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CULTURE カルチャー

2023.11.03


ネットフリックス『ザ・キラー』はデヴィッド・フィンチャー監督の巧みな演出に唸る!



期待の新作を映画館で観るか、あるいは配信を待つか。もちろん映画にもよるが、悩ましい問題。ここ数年、配信のスタジオが人気監督の新作を手がけるようになり、配信直前には劇場公開する動きも多くなった。『セブン』『ファイト・クラブ』の鬼才、デヴィッド・フィンチャーの新作もこのパターンだ。
 

 
主人公はプロの暗殺者(=ザ・キラー)。秘密裡に仕事をこなすので、数々の偽名を持ち、本名は明かされない。そんな男がパリで、あるターゲットを射殺する任務から本作ははじまるのだが、タイミングを待つ間の細かい準備、心身ともに最高の状態にするストイックなプロセスが描かれ、一気にその世界に没入させるのがフィンチャー作品ならでは。

ここ数作、つねにクールなオープニングタイトルは今回もカッコいい。いつ暗殺任務が遂行されるのか。その瞬間までの“タメ”の時間に映画の贅沢感を味わい、やがて訪れるアクション場面の暴走感は凄まじいレベル。パリから隠れ家のあるドミニカへ戻った主人公を信じがたい運命が襲い、やがて物語は依頼人への報復へと化していく。

見せ場はじっくりと演出され、すっとばす部分は重要なシーンを畳み込むように詰め込む。フィンチャーの作り出す映画的なメリハリは、もはや達人の域。体感として心地よい流れ。殺し屋の世界の裏ワールドとともに、予想外の事態が次々と描かれるのだが、そこに主人公のモノローグで重なる。

「即興はやめろ」「相手に感情移入するな」「対価に見合う仕事をしろ」……。しかし理想を求める言葉とは裏腹に、実際にはアクシデントが多発し、映画のスリルを天井知らずで高めていく。主演マイケル・ファスベンダーの無表情ゆえの迫力、殺される側の恍惚感、英ロックバンド、ザ・スミスの曲へのこだわり、さらに思わぬユーモアまで盛り込み、残す爪痕が多い作品なのは間違いない。見せ場はダークなシーンも多く、劇場公開は限定的のため配信で観る場合は、できるだけ真っ暗な空間で集中できる環境がオススメ!

『ザ・キラー』公開中(11月10日よりネットフリックスで配信)
原作/アレクシス・ノレント  監督/デヴィッド・フィンチャー 脚本/アンドリュー・ケヴィン・ウォーカー  出演/マイケル・ファスベンダー、アーリス・ハワード、チャールズ・パーネル、ティルダ・スウィントン  
2023年/アメリカ/上映時間113分
 

 


 
 
 

 

 
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文=斉藤博昭  text:Hiroaki Saito
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