ラウンジバー。14階まで上がるとNYの喧騒も遠のき、心地いい静寂さに

5番街、しかも高級ブランドが軒を連ねる57丁目というロケーション。築100年を超えるボザール様式の名建築クラウンビルにある。14階の二層にわたるロビーは落ち着いた色調の中にデザインが光り、マンハッタンの鼓動を感じつつも、サンスクリット語で“平和なる”の意のアマンが示すように、アジアを彷彿させる静寂の空間が広がる。デザインを手掛けたのは、アマンをいくつも手掛けた建築家ジャン・ミッシェル=ギャシー。アマンならではの世界観が見事に体現されている。
話題となっているのは、1年を通じて屋外での食事が楽しめる“ガーデンテラス”。暖炉や水辺が配置されたスペースは開閉式の屋根付き。コーナー バーからは5番街と57番街の交差点というNYの象徴的な景色を見下ろせる。また、ミシュラン店を歴任した米丸琢馬氏が料理長を務める＂Nama＂では、ヒノキのカウンター越しにゲストに合わせた＂おまかせ＂コースを体験できる。目を見張るのは、3フロアにまたがり2300㎡もの広さを誇る“アマン・スパ”。リゾート感あふれる20mのプールにサウナ＆スチームルーム、最新テクノロジーを駆使したフィットネスジムに、注目のクライオセラピーのチャンバーも完備されている。まさにアーバンオアシスといえる。
すべてスイートタイプの客室は83。そしてホテルとしては初となる会員制の“アマンクラブ”も併設している。シガーラウンジをエクスクルーシブに利用できるなど、アマン流の充実したライフスタイルが過ごせる。

スタンダードのスイートでも67㎡以上、これはNY最大の広さ。東南アジア発のアマンらしいデザインは心落ち着く

ガーデンテラス バーは仕事明けのニューヨーカーの憩いの場

ゲストに合わせ腕を振るう“おまかせ”スタイルはNYでは斬新

蝶が羽を広げたような“バタフライ・ビルディング”。上・中・下階の３部屋から選択

LAとサンフランシスコを結ぶ風光明媚なハイウェイ1号線から海方向へ。100エ－カーの敷地は、目の前に太平洋、背後にはサンタルシア山脈が迫る、雄大な自然のただなかにある魅力的な場所。
建築を手掛けたのは、リゾートがあるビッグ・サーに根を下ろしたオーガニック建築で知られるミッキー・ミューニング。彼の唯一のホテル建築にして、集大成ともいえる作品。40の客室とプライベートハウスはどれも個性豊か。ツリーハウスは3mの支柱上に建てられ、室内の窓からは木々の梢がすぐそばに。夜にはベッドから天窓の向こうの星空を眺めることも。また、海にせり出すように建つオーシャンルームは圧倒的な太平洋ビュー。屋根は草花に覆われ、自然との一体化を体感できる作りに。ほかにも眺めのいいデッキ上のバスタブなど、自然を満喫するアイデアが満載だ。自然が奏でる音以外は耳に触れないよう、テレビやアラーム時計は置かず、18歳以下もNG。
崖の頂上に立つレストラン〈シエラ・マール〉は、ガラス張りの屋内テーブルやテラス席など太平洋の眺望をフィーチャー。農場直送の素材を生かした料理と受賞歴のあるワインリストとともに、大海原の絶景も味わえる。
レストランをはじめ、館内には、絵画や彫刻などアートが随所に。地元アーティストの作品はもとより世界の才能を集めたアートギャラリーも併設。宿泊料にはグルメな朝食やミニバー、バレーパーキング、ヨガやハイキングも含まれる。心穏やかにカリフォルニアの大自然とアートに癒される滞在を。

太平洋を眺めるためにある“クリフハウス”。室内、デッキ、バスタブからもパノラマビュー

中空に浮かぶようなジェイドプール。温水プールではときに雲海が

レストランでは、近隣のワイナリーをはじめ3200種以上のワインが揃う