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『ゴーン・ガール』
製作年/2014年 監督/デヴィッド・フィンチャー 出演/ベン・アフレック、ロザムンド・パイク
完璧な妻の隠された素顔にびっくり!
誰もがうらやむような美男美女の夫婦だが、妻が突然の失踪。室内には何者かと争った形跡があり、大量の血が拭き取られたことも発覚。殺人事件として捜査が始まり、世間の疑惑の目は夫に向いていく。ギリアン・フリンの小説(実話もヒントにされている)を、『セブン』などの鬼才、デヴィッド・フィンチャー監督が映画化。基本は妻失踪の謎を探るサスペンスなのだが、結婚生活を巡る人間ドラマ、さらにブラックコメディのテイストも濃厚で、心を激しくざわめかせる作品だ。
【ここからネタバレ】
夫を殺人容疑者に仕立て、嘘を塗り固めて戻ってきたエイミーを、結局、ニックは受け入れる。エイミーが自分との子供を身ごもったとはいえ、食虫植物に自ら捕まる昆虫のように、悪女との生活に身を委ねるニック。これも男の本能か!?
『鑑定士と顔のない依頼人』
製作年/2013年 監督・脚本/ジュゼッペ・トルナトーレ 出演/ジェフリー・ラッシュ、ジム・スタージェス
恋路も絡んだドンデン返し!
美術鑑定士のヴァージルは友人の画家ビリーと共謀し、オークションで美術品を不正に落札する日々。そうして集めたコレクションを、ヴァージルは隠し部屋に飾って愛でていた。そんな中、ヴァージルは資産家令嬢のクレアから美術品競売の依頼を受ける。女性に接するのが苦手なヴァージルと、広場恐怖症で自室に引きこもるクレア。だから、鑑定士と依頼人でありながら顔を合わせたことのない2人。しかし、満を持して出会うと、たちまち恋に落ちるのだ……。
<ここからネタバレ>
偏屈で、女性に免疫のない男の一世一代のラブストーリー……と思いきや、実は哀しすぎぎる大ドンデン返し映画へと発展。クレアの目当てはヴァージルの秘蔵コレクションで、彼を巧妙に騙していたのだ。しかも、クレアの黒幕はなんとヴァージルの相棒だったビリー。画家としての自分を認めてもらえないビリーは、実はヴァージルに長年の恨みを募らせていたというわけ。
『アス』
製作年/2019年 監督/ジョーダン・ピール 出演/ルピタ・ニョンゴ、ウィンストン・デューク
自分によく似た恐怖の訪問者がやってくる!?
『ゲット・アウト』のジョーダン・ピールが、またも奇想天外な発想で観客を驚愕、震撼、熱狂させたサスペンス・ホラー。主人公アデレードら4人家族がバカンスを過ごすべく水辺の家で過ごしていると、その晩、彼らとそっくりの顔をした”テザード”という訪問者が現れ、襲いかかってくる。なんとかこれを撃退し逃げ延びる彼らだったが、TVのニュースによると同様の事件が全米中で発生中らしい。彼らは一体何者なのか? そしてこの凶行の目的は何なのか?
<ここからネタバレ>
かつて秘密裏に人間のクローンとして生み出されたテザードたち。しかしこの研究やがては忘れ去られ、その後もずっと地下で生き続けたテザードたちは、何年もかけて復讐の時を待ち構えていた……。死闘の末、自分そっくりのテザードにとどめをさしたアデレードだったが、ふと記憶の蓋が開く。かつて二人は幼少期、遊園地で遭遇したことがあり、その時気絶したアデリーンとテザードは入れ替わっていた。つまり生き残ったのはテザードの方。こうして人間が持つ二元性を浮かび上がらせながら映画は幕を下ろす。人の不幸は決して他人事ではない。すべては表裏一体で繋がっているのだ。
『メメント』
製作年/2000年 原案/ジョナサン・ノーラン 監督・脚本/クリストファー・ノーラン 出演/ガイ・ピアース、キャリー=アン・モス
ノーラン監督の出世作!
