『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』 この先を期待させる展開にワクワクさせられる!
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アメコミが生んだヒーローとして不動の人気を誇るスパイダーマン。これまでもトビー・マグワイアが3作、アンドリュー・ガーフィールドが2作(それぞれ特別出演を除く)で“当たり役”にしてきたが、現在、スパイダーマン役を任されているトム・ホランドは今回が4作目。アベンジャーズが集う作品を含めれば7作目となり、完全に役と一体化したと言っていい。
5年前の前作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のラストは、ちょっと切なかった。スパイダーマン=ピーター・パーカーが、愛するMJ、親友のネッドの記憶から“自分の存在を消す”決断をしたからだ。この新作『ブランド・ニュー・デイ』では、肉親のメイおばさんも亡くし、孤独な日常を生きるピーター・パーカーのストイックなヒーロー生活からスタート。相談相手は今どきのAIで、ネッドのSNSをチェックしては彼とMJの動向を気にしている。そのやるせない姿を、トム・ホランドも過去作とは違うシビアな演技で表現する。もちろんストーリーのメインとなるのは、宿敵との戦いで、その相手となるのは“見えないパワー”で多くの人を操る者。そこにMJやネッドも巻き込まれるわけで、本筋のバトルと並行して、再会のドラマが展開。MJやネッドは、スパイダーマンに助けられたことは覚えており、ピーターの存在だけが脳内から消去されている。もちろん安易な演出で“記憶が戻る”ことはないので、最後までその部分は胸をかきむしられるはずだ。
新たなキャストでは『ストレンジャー・シングス 未知の世界』で人気となったセイディー・シンクの役どころを、ぜひお楽しみに。そして前3作のジョン・ワッツに代わって、本作の監督を任されたのは、マーベルですでに『シャン・チー/テン・リングスの伝説』も手がけたデスティン・ダニエル・クレットン。全編にまんべんなく配されたアクション場面の演出は、エネルギッシュかつ安定感たっぷり。全体に色調がブラウン系のシックな感じで統一され、人物の顔も横から照明を当てて陰影を作る“レンブラント”調を多用したりと、こだわりの映像もドラマに効果的だ。終盤は次々とエモーショナルな瞬間も用意され、とどめとなるラストシーンに目頭が熱くなる人も多発するのでは? その後のセンスのいいエンドクレジットも含め、幸せな後味を確約したい!
『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』7月31日公開
監督/デスティン・ダニエル・クレットン 脚本/クリス・マッケンナ、エリック・ソマーズ、ジャスティン・クリツケス 出演/トム・ホランド、ゼンデイヤ、ジェイコブ・バタロン、ジョン・バーンサル、マーク・ラファロ、セイディー・シンク 配給/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
2026年/アメリカ/上映時間145分
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