時計は着こなしを格上げしてくれる重要なアイテム。上品さやたくましさ、そして個性を際立たせてくれるのだから、実に頼りになる存在。今回、〈オメガ〉から登場したタイムピースは、そんな個性を演出してくれる1本。といっても、風変わりで、エキセントリックなモデルという意味ではない。なんと、45億年以上前に地球へ落下した最古の隕石を素材にしたロマンと歴史と宿した時計なのだ。
同社の看板コレクションのひとつ、コンステレーションに加わったのが最新作コンステレーション メテオライト。持ち前のスタイリッシュなフォルムに調和する“特別な”文字盤がポイント。この盤面にはスライスした隕石(SF映画や、稀にニュース映像などでも目にする、宇宙空間から地球に飛びこんでくる火球状のアレだ)が使われている。希少な天然素材ならではの美しくも特異な紋様が、コンステレーションが長い歳月をかけて磨き上げてきた普遍性と融合。見る人を一瞬で惹きつけてしまうオーラを獲得している。
くだんの隕石・メテオライトは“ムオニオナルスタ隕石”と呼ばれるもの。起源はなんと45億年以上も前。地球上で知られる最古の隕石と言われ、組成のひとつであるニッケルが膨大な年月をかけて結晶化。“ウィドマンシュテッテン構造”と呼ばれる独特の幾何学模様は、当然ながら同一のパターンを呈する箇所はない。つまり文字盤のすべての個体がワン&オンリーとなる。このパターンは地球上では再現できず、まさに宇宙がもたらした素晴らしい芸術品というわけ。これ以上の個性はないと言え、またこれ以上の贅沢もそうそうあるものじゃない。
そんな、時空を超越したロマンが宿る文字盤を引き立てるベゼルは、耐摩耗性に優れ高級感にあふれるセラミック製。コンステレーションの象徴であるクラシカルなローマ数字と“4つの爪”があしらわれている。さらに通称“ハーフムーンデザイン”と呼ばれる、ブレスレットとの境に出現する半円状のハイライトがフェイスの個性に華を添える。
コンステレーションは1952年、高精度の証クロノメーター規格に準拠した同社初の自動巻きモデルとして誕生。その後も世代を重ねながら2000年以降には高精度・高耐久性を実現するコーアクシャル機構を搭載。さらに2020年に発表された現行の第5世代ではコーアクシャル機構を進化。1万5000ガウスの耐磁性能も備えたマスター クロノメーター規格のムーブメントを採用し、一貫して高精度、ひいては実用性の高さを主眼に発展した。コンステレーションというネーミングは“星座”の意味。これは1930〜50年代にかけ同社が欧州の天文台で行われた精度コンクールで数々の賞に輝いたことに由来する。文字盤の6時位置に配された星のマークが、その輝かしい歴史を物語る。
ケース径41㎜、自動巻き、SSケース&ブレス、50m防水。149万6000円(オメガ)
一般的にコンステレーションは〈オメガ〉におけるスポーツウォッチコレクションの双璧、スピードマスターとシーマスターに対峙するドレス系のモデルというイメージが強い。だが、このモデルはそうした素質とともに堅牢なワンピースのコマを組み合わせたブレスレットやロジウムグレーの文字盤とブラックセラミックベゼルの幾分カジュアルな配色、50m防水など、スポーティなキャラクターも併せ持つ。つまり才色兼備のオールラウンダーで、そこにメテオライトの文字盤が絶妙な付加価値を効かせる、という構図だ。
天空の壮大な世界観を想起させるコンステレーション メテオライトは実用品として、ファッションアイテムとして、大人の一生モノにふさわしい1本と言えるだろう。
●こちらの記事もオススメ!
【時計】大人好みの本格志向に唸る〈シチズン〉プロマスターSKY武骨で精悍なパイロットウォッチが都会派カジュアルを格上げする!
●オメガ
TEL:0570-000087