新しい記憶を数分以上保つことができなくなってしまった男レナード(ガイ・ピアース)を主人公に、時系列を逆行させながら物語を映し出していくサスペンス。クリストファー・ノーラン監督の出世作としても知られている。妻を強姦、殺害されたレナードが自らの肉体に施したタトゥーやポラロイド写真を手掛かりに、真犯人を見つけようと奮闘するが……。
<ここからネタバレ>
徐々に真実へと近づいていくレナードだったが、実は強姦犯と殺害犯は別々の人物で、糖尿病だった妻をインスリン注射の誤投薬でレナード自身が殺してしまったことが判明。強姦魔への復讐はすでに遂げていたものの、その事実を記録しておかなかったのはなぜか……? 物語の全体像が見えた時、復讐に取りつかれた男の悲哀が浮かび上がってくる。
『search /サーチ』
製作年/2018年 監督・脚本/アニーシュ・チャガンティ 出演/ジョン・チョウ
失踪事件の結末に震える!
すべての映像がPCの画面上で展開するユニークなスリラー。16歳の少女マーゴットが突然、失踪した。シングルファーザーである父デビッドは彼女のPCにログインして何が起きたのかを探る。SNSをたどって明らかになる、朗らかだった娘の、孤独を募らせていた裏の顔。彼女は犯罪に巻き込まれたのか? 捜査に当たる女性刑事はシングルマザーで、似た境遇のデビッドに同情しつつ奔走。やがてマーゴットを殺したという男が罪を告白した後、みずから命を断ち……。
【ココからネタバレ】
マーゴットはハンナと名乗る女性とネットを通じて親しくなっていた。しかし、ハンナはある人物がなりすましていたキャラクター。その正体は、なんと女刑事の息子だった! この青年はマーゴットが失踪した当日、彼女と会っており、正体を偽っていたことや金銭のやりとりの件で揉めたあげく、彼女を渓谷に突き落とす。女刑事はそんな息子をかばうため、デビッドに嘘を報告し、別の犯人をでっちあげていた……。我が子を思うデビッドの真相追及の旅は、我が子を思う女刑事の悪事を明らかにすることになる……という構図。
『マッチスティック・メン』
製作年/2003年 製作・監督/リドリー・スコット 出演/ニコラス・ケイジ、サム・ロックウェル
騙される快感を味わえる!
主人公は詐欺師のロイ。潔癖症で外出は苦手という変わり者だ。別れた妻との間に生まれ、まだ会ったことのなかった14歳の娘アンジェラと初めて面会したところ、意気投合。アンジェラも父の仕事に興味をもつ。物語のメインとなるのは、ロイと相棒のフランクによる、大金持ちを標的にしたかつてない詐欺計画。しかしロイは何者かに殴られて気を失い、自身の貸金庫から大金が消えてしまう。気がつけば、警察から尋問を受けていた……という急展開。
【ここからネタバレ】
すべて相棒のフランクが仕組んだ罠で、アンジェラも彼の仲間。ロイの実娘のフリをしただけで、年齢も14歳ではなく21歳だった。ロイと生活した彼女は、貸金庫の暗証番号も盗み見していた。ロイから悩みを聞いた精神科医もフランクの仲間。
『アウェイク』
製作年/2007年 監督・脚本/ジョビー・ハロルド 出演/ヘイデン・クリステンセン、ジェシカ・アルバ
若き富豪が手術中に知った事実とは!?
実業家だった亡き父から大企業を継ぎ、前途洋々と思われている青年クレイトンの悩みは、恋人サムとの結婚を、厳格な母が許してくれそうにないこと。そして心臓に疾患があり、移植手術が必要なことだった。ある日、ドナーが見つかり、母に内緒で挙式した新妻サムに付き添われて、クレイトンは緊急入院。ところが、全身麻酔が完全には効かず、彼は全身がまったく動かないまま意識だけははっきりする“術中覚醒”の状態に。手術の激痛に苦しみつつ、彼は医師たちの会話から、驚くべき事実を知ってしまう。
<ココからネタバレ>
実は手術の担当医は、仲間の医師や看護師とともに、手術の失敗を装ってクレイトンを殺害する計画を立てていた。しかも、この計画にはサムも加担していた! すべてはクレイトンの莫大な遺産を狙っての犯罪計画だったのだ。絶体絶命のクレイトンの運命は!? 一見、悪役とは思えないジェシカ・アルバをサムに配役したのは、まさにキャスティングの妙!
