“時間”がテーマの展覧会で貴重な鑑賞体験を!
1847年の創業以来、そのタイムレスで本質的な美への感性と、時代の流れを感知する革新性で稀有のジュエラーとして君臨し続ける〈カルティエ〉。現在、国立新美術館にて「カルティエ、時の結晶」が開催中だ。
- SERIES:
- ハートに火をつけて! vol.109
CARTIER
〈カルティエ〉の展覧会は日本でも過去に3度開催されているが、1970年代以降の現代作品に焦点を当てた展覧会は世界でも初の試みとあり、その注目度は高い。
まず鑑賞者を迎え入れるのは、時を逆行して刻むタワークロック。また、ミステリークロックとプリズムクロックで構成された序章「時の間」を囲むように配置された3つの章から構成される。このように〝時間〞をテーマに構成された展覧会の会場構成を手掛けたのは、新素材研究所の杉本博司と榊田倫之。彼ららしい木や石、ガラスなどの無垢素材や、川島織物セルコンと開発した光を透過するファブリックを用いて、ほかに類を見ないまるで時間を回遊するような空間を生み出すことに成功した。
約300点の展示作品はメゾンの歴史的作品を収蔵する“カルティエコレクション”のほか、通常は公開されることのない個人所蔵の作品も。このかつてない鑑賞体験を是非とも味わいたい。
会場イメージ 序章「 時の間」 新素材研究所
© N.M.R.L. / Hiroshi Sugimoto +Tomoyuki Sakakida
会場の序章にあたる「時の間」は、ミステリークロックやプロズムクロックなど、メゾンの技術と芸術性を象徴する時計で構成され、タイムトリップしたような感覚に
《ネックレス》
カルティエ、2018 年 個人蔵
Vincent Wulveryck © Cartiera
「時の間」と各章の間には様々なトレジャーピースが展示される
《大型の「ポルティコ」ミステリークロック》
カルティエ パリ、1923 年カルティエコレクション
Marian Gérard,Cartier Collection© Cartier
会場の序章にあたる「時の間」は、ミステリークロックやプロズムクロックなど、メゾンの技術と芸術性を象徴する時計で構成され、タイムトリップしたような感覚に
●カルティエ、時の結晶
住所:東京都港区六本木7-22-2 国立新美術館 企画展示室2F
営業時間:~12/16 10:00~18:00(金・土曜~20:00)
休日:火曜日
TEL:03-5777-8600
URL:https://Cartier2019.exhn.jp
雑誌『Safari』12月号 P314掲載
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