ダメ男の一獲千金の大勝負! 『アンカット・ダイヤモンド』
ハリウッドスターの中でも、この人が演じる役はうっかり共感してしまうことが多い。どこかとぼけた味わいがある、それがアダム・サンドラーだ。『50回目のファースト・キス』など代表作は、基本的にダメ男で頼りないんだけど、妙に愛おしいキャラが得意な印象がある。そういう俳優がたまに、強烈でシリアスな役に挑むと、想定外のインパクトがもたらされるが、『アンカット・ダイヤモンド』は、まさにそんな一本!
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『アンカット・ダイヤモンド』
胸アツなポイントは?
クライマックスのギャンブル勝負に手に汗握る!
アダムが演じるハワードは、ニューヨークの宝石商。かなり高額な商品も扱い、顧客には有名人もいる。エチオピアで採掘された超貴重なオパール(宇宙が見えるという石!)をようやく手に入れた彼は、競売にかけようとする。けれども、この石に惚れこんだNBAのスター選手から、彼のチャンピオンリング(指輪)を担保に一晩貸してほしいと頼まれ……。
このハワードという男、仕事での一攫千金をもくろんがために、ギャンブルに溺れ、多額の借金を抱えていたりする。かなりのザ・ダメ男なのだ。この点はアダムにぴったりだが、たどる運命は、めちゃくちゃ危険! 担保の指輪を質に入れて大金を手にしたり、オパールがなかなか返ってこなかったりと、セコい悪事や想定外の失敗が重なってドツボにハマっていく姿は、まるでアリ地獄のようでスリル満点!
映画というものは、ストーリーを追うことを重視するタイプと、雰囲気やノリで見せるタイプがあるけれど、今作は明らかに後者。宝石店での客とのやりとりや、借金返済を迫る一味との攻防など、観ているこちらもそこにいるようなリアリティで演出されている。そしてクライマックスの怒涛感は、文字どおり心臓バクバクの効果絶大! ちなみに、NBAの元スーパースター、ケビン・ガーネットが本人役で出演しており、本格的ゲームシーンにも注目を!
『アンカット・ダイヤモンド』
監督・脚本/ジョシュ・サフディ、ベニー・サフディ 出演/アダム・サンドラー、キース・スタンフィールド、ケヴィン・ガーネット
2019年/アメリカ/135分
ネットフリックスで配信中
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