『閉ざされた森』
製作年/2003年 監督/ジョン・マクティアナン 出演/ジョン・トラボルタ、コニー・ニールセン、サミュエル・L・ジャクソン
二転三転する結末は予想不可能!
米軍パナマ基地近くの密林で特殊訓練を行なっていたレンジャー部隊7名が消息を絶ち、2名が捜索隊に発見された。隊を率いていた軍曹に加え、ほかのメンバーは行方不明。真相究明のために陸軍大佐が白羽の矢が立てたのは、尋問を得意とする元軍人で、現在は謹慎中の麻薬捜査官トム。正義感の強い基地の女性捜査官ジュリーとともに生存者2名の尋問に当たった彼は、証言の食い違いを調べるうちに、部隊が麻薬の密売に関わっていたことを突き止める……。
【ココからネタバレ】
第8特殊班と呼ばれる麻薬密輸チームの黒幕をめぐり、物語は二転三転。最初は基地内の医師がそうかと思われたが、トムを雇った大佐こそが黒幕と判明。トムを殺そうとした大佐をジュリーが射殺して一件落着……のはずだったが、裏にはさらなるからくりが。大佐は基地内の麻薬密輸網を暴くために特殊訓練を命じ、その一員らしき軍曹の殺害を隊員に命じたに過ぎなかった。黒幕の正体は、実はトム! 捜査を装い、第8特殊班を守っていたのだ。このオチは、さすがに予想できない。
『未来世紀ブラジル』
製作年/1985年 監督・脚本/テリー・ギリアム 出演/ジョナサン・プライス、ロバート・デ・ニーロ
美女の救出劇の結末は?
舞台は体制が人々の情報を掌握している管理社会。情報省の小役人サムは、このところ自身が騎士となり、美女を助ける不思議な夢を頻繁に見るようになっていた。そんなある日、夢の美女とそっくりの女性ジルと遭遇。犯罪者となり当局に追われている彼女を、サムは情報改ざんにより助けようとする。
【ココからネタバレ】
ジルを無罪にして一度は結ばれるも、情報省に逮捕され、拷問されるサム。そのとき、彼と旧知の非合法の配管修理人が省を襲撃。救出されたサムはジルとともに逃げ切ってハッピーエンド……と思いきや、物語は拷問室に戻り、救出劇は廃人と化したサムの妄想であったことが判明する。救いのないエンディングだが、この衝撃こそがギリアムの目指した痛烈な社会風刺。アメリカではテレビ放映時、拷問室に戻る前で終わるハッピーエンド・バージョンも作られたが不評だったという。
『ワイルドシングス』
製作年/1998年 監督/ジョン・マクノートン 出演/ケビン・ベーコン、デニス・リチャーズ、マット・ディロン
事件が解決したと思ったら、その先があった!
ハイスクールで心理カウンセラーを務めるイケメンの教師サムが、裕福な家の女生徒ケリーにレイプされたと告発される。追い打ちをかけるように、ほかの女生徒スージーも、彼にレイプされたことがあると証言。だが、法廷でそれらが狂言であったことが判明。サムはケリーの母から莫大な示談金を得て街を去る。ところが、これは彼とケリー、スージーが組んだ大芝居だった。彼らの結託を疑っていた刑事レイは、真相を追って奔走する。
【ココからネタバレ】
3者の結託が判明するのはホンの小手調べで、どんでん返しはさらに続く。レイが動いていることに動揺したスージーは口封じのために殺され、その犯人と見られたケリーもレイに射殺される。これもすべて仕組まれたことで、サムとレイは手を組んでいた……と思いきや、真の黒幕が後に発覚! これぞ正しい二転三転で、マット・ディロンやケビン・ベーコンらクセ者俳優たちの妙演も相まって、最後の最後まで目が離せない!