①パク・ソダム
プロフィール/1991年9月8日生まれ。32歳。
アカデミー賞作品賞受賞作『パラサイト 半地下の家族』で主人公一家の長女を演じ、他のキャストともども国際的な注目度を高めたパク・ソダム。その後、『パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女』でワケありの荷物を確実に運んでくれる敏腕ドライバーを演じたり、『PHANTOM/ユリョンと呼ばれたスパイ』で生き残りをかけた白熱の諜報合戦を繰り広げたり。確かな演技力と独特の魅力で存在感を放ってきたが、『PHANTOM/ユリョンと呼ばれたスパイ』の撮影後に甲状腺乳頭がんと診断されて闘病を開始。『パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女』などが公開される時期に並行し、休養に入った彼女の復帰が待たれていた。復帰後初出演ドラマとなる『もうすぐ死にます』では、なんと“死”を名乗るキャラクターに。自殺した主人公に死の重みを知らしめるため、自ら罰を下しにやって来たキャラクターを演じている。冷酷で、やや横柄な“死”をミステリアスに演じるソダムの迫力に、主人公でなくとも圧倒されるところ。台本を読み、死生観について改めて考えたというソダムのネクストステージを感じられる作品にもなっている。
②キム・ダミ
プロフィール/1995年4月9日生まれ。28歳。
『梨泰院クラス』のハイスペックヒロイン、チョ・イソ役で日本での人気も高いキム・ダミ。各映画賞を総なめにした『THE WITCH/魔女』の印象もいまだ強く、無垢な外見ながら、遺伝子操作で最強の殺人マシーンと化した恐るべき女子高生ク・ジャユンなくしてキム・ダミを語ることはできない。同作の続編『THE WITCH/魔女 -増殖-』でも短い時間のゲスト出演ながら鮮烈なインパクトを残した。また、『THE WITCH/魔女』の共演者チェ・ウシクとの再共演も話題になった『その年、私たちは』では、元恋人との再会を軸に動いていくラヴストーリーの主人公を等身大の魅力とともに演じている。そんな彼女の新作映画が、デレク・ツァンの監督作『ソウルメイト/七月と安生』をリメイクした『ソウルメイト』。大切な親友とかけがえのない絆を結びながらもすれ違い、その果てに“ある秘密”を抱えることになる女性ミソ役に。ノスタルジックな映像や音楽とともに展開する物語は誰の心にも染み入るもので、悲しみを湛えていくミソの心の奥底をキム・ダミが繊細に表現。高校生時代から30代までを巧みに演じ分け、圧倒的な俳優力を見せつけている。
③コ・ユンジョン
1996年4月22日生まれ。27歳。
ネットフリックスドラマ『Sweet Home -俺と世界の絶望-』で悲痛な運命をたどる介護士を演じ、注目度を上げたコ・ユンジョン。2019年の俳優デビュー以来引っ張りだこで、『還魂』シリーズではヒロインに抜擢。人と人の魂を入れ替える“還魂術”が鍵を握るストーリーの中、最強の刺客ナクスの魂がカラダに宿っている良家の令嬢チン・ブヨンをエネルギッシュに好演した。そのほか、『イカゲーム』のイ・ジョンジェの監督デビュー作『ハント』では主人公の運命に大きく関わるキーパーソンを演じており、各映画賞で新人賞にノミネート。さらに、2023年は同名ウェブトゥーンを原作にしたドラマ『ムービング』も話題となった。こちらでは特殊能力を持つ女子高生をみずみずしく演じ、同じく特殊能力を持つ同級生を相手に淡く甘酸っぱいロマンスを展開している。また、パク・ソダムも出演する『もうすぐ死にます』には、自殺した主人公の恋人役で登場。別の人物となって転生を繰り返す主人公と“再会”する役どころで印象を放った。現在は、人気ドラマ『賢い医師生活』のスピンオフを撮影中のコ・ユンジョン。引っ張りだこの状態はまだまだこの先も続きそうだ。
※後編に続くhttps://safarilounge.jp/online/culture/detail.php?id=14985
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