『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』は冒頭の若きインディのCG映像に驚かされる!
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映画の人気キャラクターは、演じる俳優と一体化して“伝説”を作る。その意味で、ハリソン・フォードのインディ・ジョーンズ役は映画史に永遠に残るだろう。1作目の『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』が1981年公開。それから42年間にわたって演じ続け、ついにこの5作でインディ役に別れを告げるハリソン。その最後の勇姿を観届けないわけにはいかない!
15年前の前作(『インディ・ジョーンズとクリスタル・スカルの王国』)は1957年が舞台だったが、今回は1969年。役のインディ、および演じるハリソンとも、年齢に合わせた設定なのがナチュラル。考古学を引退しようと考えていたインディだが、突然目の前に現れた親友の娘、ヘレナの告白によって、冒険心がめざめる。
インディが“運命のダイヤル”と追い求めていた秘宝の手がかりが見つかったのだ。その秘宝を巡って、第二次世界大戦中に因縁のあった相手との激しい争奪戦が繰り広げられる。映画の冒頭は1944年のシーン。そこには今より若いハリソンのインディが! 過去のシリーズの顔の映像が信じられないほど違和感なく合成され、懐かしさとともに物語に没入してしまう。そこから二転三転のアドベンチャーに、映画の王道を実感する人も多いだろう。
月面着陸した宇宙飛行士の凱旋パレードなど、1969年を鮮やかに再現しつつ、インディの冒険は過去のシリーズへたっぷりオマージュが捧げられ、素直に心が躍る。
列車や飛行機、クルマに馬、トゥクトゥクまで、あらゆる状況が使われ、アクション映画としてのサービス精神も満点。なかでもモロッコでのチェイスは、過去のインディ映画とも違うスピード感と目線で、うれしいサプライズかもしれない。今年81歳になるハリソン・フォードだが、インディ得意のムチさばきは相変わらず名人芸だし、過酷なスタントも衰えぬ身の動きでこなし、さすがの一言。前作『クリスタル・スカルの王国』でも秘宝のパワーがぶっとんでいたが、今回も期待を裏切らない規格外。この豪快さ、大胆さこそ、インディ・ジョーンズ映画の持ち味だった……と納得してしまう!
『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』6月30日公開
製作総指揮/スティーヴン・スピルバーグ、ジョージ・ルーカス 監督/ジェームズ・マンゴールド 出演/ハリソン・フォード、フィービー・ウォーラー=ブリッジ、アントニオ・バンデラス、ジョン・リス=デイヴィス、マッツ・ミケルセン 配給/ウォルト・ディズニー・ジャパン
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