〈ノルケイン〉のキーパーソンのこだわり満載な1本!
限定モデルのスケルトン時計には日本への愛が詰まっている!?
スイス時計界における新興ブランドながら、目の肥えた時計愛好家の間で着実にファン増やしている〈ノルケイン〉。その審美眼の高さが世界的にも知られる日本における評価も非常に高く、今回はそんな日本市場のためだけに製作された限定モデル“ワイルド ワン スケルトン JP 42MM”を発表。気になる新作を引っ提げて来日した同社副社長のトビアス・カッファーが、そんな限定モデルの魅力、そして期待を抱かずにはいられないブランドの未来像について語ってくれた。
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Tobias Küffer[トビアス・カッファー]
1990年、スイス・ビール/ビエンヌ生まれ 。スイス・ビエンヌで高級時計製造会社を営む一家に生まれ育ち、〈ルイ・エラール〉で時計業界のキャリアをスタート。いくつかのブランドでセールス部門の実績を積んだ後、2021年にスイス・ノルケイン社に参画。ユーザーとのコミュニケーションを大切にしたいという思いから、日本全国の販売店で開催されるトークショーなどに出演するために頻繁に来日。かつては、サッカー選手としてスイス3部リーグでプレーしていた元アスリートでもある。
2018年創業の〈ノルケイン〉が時計愛好家の間で高く評価されている理由は、そのバックボーンの強さと志の高さにある。2020年に発表し、話題を集めたマニュファクチュールキャリバーは、スイスを代表する高性能ムーブメントメーカーのケニッシ社と長期パートナーシップを結で開発したもので、基本設計はケニッシ社、細部はノルケインのエクスクルーシブという作りに。加えて、2022年からは、その経営顧問をスイス時計界の重要人物であるジャン-クロード・ビバーが務めている。今回発売された日本限定モデルの“ワイルド ワン スケルトン JP 42MM”は、そのビバー氏を迎えた新体制下で発表された“ワイルドワン”のスケルトンモデルを、特別仕様に仕上げたものだという。
「まず最初にお伝えしておきたいことは、日本の時計愛好家の皆さんの感性の豊かさに対し、私自身が非常に感銘を受け、リスペクトをしているいうことです。細部やディテールに対するこだわりと高い審美眼は、世界でも類を見ないほど素晴らしいものであると感じています。だからこそ、今回の限定モデルでは、ディテールに強いこだわりを持って開発しています。そのひとつが配色なのですが、この時計、一見するとオールブラックのように見えるかもしれませんが、実は違います。ケースに採用した独自のカーボン複合材“ノルテック”は漆黒ですが、そこに重ねたラバー製ミドルケースはアンスラサイトグレーになっているのです。さらによく見ていただくと、インナーベゼルのアウターリングやラバーストラップもグレーに。黒のワントーンのようにも見えるけど、実は美しいトーンを楽しめる。繊細な感性を持つ日本の皆さんであれば、この陰影の美しさをきっと楽しんでもらえるのではないか。そんな思いを込めたディテールのひとつです」
ラバー製ショックアブソーバーによって優れた耐衝撃構造が実現しており、着用したままゴルフなどのスポーツも楽しめる。スケルトン仕様の機械式自動巻きムーブメントも、この耐衝撃構造に守られている。ケースに採用した独自のカーボン複合素材“ノルテック”は、チタンの約3分の1の軽さを誇る。ケース直径42㎜、自動巻き、ノルテックケース、ラバーストラップ、200m防水。102万3000円(ノルケイン/ノルケイン ジャパン)
限定モデルの場合、既存モデルでは採用されないようなカラフルな配色を採用されがちだが、あえてのダークトーンを前面に押し出したカラーリングにもこだわりがあるようだ。
「日本においては、オンでもオフでも身につけやすい時計が好む方が少なくありません。そうした意味合いにおいても、ダークトーンは魅力を感じていただける配色ではないと思っています。また、一方で〈ノルケイン〉では定番コレクションにカラフルで華やかな配色を採用することが、おそらく他社よりも多いと思います。そうした観点から見ると、ダークトーンの配色は、逆に新鮮なのではないでしょうか。ちなみに今回の限定モデルの配色は日本市場のために考えたものなのですが、その存在を知ってくださった他国の時計愛好家の方から“とてもいい配色なので私の国でも買えないでしょうか”というお問い合わせを多数いただいています。残念ながら、日本でしか購入できないのですが(笑)」
繊細な陰影を楽しめる“ワイルド ワン スケルトン JP 42MM”だが、ダイヤルに散りばめられたターコイズブルーによって〈ノルケイン〉らしさを楽しむことも。ターコイズブルーは、フラッグシップモデルの“ワイルドワン”にも採用されている配色だが、本作ではこれをアワーマーカーにワンポイントのアクセントカラーとして採用。アワーマーカーのインデックスと時分針、秒針、ミニッツマーカーにこの爽やかな配色があることでスポーティさがプラスされ、スケルトンダイヤルの精密さ際立って見える。そんな演出効果も期待できるのもまた、〈ノルケイン〉らしい作り込みといえるだろう。こうした限定モデルや話題作を常に発表し続け、話題に事欠かない〈ノルケイン〉だが、これからも話題が盛りだくさんのようだ。
「まだ詳細は発表できなくて残念なのですが、まず2026年はブランドが創業して以来のイノベーティブな出来事を発表できる年になる予定です。そして、2028年は〈ノルケイン〉が創業10周年を迎える記念すべき年。こちらも詳しくはお伝えできないのですが野心的な活動をお見せできる予定なので、お楽しみに。私たちが作る時計を愛してくださる皆さんのおかげでここまで歩んでこれた〈ノルケイン〉ですが、10年後はもちろん、その先の50年後、100年後も、自分らしさを大切にし、情熱と自信を信じて突き進む人たちのための思いを込めた“My Life, my Way(マイライフ、マイウェイ)”というスタイルを貫き、100年後もチャレンジャーであり続けたい。そんな思いを込めて、時計を作り続けていきたいと思います」
●ノルケイン ジャパン
TEL:03-6864-3876
URL:https://norqain.com/ja-jp/
photo : Takashi Ikemura text : Takumi Endo















































































