話題のローファーを選ぶ前に、
押さえておきたい“当たり前”!
普段はスニーカーって人も、近頃履きはじめているのがローファー。いわゆるスリッポンタイプの革靴がコレだ。一見シンプルなデザインが特徴に思えるが、実は意外に種類があるのをご存知だろうか。しかも、それぞれで印象がガラリと変わるから、うまく使いわけるためにも、その特徴をしっかり把握しておくことをおすすめしたい。
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理由1:脱ぎ履きが楽ちん
理由2:スラックススタイルからデニムまで幅広く似合う
理由3:イマドキはビジネスでもOK
英国王室や貴族の室内靴として生まれたローファー。意味は“怠け者”。そう聞けば、ローファーがカジュアルシューズであることは明らか。しかし、カジュアルに寛容になった昨今のビジネススタイルでは、そのローファーも許容範囲内に。あくまで革靴である以上はスニーカーよりも“きちんと感”があり、つまりリアルなオン・オフ兼用シューズというわけだ。
最もポピュラーなのは、コインローファーだろう。1950年代のアメリカで流行した型で、その後日本でも人気を集め、今では学生靴としてもよく知られる存在に。いわばローファーにおけるベーシックだ。同じくローファーと名がつくものには、そのほかに主にメタル製のビット飾りをあしらったビットローファー、房飾りをあしらったタッセルローファーなどが定番。同じローファーでも、ビットはラグジュアリー、タッセルはアメリカントラッドなど、それぞれで印象が変わるので、うまく使いわけたい。
01
◆ビットローファー◆
[グッチ]
GUCCI
12万4300円(グッチ/グッチ ジャパン クライアントサービス)
ラグジュアリーな顔つきに!
馬具として使われるメタル製のビットを、ローファーにあしらったビットローファー。1953年に〈グッチ〉が発表したのが最初で、シンプルでカジュアルなイメージが強かったローファーを、一転してラグジュアリーな印象に変えた。こちらの1足は、さらに高さを抑えたアッパーによりスタイリッシュな雰囲気を楽しませる。
◆コインローファー◆
[ジェイエムウエストン]
J.M. WESTON
12万6500円(ジェイエムウエストン/ジェイエムウエストン 青山店)
とにかくこれが鉄板!
アイビーリーガーたちが好んで履き、サドル部分にコインを挟む履き方が流行したことから、コインローファーやペニーローファーなどと呼ばれるように。こちらの1足は、1946年に誕生したシグニチャーローファー ♯180。グッドイヤー製法やサイドウォールの立ち上がったラストは、フランス発ながらアメリカ的な雰囲気が漂う。
◆タッセルローファー◆
[オールデン]
ALDEN
13万6400円(オールデン/ラコタ)
実はアメリカ発のデザイン!
タッセル=房飾りをあしらったこちら。1948年に映画俳優からの依頼を受けて生み出されたもので、そのブランドこそがまさにこの〈オールデン〉となる。ローファーの脱ぎ履きやすさとタッセルのエレガントさを両立する、まさにオン・オフ兼用シューズという立ち位置は、合理主義なアメリカ生まれと聞いて納得するところ。
01
◆厚底ローファー◆
[サルヴァトーレ フェラガモ]
SALVATORE FERRAGAMO
12万1000円(サルヴァトーレ フェラガモ/フェラガモ ジャパン)
ローファーの醍醐味!
本来ならカジュアルシューズであるローファーとあって、こんな大胆なデザインも選びどころ。サドル部分にエンボスでロゴを配するも、アッパー自体はバーガンディカラーも相まって、アメリカンな匂いのするコインローファー系。しかし、ソールは幅広かつ分厚く、まるでブーツのような存在感をアピールする。
◆バイカラーローファー◆
[クロケット&ジョーンズ×ビームス F]
CROCKETT&JONES × BEAMS F
9万200円(クロケット&ジョーンズ×ビームス F/ビームスF)
やっぱりこんなバイカラー!
今シーズンのトレンドキーワードでもあるバイカラー。パーツごとに色わけがしやすい作りのローファーとあって、バイカラーを採用した1足もチラホラ。こちらは英国の名門〈クロケット&ジョーンズ〉への別注。コインローファースタイルのリッチモンドをベースに、ネイビーとホワイトのマリンカラーで爽やかに仕上げた。
ビジネスにおいても休日カジュアルにおいても、イマドキな大人の足元選びの最有力候補といって差し支えないローファー。これからの季節は、素足履きすればリゾートシューズにもなってくれる。脱スニーカーを目論んでいる人は、革靴に再び足を慣らすためのリハビリとしても、ローファーを活用すべし。
グッチ ジャパン クライアントサービス
TEL:0120-99-2177
ジェイエムウエストン 青山店
TEL:03-6805-1691
ビームスF
TEL:03-3470-3946
フェラガモ ジャパン
TEL:0120-202-170
ラコタ
TEL:03-3545-3322
photo : Kouki Marueki(BOIL) styling : Takumi Tagawa text : Masafumi Yasuoka