【映画まとめ】ジェイク・ギレンホールの出演映画10選!
『Safari Online』で配信してきたジェイク・ギレンホールの出演映画をまとめてご紹介!
『遠い空の向こうに』
製作年/1999年 原作/ホーマー・ヒッカム・Jr. 監督/ジョー・ジョンストン 出演/ジェイク・ギレンホール、クリス・クーパー、ローラ・ダーン
仲間や父親との絆に涙する!
『ドリーム』と同じく、宇宙開発につながる物語からの感動作。こちらは人工衛星の打ち上げに興奮した高校生たちの実話だ。1957年、ウエストヴァージニア州の炭鉱町で、ホーマーを中心とした4人の仲間が『ロケット・ボーイズ』を結成。自宅の地下室や、自分たちで作った山小屋でロケット作りにいそしみ、何度も打ち上げに失敗しながらも試作を重ねていく。主人公のホーマーを演じるのはジェイク・ギレンホール。現在、演技派のトップスターとなった彼の、これは最初の代表作。ホーマーは後にNASAのエンジニアになり、彼の回想録が原作になっている。
最大の感動はラストに用意された『遠い空の向こうに』だが、そこに至るまでの過程で多くのポイントがあり、その描かれ方が真摯なので、観ているこちらの感情がじわじわ高ぶっていく。まず重要なのは、仲間との絆。悪友がいたり、科学の天才がいたりと、4人のバランスも絶妙で必ず誰かに感情移入させられる。そしてホーマーと父の関係。息子を炭鉱で働かせたい父と、それに反発するホーマーが、どうやって和解するかは本作の見せ場となる。さらにホーマーを応援する教師の存在もフィーチャーされ、夢を叶えるまでの周囲とのドラマにここまで没入させる作品も珍しい。
『ドニー・ダーコ』
製作年/2001年 監督・脚本/リチャード・ケリー 出演/ジェイク・ギレンホール、ドリュー・バリモア
不可解エピソードの連続で先が読めない!
観ている間、「いったい、どういうことなのか?」と脳細胞が刺激されまくるのが、この『ドニー・ダーコ』。精神カウンセリングを受ける高校生のドニーの前に、10月2日の夜、銀色のウサギが現れ、世界の終わりを予告する。翌朝、ドニーはゴルフ場で目を覚ますが、自宅に戻ると彼の部屋は、なんと墜落した飛行機のエンジンの一部で破壊されていた……。ドニーを演じたのは、ジェイク・ギレンホール。
銀色のウサギの被り物をした男の正体や、放火などドニーが起こす数々の事件、そして周囲の人の死など、とにかく衝撃で不可解なエピソードが連続し、なかなか真相が見えないが、この感覚はクリストファー・ノーラン監督の新作『TENET テネット』に近い!? 飛行機のエンジンは未来から来たもの。その飛行機にはドニーの母と妹が乗っていた。ドニーは時間をコントロールして、その危機を回避させようとするのだが……。この作品の解釈は人それぞれ。ゲームのように楽しむのも、ひとつの手だ。
【ここから驚愕のラスト】
自分が10月2日を生き延びると、まわりの人が死んでしまうと知ったドニーは、時を戻し、自分が死ぬことを受け入れてベッドに横たわる。しかも笑い転げながら……。
『ブロークバック・マウンテン』
製作年/2005年 監督/アン・リー 出演/ヒース・レジャー、ジェイク・ギレンホール、アン・ハサウェイ、ミシェル・ウィリアムズ
アン・ハサウェイが体当たりの演技で女優魂を見せつけた!
1963年、ワイオミング州。山で羊の放牧を行う季節労働者のイニス(ヒース・レジャー)とジャック(ジェイク・ギレンホール)は、厳しいキャンプ生活の中で互いを愛し合うように。それぞれ結婚した後も密かに2人は愛を貫いていく。保守的なアメリカの西部で、20年以上にも渡る男同士の愛を貫いた人間ドラマ。2005年のヴェネチア国際映画祭で、最高賞の金獅子賞を受賞。
アンは、のちにジャックの妻となる、地元の大金持ちの娘ラリーンを演じた。クラシックなヘアスタイルがよく似合い、テキサス美人のロデオクイーンをセクシーに演じた。夫が自分を好きではないと知り、苦悩する妻役をまさに体当たりで熱演。それまでのアイドル女優のイメージを払拭する女優魂を見せつけた。
『ゾディアック』
製作年/2007年 原作/ロバート・グレイスミス 監督/デヴィッド・フィンチャー 脚本/ジェームズ・バンダービルト 出演/ジェイク・ギレンホール、マーク・ラファロ、ロバート・ダウニー・Jr.
