 

専用の送迎車に乗って約40分。農場を走り、スタート地点となる水路上流へと向かう
 

  

 

スタートする前にスタッフによる注意事項説明(説明は英語のみ)が行われる

出発前には「時計や財布などの私物はすべて置いていくこと」「腰を曲げた姿勢で座ること」「出口まで勝手に浮き輪から降りないこと」「手を繋いだりしないこと」「トンネル内で大声を出さないこと」などの注意事項が説明される。またこちらでヘルメットに付いたライトを、指示に合わせて点灯させる練習も行う。万が一転倒しても水路の深さは最大で3フィート(約90cm)なので、大人であれば立つことが可能。必要以上に不安になることはないが、もし途中でリタイアを希望する場合は2番目のトンネルを抜けたあとに離脱することもできる。

下るのは1870年に造られた水路、〈ハナマウル・ディッチ〉。全長約4kmのコースで、途中5つのトンネルをくぐっていく。スタッフのサポートのもと、1人ずつ浮き輪に乗り込み、全員揃ったらいよいよマウンテン・チュービングの出発だ。
 

  

 

流れのおだやかな上流で、階段を降りてひとりずつ浮き輪に乗り込む
 

  

 

天然の流れるプールをいざ出発!途中、全員で写真撮影などしながら、50分ほどかけてゴールへ向かう
 

  

 
幅が狭いところほど流れが急になる。左右にぶつかり、浮き輪がくるくると回ったり、水しぶきがあがったり、参加者からも歓声があがる

いざマウンテン・チュービングがはじまると、大人も童心に返って、遊園地にいるかのように楽しめる。浮き輪の浮遊感と、緑の中を進んでいく爽快感が非常に心地よく、これで茂みから恐竜が出てきたら『ジュラシック・パーク』のライド型アトラクションのようだと思った(実際、カウアイ島は同映画のロケ地でもある)。

水路の途中には5つのトンネルが待ち構えており、当然中は真っ暗闇。指示に従ってヘッドライトをオンにするのだが、それでも視界は限られるためスリリングさが増す。基本は水の流れに身を委ねるだけで、ほとんど流れはゆっくりだが、ところどころ流れが急な地点もあり、予測不能な動きとなってそれがまた面白い。
 

  

 

トンネルは長いものでなんと1km以上。この日は誕生日の参加者がいたのでみんなでバースデーソングを歌った
 

  

 
急にスピードがアップする箇所もあり、思わず悲鳴があがる!
 

  

 

スライダーのような傾斜は、絶好の撮影ポイント。ツアー後には写真の購入もできる

水路では常に前後でスタッフが誘導してくれており、集団から離れたり、取り残されたりする心配はない。筆者が参加した際はたまに手足やお尻が濡れる程度だったので、下半身だけ水着を着ていれば問題ないと感じた。スマホで動画や写真を撮りたい人は、事前にストラップの付いた防水ケースを準備するといいだろう。浮き輪に乗っている時間は50分ほどだったが、楽しくて時計の針以上にあっという間に感じられた。

今回参加した中で日本人は私だけ。公式サイトからの申し込みや注意事項の説明は英語のみではあるものの、簡単な英語が理解できれば参加に際して支障はない。日本人にはまだあまり知られていないアクティビティだが、カウアイ島の雄大な自然と歴史背景に触れられるという点で、ぜひともおすすめしたいアクティビティだ!
 

  

 

一緒に流れるため、参加者同士に一体感が生まれる。最後はみな、満足そうに笑みを浮かべていた
 

  

 

ランチは農場内でピクニック。クロワッサンにハムやチーズ、野菜など、自分で挟み、サンドイッチにしていただいた

所要時間は、移動やランチ時間を含めて約3時間。参加の条件は5歳以上から(16歳以下は保護者同伴)で、最低身長は110cm以上、体重は136kg以下となっている。代金は大人も子どもも一律で、ひとり156ドル(税別)だ。

前述したとおり、非常に人気のアクティビティで2024年から25年にかけての年末年始はすでにほとんどが完売となってしまっている。興味のある方は是非早めの予約をおすすめしたい。

マウンテン・チュービング(カウアイ・バックカントリー・アドベンチャーズ社)
https://kauaibackcountry.com/tubing/

※取材協力:ハワイ州観光局、デルタ航空
 

  

 

 
文=伊澤慶一 text : Keiichi Izawa
トラベルエディター
旅行ガイドブック『地球の歩き方』編集部にて国内外のガイドブックを多数手がけ、2017年に独立。現在は、〈パパ目線での旅育〉や〈ホテルステイ〉をテーマに連載を執筆。また雑誌の旅行特集からオウンドメディアの動画まで、幅広く旅行コンテンツの制作を行う。著書に『最高のハワイの過ごし方』。
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