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CULTURE カルチャー

2025.11.03


代官山で進化し続けるフレンチディナーなら、〈メゾン ポール・ボキューズ〉を訪れて!

日本のフランス料理を牽引する〈ひらまつ〉が運営する〈メゾン ポール・ボキューズ〉は、2007年6月19日代官山に誕生した。それ以来、1924年に創業し、50年以上もミシュランガイド3つ星に輝いたフランス・リヨンの名店〈レストラン ポール・ボキューズ〉の日本における“総本山”として、特別な食体験を提供してきた。

フランス料理の発展に生涯を捧げた、故ポール・ボキューズさんは世界的なフランス料理のコンクール“ボキューズ・ドール”の創設者としても知られている。そんな料理界の巨匠の精神と哲学を、フランス・リヨン本店と共に継承する〈メゾン ポール・ボキューズ〉が、3カ月近くの改装を経て、2025年9月20日にリニューアルオープンしたとあって、美食界隈で注目の的になっている!

メインダイニングは本店の気品を受け継ぎつつ、アール・ヌーヴォー建築に現代的要素を融合。木片を巧みに組み合わせた床の幾何学模様は温もりを感じさせる。壁面には“ポール・ボキューズの偉大な歴史”を彩る写真が飾られており、特別な空間を創出する。

レストラン内の様子

料理長の藤久周悟さん
2024年から料理長を務めるのは藤久周悟さん。28歳で単身渡仏し、フランス各地のグランメゾンで修業を積み、地方料理とローカルガストロノミーを学んできた。帰国後〈ひらまつ〉に入社して、金沢〈ジャルダン ポール・ボキューズ〉で料理長として12年間腕をふるった後、現職に就いた。

藤久さんのもと、リニューアルを機にコースを一新。なかでもおすすめしたいのが、ディナーで体験できる“メニュー オ フィル デュ タン(MENU AU FIL DU TEMPS)”(2万2000円)。アミューズ ブーシュ、前菜、グラニテ、魚料理または肉料理、シャリオデセール(デザートワゴン)、食後の飲物という構成で、季節の旬材を用いた料理を堪能することができる。

“アミューズ ブーシュ”
最初の“アミューズ ブーシュ”はブラウンマッシュルームを用いた、とても愛らしい一品。生のブラウンマッシュルームをスライスして薔薇のようにあしらい、ホワイトマッシュルームのパウダーやドレッシングを合わせた。マッシュルームがまとう豊かな土の香りが広がり、その滋味を味わえる。

“ラングスティーヌと白いんげん豆のラヴィオリ ソースノイリー カルヴィシウス社のオシェトラ キャヴィア添え”
“ラングスティーヌと白いんげん豆のラヴィオリ ソースノイリー カルヴィシウス社のオシェトラ キャヴィア添え”は、ラングスティーヌ=アカザエビをふんだんに用いた前菜。大きなラヴィオリの中にはプリッとしたラングスティーヌの身がたっぷりと包まれている。その上には、世界的に評価されているイタリア〈カルヴィシウス〉社のオシェトラキャビアを惜しげもなくトッピング。あしらわれたレッドソレルの“赤”が目を引く。仕上げにかけられるノイリープラットのソースは、クリーミーながらも酸味が効いていて、パンでぬぐって食べても美味しい!

“甘鯛のクルスティアン スープ ド ポワソン サフラン風味のジャガイモのカリソン”
魚料理は“甘鯛のクルスティアン スープ ド ポワソン サフラン風味のジャガイモのカリソン”。食味に優れた甘鯛は、皮目をパリッとした鱗焼きにし、身は上味に仕上げた。上に乗せられたフヌイユ=フェンネルはハーバルなアクセント。魚と甲殻類のスープ ド ポワソンは旨味に富んでいる。アーモンドの形をしたサフラン風味のジャガイモは、甘味があって乙な味わい。

“和牛フィレ肉のロースト エシャロットのコンフィソース ボルドレーズ 旬の野菜添え”
肉料理は“和牛フィレ肉のロースト エシャロットのコンフィソース ボルドレーズ 旬の野菜添え”。厚みのある和牛フィレ肉のローストを丁寧に火入れして、やわらかに紡いだ。新潟県燕市にある〈片岡製作所〉のナイフ“タマハガネ(TAMAHAGANE)”は切れ味抜群で、肉の繊維を壊さず、そのジューシーさを享受できる。上品なエシャロットのコンフィと赤ワインソースが鼻腔をくすぐり、オータムトリュフのスライスの幽香が漂う。

“フロマージュ”
コースに“フロマージュ”(1320円~/1種1カット)も合わせると、食体験がより深まる。ワゴンには約30種類ものチーズが乗せられていて実に圧巻。あきる野市のシェーブルチーズ、青梅市のブルーチーズなど東京産チーズも味わえるのが嬉しい。ハチミツ、ナッツ類、ドライフルーツ、ライ麦パンが添えられるので、お好きなコンビネーションでどうぞ。

“ワゴンに並ぶ至高のデセールコレクション”
デザートの“ワゴンに並ぶ至高のデセールコレクション”は、本店のクオリティとボリュームにならった“至福のデザートタイム”。約7種類の珠玉のデザートを好きなだけチョイスできる。チョコレートタルトはオレンジのソースを包んでさっぱりとしていて、パリブレストはピスタチオの香りが実に豊か。モンブランは和栗とイタリア栗を適材適所に用いており、バーナーで仕上げるスペシャリテのウフ・ア・ラ・ネージュはアングレーズソースとの相性が抜群。

クラシックとモダンが響き合うフランス料理には、フランスワインをペアリングしたい。

左:“クリストフ・ドゥデ・ブラン・ド・ブラン” 中:“ドメーヌ・デ・トロワ・ノワイエ サンセール ブラン 2023” 右:“ジョルジュ・ヴェルネイ コート・ロティ ブロンド・デュ・セニュール 2011”
最初のシャンパーニュは“クリストフ・ドゥデ・ブラン・ド・ブラン”(3300円/グラス、2万900円/ボトル)。メインディッシュまで通せる万能な1本で、華やかな香りときめ細やかな泡、果実味と酸味のバランスが素晴らしい。

“ドメーヌ・デ・トロワ・ノワイエ サンセール ブラン 2023”(2750円/グラス、1万6500円/ボトル)は、生き生きとしたアロマのある白ワイン。爽やかな酸味と塩味、程よい苦味が感じられるので、前菜との相性が抜群になっている。

肉料理の美味しさを底上げしてくれるのが、赤ワインの“ジョルジュ・ヴェルネイ コート・ロティ ブロンド・デュ・セニュール 2011”(3850円/グラス、2万4200円/ボトル)。白ぶどうのヴィオニエがもつフローラルなアクセントやミネラル感も加わっていて、より豊かな味わいに。

今回のリニューアルにおける改装コンセプトは、“エコー・ヌーヴォー(Échos Nouveaux)”=“新しい響き” 。時代を超えて存在する“古き良きもの”に、新たな感性を加えた。フランスの名店のエッセンスを体験できる〈メゾン ポール・ボキューズ〉で、さらに進化したフランス料理を堪能してみて! 

  

 

 
Information

●メゾン ポール・ボキューズ
住所:東京都渋谷区猿楽町17-16 代官山フォーラムB1
営業時間:ランチ12:00~15:30(13:30LO)、ディナー18:00~22:30(20:00LO)
TEL:03-5458-6324
URL:https://www.hiramatsurestaurant.jp/paulbocuse-maison/renewal/
※サービス料別

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文=東龍 text:Toryu
1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口でわかりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。
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