世界に名を馳せる街、ビバリーヒルズに現代的なスマートハウス!
セレブの顧客を多数抱える不動産ブローカーが住処に選んだのは郵便番号90210の街。そう、世界で最も有名な高級住宅地、ビバリーヒルズだ。大きな豪邸が並ぶエリアやLAの絶景が見わたせる丘のエリアもいいけど、ここは丘を背にしたプライベート感たっぷりの邸宅。プロならではのこだわりをご覧いただこう。
- SERIES:
- 西海岸リビング&インテリア! vol.11
Beverly Hills
カリフォルニア州ロサンゼルス・ビバリーヒルズ
owner
エリック・レビー
不動産ブローカー
「家で一番気に入っている場所はリビングルーム」というレビー。フランスとイタリアの家具が好みなのだとか。ソファとアームチェアは仏製の〈ジャン・ロワイエ〉。大理石で作られた伊製のテーブルライトは〈フロス〉。
レジデンシャル・リゾート!
左からキッチンとダイニングルーム、リビングルーム、ベッドルームとデンとホームオフィスとゲストルーム。「敷地面積はそんなに広くないのに、外と内を繋げて設計したから広々と見える」と建築家のレペア。「スペースの使い方で家の印象はずいぶん変わるものだ」とレビーも強調。
エリック・レビー[Eric Lavey]
1978年、ロードアイランド州生まれ。
ボストンにも住み、LAには24年前から住む。
タレントエージェントから転職して不動産ブローカーになって20年。
現在、多くのセレブ顧客を持つ実力者。
ロケーション、ロケーション、ロケーション、は不動産業者のスローガン。また、世界で最も有名な街の郵便番号といえば、TVドラマ『ビバリーヒルズ高校白書』の原題にもなった90210。この土地に家を建てた不動産ブローカーのエリック・レビーは「世界的に有名ブランドの街なら住むしかない!」とユーモラスに語る。
家を購入したのは2016年。長年の友人である建築家ヨラム・レペアに設計を委ねて建て替えた家は、本格的なスマートハウス。TVや音楽、ライト、スイミングプールやジャグジーのヒーター、ファイヤーピットなどが、スマートフォンで操作可能になっている。自然の恵みを生かした構造も魅力。たとえば、外の光が楽しめるようにキッチンやバスルームには天窓が施されている。
インテリアは、レビーが愛する日本文化とフランス文化をミックス。日本の古道具入れをリメイクしたナイトスタンドやフランス製ソファは、さながらアート作品のよう。レビーがデザインしたスチール製ダイニングテーブルは「動かないテーブルが欲しくて、1000ポンドの重さで作った。玄関から運ぶのに6人で6時間かかった」とか。
家とは? の問いに「家のこと? ホームのこと?」と聞き返す姿勢は、さすが不動産のプロ。「家はシェルターだが、ホームはどう暮らしたいか、が大事。馴染む空間であり、自分の世界。建築デザインやスタイルを重視」。プロならではのこだわりが垣間見えた。
邸宅データ
●敷地面積:0.2エーカー(約245坪)
●家の面積:1968平方フィート(約55坪)
●家の値段:261万ドル(1ドル129円換算で約3億3670万円)
●部屋数:9部屋(寝室2部屋含む。バスルームは3室)。平屋建て
●築年:2019年
●建築家:ヨラム・レペア
●家族構成:妻と2人
家の中央に位置するのは、ホテルのロビーを思わせる空間。「妻とゆっくりカクテルを飲みながら寛ぐ場所」とか。ヴィンテージのレザー製チェアと暖炉が温かい雰囲気を演出。サイドテーブルはアーティストのブライアン・ボズワースが作った窯焼きの陶磁器製。
レビーがデザインしたダイニングテーブルが主役のダイニングルーム。苔も粋なアクセントに。壁に収まる仕組みの可動式ガラス窓で開放感たっぷり。
天窓で外の光があふれるバスルーム。大理石で造った壁とフロアが品のよさを醸し出す。
カスタムメイドの家具に冷蔵庫やオーブンやワインセラーなどが収まる。キッチン機器は〈ウルフ〉と〈サブゼロ〉、コーヒー機器は〈ミーレ〉。
①洒落たバーキャビネット
バーキャビネットには「銀座の〈バー・エバンス〉が好きで、“山崎”や“響”など、日本で購入したウイスキーを揃えた」とか。コンクリートのポッドチェアは仏製ヴィンテージ。
②空が見えるキッチン
天窓から自然光が差し込むキッチン。フランスとベルギー製の陶器や古代インドのカッティングボードをディスプレイ。ドライフラワーは桜の花。
③ガラス張りのガレージドア
ガレージへ通じるホール。出入り口に一面ガラスを取り付けて、家の中から愛車を眺められる構造に。まさにカリフォルニアらしい暮らし方だとか。左手は一見壁のように見えて、隠しドアが配されている。レビーのアイデアで作った特注ドアハンドルを開けると、なんとバスルームが! 画家グラハム・ウィルソンのユニークな作品も目を引く。
④玄関には特注のドア!
木製のカスタムメイドの大きなピボット式ドアが美しい玄関。「鉢は去年パリで見つけたフランス製ヴィンテージ。鋳造用のるつぼで、昔はこれで鉄を溶かしていたそう」とレビー。
⑤洗練されたホームオフィス
ベッドルームの隣のホームオフィス。机はイタリアの建築家カルロ・スカルパによるダイニングテーブルとか。チェアは〈チャールズ&レイ・イームズ〉。机の後ろには、広々としたウォークインクローゼットが。奥にメインのバスルームとゲストルームが続く。
⑥落ち着ける屋外ラウンジ
ファイヤーピットを中心に奥はキッチンとダイニングルーム、右側はリビングルーム。壁の中に収まる可動式ガラス窓で、家の内と外が繋がった一体感のある空間に。建築家レペア曰く「家の中と同じ感覚で過ごせる“部屋”に」
カリフォルニア(西海岸)に関するオススメ記事はコチラ!
◆セレブと西海岸カーライフ
◆西海岸&セレブの今昔タイムトラベル!
◆カリフォルニアの「くるまにあ」
◆カリフォルニアのモーターサイクリスト
◆今、カリフォルニアで注目される新世代サーファーの「波乗り一代記」
◆クリス・ペプラーが選曲! シーン別聴きたいプレイリスト
インテリアやデザイン家電に関するオススメ記事はコチラ!
◆西海岸的なハッピー・ルーム!
◆オトコ心を刺激する「シビれる家電」
◆セレブの豪邸パパラッチ!
◆生活拠点にバカンス用と多様! 英国、米国、フランス ベッカム一家が暮らす家
◆リビングルームを快適にしてくれる家具はどれがいい?
雑誌『Safari』4月号 P83~86掲載
“西海岸リビング&インテリア!”の記事をもっと読みたい人はコチラ!
●『Safari Online』のTikTokがスタート!
こちらからアクセスしてみて!
photo : Kaori Suzuki text : Yoko Fujimoto