パーティで一目置かれる着こなしとは!?
セレブはタキシードでも違い出し!
パーティシーズンを迎え、ドレスアップする機会も多くなるこの時期。服装は、ドレスコードに従ったり、場の格式や雰囲気に合わせて選ぶのが基本だけど、正装の場合(特に夜)、頼りになるのはなんといってもタキシード。
いつもはカジュアルなお洒落を楽しむセレブたちだって、重要なアワードなどではタキシードでビシッとキメているでしょ? というわけで、セレブたちのパーティコーデをチェックしながら、タキシード選びや着こなしのポイントを押さえておこう。
[グッチ]
Gucci
Jake Gyllenhaal[ジェイク・ギレンホ-ル]
リッチなベルベッド素材で貫禄出し!
ダブルブレストのジャケットに、大きめのボウタイを合わせて茶目っ気を出しているのは、俳優ジェイク・ギレンホール。とはいえ、重厚感のあるベルベット素材を選んで大人の貫禄を出しているのはさすが。アカデミー名誉賞の“ガバナーズ・アワード”での一幕だ。いわゆる準礼装のジャケットスタイルだが、チャコールグレーのスラックスなら問題なし。袖筒が細くなったシャープなシルエットのジャケットは、まさに〈グッチ〉らしいエレガントさ。基本的に女性のドレスが主役のパーティシーンでは、絶妙なさじ加減といえそうだ。
[サルヴァトーレ フェラガモ]
Salvatore Ferragamo
Garrett Hedlund[ギャレット・ヘドランド]
細かいところに個性を魅せる上級ワザ!
こちらも“ガバナーズ・アワード”での俳優ギャレット・ヘドランドの着こなし。彼が着ているのは〈サルヴァトーレ・フェラガモ〉のタキシード。フォルムはクラシカルだが、下襟が一般的なシルクサテンではなく、ベルベットの二重襟になっているのが特徴。シャツはウイングカラーではなくレギュラーカラーを、靴はどうやらエナメルのブーティのようで、カマーバンドは省略している。全体的にシンプルにまとめつつ、ディテールで個性を感じさせる見事な着こなし。
[プラダ]
Prada
Eddie Redmayne[エディ・レッドメイン]
タキシードはチーフ使いで品格がわかる!
俳優エディ・レッドメインは、ゴールデングローブ賞の席で〈プラダ〉のタキシードを着用。キッドモヘア素材のダブルブレストで、品格をキープしたシャープなデザイン。ブラックサテンのボウタイは一般的なタイプ。ポケットチーフを挿しているのが印象的だが、彼のように白のシルクを使うのがタキシードの基本。パフドにすると華やかさがアップするけれど、あまり大げさに盛るのはNGだ。チーフはなしか、あくまで控えめにするのがタキシードのルールといえる。
[エルメネジルド ゼニア]
Ermenegildo Zegna
Miles Teller[マイルズ・テラー]
3ピースで差のつくタキシード姿を!
まだ30歳と若い、俳優のマイルズ・テラーだが、2014年の映画『セッション』で数々の賞を受賞しているため、こういう席は慣れたもの。〈エルメネジルド ゼニア クチュール〉の正統派タキシードを着こんで、堂々とした姿を披露。1つボタンのシングルジャケットに、カマーバンドではなくベストを着用。カマーバンドはもともとベストの代用品なので、こちらの方がよりカッチリした印象に仕上がる。ちょっと細身の男性は、このようにベストを挟みこむことで奥行き感を出し、貫禄魅せを狙うのもいい。
[ディオール・オム]
Dior Homme
Robert Pattinson[ロバート・パティンソン]
クラシカル技を今に蘇らせた着こなし!
ロバート・パティンソンのタキシードは〈ディオール オム〉。カマーバンドは省略しているが、基本的には奇をてらわずシンプルに着こなしている。シャツ襟の下にボウタイをつけているのが唯一のギミックで、これはなかなか面白いアイデアだ。でも実はこれ、かつてはそれなりにポピュラーだったテク。最近はあまり見かけない“襟下挟み”というクラシックなスタイルなのだ。この着こなしを今持ち出してくるなんて、洒落者のロバートらしいちょっとした遊び心といえそう。
文 : 野中邦彦 Text:Kunihiko Nonaka