『オデュッセイア』神話の世界にトリップしたような“体験”が、頭から離れなくなるはず!
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現在の映画界で、その名前だけで劇場に観客を呼べる監督は誰か? その筆頭に挙がるのは、クリストファー・ノーランだろう。つねに革新的作品でわれわれを仰天させ続け、前作『オッペンハイマー』では念願のオスカーを手にした彼が、さらなる別次元を目指したのが、この『オデュッセイア』だ。
世界興収ではノーラン作品でトップを記録し、まだまだ数字を伸ばしている。何より話題になっているのが、全編をIMAXカメラで撮影した映像で、明らかに劇場の大スクリーン(しかもIMAXが最適)での鑑賞がマストだと多くの人が認識。ノーランは2008年の『ダークナイト』からIMAXカメラでのフィルム撮影を取り入れてきたが、全編で使うのは本作が初。172分、別次元の世界へ連れて行かれる感覚を『オデュッセイア』は提供してくれる。描かれるのはギリシャ神話の世界で、あらゆる冒険物語のオリジンとなったホメロスの叙事詩が原作。なじみの薄い人もいるかもしれないが、基本のストーリーはわりとシンプル。知勇を合わせ持つ王のオデュッセウスが、トロイア戦争から故郷へ帰還する。その過酷な旅路がわかりやすく展開していくので、敷居は高くない。ノーラン作品の中でも、シンプルな構造で観やすいと言える。
これだけの長尺なので見せ場はあちこちに用意される。有名なトロイの木馬の秘密や、神話の怪物や魔女との攻防などは、エンターテインメント的な盛り上げ方で、観ているこちらのアドレナリンは急上昇。世界各地で撮影された風景のスケール感や、夜のシーンの光と闇のコントラストなど、ノーランがこだわったIMAX撮影の魅力が存分に生きている。そして音響の効果がこれほど絶大な作品も珍しい。その合間に、王妃と彼女への求婚者、息子の父探しなど人間ドラマが重厚に演出される。そこで試されるのがキャストたちの演技だが、今年、他の話題作でも大活躍しているスターたちの豪華さにまず驚き、どのキャラクターに感情移入するかで、演技の深み、その味わいも変わってくるはず。あらゆる意味で、2026年を代表する映画なのは間違いなく、神話の世界にトリップした“体験”は、数日間、頭にこびりついて離れない!
『オデュッセイア』9月11日公開
製作・監督・脚本/クリストファー・ノーラン 出演/マット・デイモン、トム・ホランド、アン・ハサウェイ、ロバート・パティンソン、ルピタ・ニョンゴ、サマンサ・モートン、ゼンデイヤ、シャーリーズ・セロン 配給/ビターズ・エンド
2026/アメリカ/上映時間172分
photo by Melinda Sue Gordon © Universal Studios. All Rights Reserved.






























































