ネットフリックス『レズ・ボール』は感動必至のスポ根ムービー!
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常日頃から映画をチェックしていると、定期的に観たいジャンルがある。それは“スポ根ムービー”。筋書きどおりに運ばないのがスポーツの魅力だが、映画に関しては半端じゃない苦闘の末に“こうなったら絶対、感動する!”という展開が用意され、心身共にスッキリすることも多い。この『レズ・ボール』は、果してそんな効果をもたらすのか!?
主人公たちは、アメリカ、ニューメキシコ州のチャスカ高校のバスケットボールチーム。州大会を目指し、地区大会に挑むのだが、その土地柄からチームのメンバーはネイティブアメリカン(アメリカ先住民)。タイトルの“レズ”とは彼らの居留地を意味する言葉で、シュートを重視するプレースタイルが“レズ・ボール”と呼ばれている。何かと人種の違いを意識させられたりするも、チームの結束力は強い。特に中心選手のジミーとナターニーには熱い友情の絆もあり、地区大会を2人で牽引するはずだったが……。“スポ根ムービー”では“お約束”ともいえる悲劇が映画のかなり早い段階で起こり、そこからチームが立ち直り、どんなスタイルで快進撃になだれ込むかが本作のメイン。彼らを奮い立たせる女性コーチのドラマも絡み、テンポのよい展開に心も身体も乗せられていく。
練習から試合に至るまで、バスケットボールのシーンは迫力、スピード感、臨場感とも一級品。選手役の俳優たちも鮮やかな動きをみせ、スリーポイントも美しく決める。プロというわけではなく、あくまでも高校生なので、そのレベルを見事にクリアした感じ。この手の作品は、ポイントとなるプレーがスロー映像で描かれることが多いが、本作ではいくつかの最重要シーンに限られるので、とても効果的だ。さらに“スポ根ムービー”には不可欠な奇抜な特訓も、意外に納得がいくものだったりして、全体に爽やかなムードが充満する。見せ場のゲームでバスケットコートに出て行く後ろ姿など、素直に感動を誘う瞬間も多い。このところ日本では『SLAM DUNK』などのアニメ作品が“スポ根ムービー”として劇場を賑わせている。肩の力を抜いて、青春時代を思い出しつつ本作を見れば、新たな発見があるかもしれない。
『レズ・ボール』配信中
製作総指揮・製作/レブロン・ジェームズ 監督・脚本/シドニー・フリーランド 脚本/スターリン・ハルジョ 出演/ジェシカ・マッテン、カウチャニ・ブラット、クセム・グッドウィンド、ジュリア・ジョーンズ、アンバー・ミッドサンダー 配信/ ネットフリックス
2024年/アメリカ/上映時間113分
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