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CULTURE カルチャー

2020.12.22

世界中で大ヒット!
ネットフリックス『クイーンズ・ギャンビット』の魅力とは!?

今年10月に配信が始まるやいなや、たちまち注目を集めたネットフリックス ドラマ『クイーンズ・ギャンビット』。わずか1カ月で世界の6200万世帯が視聴するなど、大勢のユーザーを魅了した全7話が、2020年下半期のエンタメ界において大きな存在感を放ったのは間違いない。

 

 
世界中で大ヒット!
ネットフリックス『クイーンズ・ギャンビット』の魅力とは!?
主人公ベス・ハーマンを演じるのは、アニャ・テイラー=ジョイ

1960年代のアメリカから始まる物語は、至ってシンプル。母親を亡くして孤児となった少女エリザベス・ハーモン、通称ベスが、養護施設でチェスの才能を開花させ、やがて世界的なプレイヤーへと成長していくのが主な流れだ。冒頭、世を拗ねた天才少女として描かれるベスは可愛らしく、その姿からは児童文学のいたいけなヒロインの香りすら漂うが、ただし状況は思いのほか厳しい。「気持ちが落ち着くように」と養護施設で与えられた精神安定剤が、薬物やアルコール依存の問題となってベスの人生に暗い影を落としていく。
 

 
世界中で大ヒット!
ネットフリックス『クイーンズ・ギャンビット』の魅力とは!?
幼少期を養護施設で過ごすベス。そこの用務員シャイベルにチェスの才能を見出される

原作小説の著者は、自身もアマチュアのチェスプレイヤーだったウォルター・テヴィス。物語自体はフィクションだが、ベスの人物像には世界チャンピオン、ボビー・フィッシャー(映画『完全なるチェックメイト』でトビー・マグワイアが演じた)の要素が含まれている。とはいえベスは女性で、ボビー・フィッシャーは男性。あるときは性別を超えた知性でライバルを打ち負かし、またあるときは異性としての魅力を仲間に向けて放ちもするベスの活躍は、より痛快ですがすがしく見える。そんなベスのたくましさとしなやかさを絶妙に演じたアニャ・テイラー=ジョイは、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の前日譚を描く新作映画でフュリオサ役を演じる予定。こちらも期待大だ。
 

 
世界中で大ヒット!
ネットフリックス『クイーンズ・ギャンビット』の魅力とは!?
チェス界の新星となったベスに、ベニー・ワッツ(トーマス・サングスター)ら、実力者が次々と戦いを挑んでくる

多くの映画やドラマが未知の世界へと優しく案内する役割を担うように、チェスのルールに疎い者も全く問題はない。全話の監督と脚本を手掛けたスコット・フランクは近年、映画『LOGAN/ローガン』や同じくネットフリックスで配信された「ゴッドレス -神の消えた町-」(こちらも傑作!)で知られるが、両作品に共通するのは西部劇の味わい。ベスとライバルたちの戦いも1対1のガンファイトのようで、問答無用のヒリつきと緊迫感で魅せてくる。酒に溺れ、目の前の敵ばかりか内なる敵とも戦い、破滅と背中合わせに生きながら周りを魅了するベス自身、西部劇のヒーローのようだ。
 

 
世界中で大ヒット!
ネットフリックス『クイーンズ・ギャンビット』の魅力とは!?
栄光を手にするものの、不幸により挫折。そこからの復活劇も見どころ

また、時代を映し出した衣装や美術も、作品世界に欠かせないもの。年齢を重ね、成功し、資産も潤うベスのファッションから遠征先で滞在する高級ホテルのインテリアまで、すべてが目に楽しい。『クイーンズ・ギャンビット』をきっかけに世間ではチェス関連製品の売り上げが急増しているというが、この美しき西部劇ヒーローをはじめとする登場人物たちのファッションやヘアメイク、インテリアに影響を受ける人も多いはずだ。
 

 
世界中で大ヒット!
ネットフリックス『クイーンズ・ギャンビット』の魅力とは!?
ロシアの強豪ボルコフ。圧倒的王者に、ベスはどう立ち向かうのか?

『クイーンズ・ギャンビット』
原作・制作/スコット・フランク、アラン・スコット 出演/アニャ・テイラー=ジョイ、ビル・キャンプ、マリエル・ヘラー、トーマス・サングスター、モーゼス・イングラム 全7話/各話46〜67分 配信/ネットフリックス 

『クイーンズ・ギャンビット』は、ネットフリックスで配信中。
 

 


 

 

 
文=渡邉ひかる text:Hikaru Watanabe
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