Sクラスに肉薄!? 〈メルセデス・ベンツ〉C 200 アヴァンギャルド
なんだかんだ言いつつ、クルマニアならば「このクルマのことは押さえておきたい」な〜んて思うんじゃない? だって日本でも累計10万台を売り上げる、ユーザー支持のアツ〜いクルマなんだから! 人気がある=普遍的なよさがある、というのは考えずしてわかること。では、日本でもとうとう試乗が叶ったコチラを、じっくり紐解いていきましょう。〈メルセデス・ベンツ〉の新型Cクラス。なかでも今回はガソリンエンジンのC 200 アヴァンギャルドを取り上げたい。
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まずはルックスだ。実に7年ぶりのフルモデルチェンジとなっての進化は凄まじい。ということを、まず見た目からして知らしめる〈メルセデス・ベンツ〉マジック! だってこの顔、まるでSクラスみたいじゃない?
そう、今〈メルセデス・ベンツ〉はエクステリアのヒエラルキーを排除しようとしている。Sクラスはおろか、Eクラスだって同じルックスになっているのだ。それによって、ボディサイズはSクラスよりも小さいものの、威風堂々、威張り感バッチリの佇まいになっている。
しかも、今回筆者が試乗させていただいたのはAMGラインのオプション付き。これを選択すると台形型の“Aシェイプグリル”が与えられるのだが、そのグリルの中には無数のスリーポインテッドスターがちりばめられ、なんともリッチでロマンティック!
また、フロントライトはウルトラハイビーム付きのデジタルライトに変更。3つの高精度LEDモジュールの光を片側130万個のミラーで反射・照射するのだが、シーンによってフォグ拡張や市街地モード、ハイウェイモードなどに変更し、照らしてくれる。これが驚異的な明るさなのだ。リアライトも横広の意匠に変更。美しいヒップデザインを叶えている。
インテリアではやはり、12.3インチのコックピットディスプレイと、11.9インチのメディアディスプレイに「おおっ」と声が出る。今回、Sクラスの進化とともにMBUXが2世代に進化した。ディスプレイもそれに倣い、Sクラス同様、指紋認証や声認証システムなど生体認証を採用。予め設定しておいたシート位置やアンビエントライト、空調の温度やミラーなど、“自分仕様”にクルマが自動的に設定を変更する。パーソナライズがより身近に使いやすく進化しているのだ。
さらにこの巨大なディスプレイを生かして、Dセグメント車初の“AR(拡張現実)ナビ”を採用。ナビゲーションを設定すると、右左折などの際、カメラで取りこんだ前方の画像に矢印などを合成し、表示するというものだ。未来感が凄い。
走りの面では、全車電動化となったのがニュースだ。追ってプラグインハイブリッドモデルも追加されるが、まず導入されたのがマイルドハイブリッド。従来モデルでもCクラスに存在したマイルドハイブリッドだが、今回は上位モデルに採用されていたISGというより出力の高いシステムを採用。従来と同じ48Vながら、加速のシャープさ、トルクの差は歴然。乗ってすぐにわかるキリッと切れ味鋭い走り出しは最高にエキサイティング! それまで抱いていたCクラスのイメージが覆されるほどにやんちゃな感じだから嬉しくなる。
組み合わされるのが1.5ℓターボエンジンと9速ATなのだが、このエンジンも新型に進化。マニアックなほどの高効率・軽量・低燃費技術を導入してきた。そうそう、実はターボ自体も新設計。この組み合わせをサラッとお披露目するあたり、〈メルセデス・ベンツ〉らしい王者の威厳を感じてしまう。Cクラスの進化は止まらないのだ。
★DATA 〈メルセデス・ベンツ〉C 200 アヴァンギャルド(ISG搭載モデル)
●全長×全幅×全高:4751×1820×1438mm
●ホイールベース:2865mm
●エンジン:1.5ℓ直列4気筒DOHCターボチャージャー付き
●最高出力:150kW(204PS)/5800~6100rpm
●最大トルク:300Nm(30.6kgm)/1800~4000rpm
●トランスミッション:9速AT
●駆動方式:後輪駆動
●税込み価格:651万円~
●メルセデスコール
TEL:0120-190-610