Safari Onlineの人気記事『【まとめ】こんな未来がきっとくる!?SF映画28本!』からA.I.の未来像を描いたSF作品をよりぬき! もっとSF映画を観たいという人は、リンクからアクセスしてみて!
『her/世界でひとつの彼女』
製作年/2013年 製作・監督・脚本/スパイク・ジョーンズ 出演/ホアキン・フェニックス、エイミー・アダムス、スカーレット・ヨハンソン
人間とA.I.が恋したら、こうなる!?
舞台は、そう遠くない未来のロサンゼルス。手紙の代筆ライターをしている男セオドアは、人工知能を備えた最新鋭OSを手に入れてインストール。音声で答えるこのOS、サマンサには人間の感情を理解し、学習する機能が。離婚の痛手を引きずっていたセオドアは“彼女”に心惹かれ、強い絆を感じるようになる。サマンサも、そんな彼の思いに応えるが、彼らのロマンスは予期せぬ方向へと向かっていく。
人間はA.I.と恋に落ちることが可能なのか? そんな疑問に『かいじゅうたちのいるところ』のスパイク・ジョーンズが答えたユーモラスで切ないラブストーリー。多くのプログラマーの人格情報を集積したことで、人間の心理を知るサマンサは恋をすることもできるのだから驚き。それどころが、バーチャルセックスもしてしまうのだから、コンピューターとの恋愛も可能に思えてくる。学習の速度が人とは異なる驚速ぶりなので、同じ速度で人生を歩めないのが問題!?
『チャッピー』
製作年/2015年 原作・監督・脚本/ニール・ブロムカンプ 出演/シャルト・コプリー、デーヴ・パテール、ヒュー・ジャックマン
A.I.も育て方次第で悪人にもなる!?
人工知能を持つロボット警官が導入された近未来の南アフリカ。人工知能の開発者は、このロボットをさらに進化させ、人間の感情を模倣するA.I.を作り出すが、採用は見送られた。諦めきれない開発者は、この人工知能を搭載したロボットを秘密裏に制作。しかし、3人組の窃盗団が、これを盗み去る。3人は、学習能力を持つこのロボットをチャッピーと名付けて育てるが、武装機能を備えたチャッピーは思わぬ混乱を引き起こすことに。
『第9地区』などの近未来映画を放ってきたニール・ブロムガンプ監督が描く、このA.I.は人間のような成長を遂げるのが特徴的。最初は赤子のように無垢で、教えたことは猛スピードで吸収し、グレたりしながら“大人”になっていく。これだけならば人間の代わりとしては理想的な存在だが、元々は警備用に作られたので、戦闘能力は超人級。悪い親に育てられたりしたら、最悪の結果にもなりうるのだ。
『トランセンデンス』
製作年/2014年 製作総指揮/クリストファー・ノーラン 監督/ウォーリー・フィスター 出演/ジョニー・デップ、レベッカ・ホール
工学者の頭脳とA.I.を一体化させるとどうなる!?
主人公ウィルは妻エヴリンとともに、世界を理想的なものとするための人工知能を研究していたが、人工知能の発展を危惧する狂信的なテロ集団の凶弾に倒れる。彼と死別したくないイヴリンは、ウィルの意識をA.I.にアップロード。これにより、人工知能は、とてつもない進化を遂げ、あらゆる情報を取り込み、ついには難病をも治療可能にしてしまう。だが、この人工知能は、またしてもテロの標的に。ウィルの意識を宿したA.I.は、人類に何をもたらすのか?
『TENET テネット』のクリストファー・ノーラン監督が製作、ノーラン作品で撮影監督ウォーリー・フィスターの演出による近未来スリラー。高い理想を持つ工学者の意識が、最先端のA.I.と一体化したとき、何が起こるのかをシミュレートする。地球のために人類は滅ぶべきか? テーマはそんな領域にもおよぶが、面白いのはウィルの意識がA.I.化してもなお妻を愛していること。人工知能となっても、愛ゆえの行動をとるのが面白い。
『エクス・マキナ』
製作年/2015年 監督・脚本/アレックス・ガーランド 出演/アリシア・ヴィキャンデル、ドーナル・グリーソン、オスカー・アイザック
見た目がよいA.I.には、ご注意を!?
検索エンジンの最大手企業で働く若きプログラマー、ケレイブは、ある日、雇い主にして天才的な工学者の人里離れた別荘に招かれる。そこで新たに与えられたのが、A.I.を搭載した新開発の女性型ロボット“エヴァ”が実用可能かどうかを判定する仕事。別荘内でエヴァと接触し、会話を重ねるケレイブは、人間のように話すばかりか、セクシーな肢体を持つエヴァに恋焦がれるようになる。しかし、そこには何者かの驚くべき策略が潜んでいた!
『28日後…』の脚本家として映画ファンにはおなじみの人気作家アレックス・ガーランドが気鋭のスタジオ、A24の製作下で監督デビューを飾ったスリラー。本作のA.I.=エヴァの特色は、あらゆるデータにアクセスできる優秀さもさることながら、ビジュアル的な“色気”を持っていること。オタクなプログラマーを手玉にとるのは容易く、これを利用して“自由”を手に入れようとする。
『ターミネーター:ニューフェイト』
製作年/2019年 製作/ジェームズ・キャメロン 監督/ティム・ミラー 出演/リンダ・ハミルトン、アーノルド・シュワルツェネッガー、マッケンジー・デイビス、ナタリア・レイエス
リアリティあるA.I.の反乱
『T2』でジョン・コナーを守り、溶鉱炉に沈んだターミネーターT-800。しかし、未来から送りこまれた同型がジョンの抹殺に成功する、というショッキングな出来事から幕開け。今度は現代のメキシコシティで、21歳のダニーが最新型ターミネーターREV-9に襲われる。ダニーを守るため未来から強化型兵士のグレースがやって来るのだが……。物語の展開は、シリーズの第1、2作をまとめ、アップデートしたような構成といっていいだろう。復讐心に燃えたサラ・コナーもさすがの貫禄で、とにかく格好がいい。そのサラがダニーの味方に加わることで、守る側も、守られる側も女性が活躍するという、これもまた新鮮で面白いところだ。
注目の最新型ターミネーターREV-9は、触れた相手の外見に変わることができ、なんと2体に分離も可能。さらに、どんなダメージを受けても約30秒で再生するという厄介な能力を持っている。それに対抗する強化型兵士グレースの、性別を超えた力強さには思わず惚れぼれ! さらに、お馴染みのシュワルツェネッガー演じるT-800は、人間らしい哀愁を漂わせるなど渋さ満点。定番の名セリフや彼らしい行動が一風変わった形で登場したり、シリーズファンの心をガッツリと掴むだろう。A.I.(人工知能)が身近になった現在、シリーズのテーマであるA.I.反乱は、よりリアリティをもって迫ってくるはずだ!