“容疑者と地下室で二人きり”という恐怖!
1969年の米サンフランシスコで、残虐な殺人事件が続発。現地の新聞社に送られてきた声明文により、正体不明の犯人は“ゾディアック”と呼ばれ、恐れられるようになる。刑事や記者が事件の調査に当たり、容疑者も浮かび上がるが、解決には至らなかった。一方、新聞社の風刺画家グレイスミスは事件に興味を抱き、独自の調査を熱心に続けた結果、ある怪しい人物に行き当たる。
ゾディアック事件として知られる実際に起こった未解決連続殺人事件の謎に、『ゴーン・ガール』のデヴィッド・ファンチャー監督が肉迫。記者や刑事ら、事件に憑かれていくことで疲労を募らせる人々の心理に焦点を絞る。一方で、グレイスミスが容疑者らしき人物と地下室でふたりきりになる場面など、緊張感にあふれた見せ場も。ジェイク・ギレンホールやロバート・ダウニーJr.、マーク・ラファロら演技派俳優たちの競演も見どころだ。
無限ループを駆使して爆破テロを防げ!
『ミッション: 8ミニッツ』
製作年/2011年 監督/ダンカン・ジョーンズ 出演/ジェイク・ギレンホール、ミシェル・モナハン
通勤客で混み合うシカゴ行きの列車内で爆破テロが発生。さらなる犯行を防ぐべく、スティーヴィンス大尉は量子力学によってバーチャル復元された“犯行当時の8分間”に飛び込み、事件解明の手がかりを探し求める。爆弾の場所を見つけ、怪しい人物を追いかけるも、8分経つとタイムオーバー。また最初からミッションをやり直し。この無限ループを繰り返しながら、大尉は徐々に真相へと近づいていくのだが……。
<ここからがネタバレ>
スティーヴンス大尉の活躍によって、現実世界のテロ事件は無事解決。しかし肝心なのは最新テクノロジーを駆使したプログラムそのもので、これに繋がれた大尉は実は、戦地での任務中に重傷を負い、生命維持装置に繋がれている状態だった。最後にもう一度だけ“8分間”へ向かうことを望んだ彼は、爆破を食い止めた末、これが単なるバーチャルな復元ではなく、無限の広がりを持った世界であることを知る。すなわち、いま脚光を浴びる“マルチバース”的な発想をいち早く取り入れた画期的なSFなのだ。
『ナイトクローラー』
製作年/2014年 製作・出演/ジェイク・ギレンホール 監督/ダン・ギルロイ 出演/レネ・ルッソ
スクープ映像を過激演出!
ロサンゼルスで貧しい生活から抜け出そうともがく青年ルイスは、スクープ映像を売る報道カメラマンの仕事に目をつける。誰よりも早く事件現場に駆けつけて、衝撃的な映像を収めることがすべて。
ルイスは警察無線を傍受してスクープを射止め、スキャンダラスな映像が欲しいTV局に売りつけてはビジネスを拡大。やがて強盗殺人事件の現場に駆け付けたルイスは、このスクープをより大きなものにしようと、常軌を逸した行動に出る……。
フリーの報道カメラマンの暴走を、『ブロークバック・マウンテン』のジェイク・ギレンホールが鮮烈に体現した問題作。主人公ルイスは金になるニュース映像のためなら何でもする。映像の衝撃度を増すために”演出”を施したり、商売敵に罠を仕掛けて事故らせたり。
雇い人の事故死も、彼にとってはニュース映像でしかない。そして、視聴率にこだわるニュース番組のプロデューサーは喜んでそれを買い取る。主人公はもちろん、メディア全体がもはやサイコパスなのかもしれない!?
『サウスポー』
製作年/2015年 監督/アントワーン・フークア 出演/ジェイク・ギレンホール、フォレスト・ウィテカー
王座から転落した後、いかに復活したらよいか?その答えがここにある!
無敵のチャンピオンの座についた者は、その座から転落したときにこそ、真の強さが試される。この映画の主人公は、まさにその典型的な例だ。世界ライトヘビー級の王者となったビリー・ホープは、パーティの席でライバル選手から挑発され、大ゲンカに発展。相手の仲間が撃った銃によって、ビリーの妻は命を落としてしまう。自暴自棄になったビリーは当然のごとく試合に負け続け、生きる希望も失い、ついには自殺未遂も引き起こす。そのことで、愛する娘とも引き離されてしまう。
絵に描いたような転落劇だが、何もかも失ったどん底状態でも、人は立ち上がることができるのだ。この『サウスポー』は、そんな人間の“本能”をストレートに描き、有無を言わさぬ感動を届けてくれる。復活を支えるのが、かつてのライバル選手のトレーナーだという設定も絶妙だ。ビリー役のジェイク・ギレンホールが王者時代→絶不調時→復活時と、肉体をリアルに変化させ、ボクサーの奇跡を文字どおり体現している。その役者魂が、観る者を圧倒する。
『ワイルドライフ』
製作年/2018年 製作・監督/ポール・ダノ 出演/キャリー・マリガン、ジェイク・ギレンホール エド・オクセンボールド
ヴィンテージ好きならハマるはず!
この作品の見どころは、主人公ジョーの、いい意味での“泥くさい”感じが、共感度をグイグイとアップさせるところ。父親へのあこがれと憎しみ、母親への愛と反発。そんな相反する思いと、「早く自立したい」という葛藤、さらに女友達とのビミョ〜な関係まで、男なら痛いほどわかるエピソードが繊細につづられる。実は本作、俳優のポール・ダノの初監督作品。つねづね是枝裕和監督への尊敬を口にしているため、家族の描き方にどこか日本映画っぽいアプローチを感じるはず。それだけに感情移入もしやすい!?
そして物語と同じくらい印象に残るのは、1960年代のアメリカン・カルチャー。レコードで聴く音楽や、家の中でのダンスといった日常風景。カナダ国境に近いモンタナ州が舞台なので、男らしい味のあるアメカジファッションも楽しめる。さらにクラシックなクルマが数多く登場するところも、ヴィンテージが好きな男ゴコロをくすぐるポイントかも知れない。そんなカルチャーを背景に、在りし日の自分を振り返り涙する。ピュアな気持ちになれるいい機会だ!
『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』
製作年/2019年 製作/ケビン・ファイギ 監督/ジョン・ワッツ 出演/トム・ホランド、ジェイク・ギレンホール、サミュエル・L・ジャクソン、ジョン・ファブロー
ヴィラン役を熱演!
タイトルに“家を遠く離れて”とあるように、ピーターと友人たちはヨーロッパ旅行へ出かける。これまでスパイダーマンといえばNYの摩天楼をスイングするイメージだったので、映像もアクションも今回はかなり目新しいかも。そこだけでもテンションが上がるが、さらにピーターの“ときめき高校生活”が旅先ということもあって、開放的感もアップ。青春ムービーとしての面白さも期待以上だ。
異次元から来たという新キャラ、ミステリオ(ジェイク・ギレンホール)との関係など重要なドラマもあるが、全編に貫かれているのは、恩師トニー・スタークを失って、目的に迷うピーターの苦悩。そして、そこからの成長。胸をわしづかみにされる瞬間があるとすれば、それは、ピーター役のトム・ホランドのこれまでの“お調子者キャラ”から脱した精悍な表情。さらにメインとなるバトルの設定も、過去のアメコミヒーロー作品とは異なるので、ちょっぴり意外な後味が楽しめるはず。
『アンビュランス』
製作年/2022年 製作・監督/マイケル・ベイ 脚本/クリス・フェダク 出演/ジェイク・ギレンホール、ヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世、エイザ・ゴンザレス
臨場感とスリルが味わえるアクション作!
タイトルのアンビュランスとは、救急車のこと。銀行強盗事件の現場に駆けつけた救急車が、犯人に撃たれた警官を救おうとする。しかし犯人のコンビが救急車を乗っ取る。救急救命士2人と、重症の警官、犯人たちを乗せた救急車がロサンゼルスの街を疾走するが……。LA警察やFBIによる壮大なスケールの追跡、一刻を争うほど生死の境をさまよう警官の運命、さらに犯人側のボスの、相手の一歩先を見極めた天才的&超冷酷な挑発など、あらゆる要素が、まさに一瞬も息をつかせぬ勢いで展開。“映画を観ている”という感覚を忘れさせ、“犯罪現場に立ち会ってしまった”という臨場感とスリルを最後の最後まで届ける。そんなスペクタクル感満点の一作だ。