日本シリーズよりもアツい!?
熱闘! ベースボール映画5選!
巨人VSソフトバンクが日本一を賭けて熾烈な戦いをしている日本シリーズ。「野球って面白いな〜」と実感している人も多いはず。そこで、その野球熱をさらに高めてくれる映画を5本セレクト! これを観れば、ご贔屓チームの応援にも力が入るはず!
『メジャーリーグ』
製作年/1989年 監督・脚本/デヴィッド・S・ウォード 出演/トム・ベレンジャー、チャーリー・シーン、ウェズリー・スナイプス
ベースボール映画の決定版!
実在の球団、クリーブランド・インディアンスを舞台にしたコメディ作品。弱小球団インディアンスの新オーナーとなったレイチェルは、フランチャイズの拠点をクリーブランドからマイアミへ移そうと画策。コントロールが悪いチンピラ投手や直球しか打てない外野手など、三流プレイヤーばかりを集めて故意にチーム最下位を狙う。けれども、それを知った選手たちは一致団結してリーグ優勝を目指そうと奮闘しだす!
個性豊かなインディアンスのポンコツ選手たちがとにかく楽しい本作。ノーコン投手だったのにメガネをかけた途端に豪腕ピッチャー変身するリッキー(チャーリー・シーン)に、俊足だがフライばっかり打ってしまうウィリー(ウェズリー・スナイプス)。直球はホームランにできるが、変化球はからきしダメなセラノ(デニス・ヘイスバート)と、愛すべきキャラばかり。
ご存知“ワイルドシング”のテーマ曲が流れ、リッキーが登場するシーンは今観ても大興奮するはず! 弱小なインディアンスに対して冷たかったクリーブランドの人たちが、熱狂しファンへと変わる姿にも胸アツ! 老若男女が楽しめるベースボール愛にあふれた傑作。
『ミスター・ベースボール』
製作年/1992年 監督/フレッド・スケピシ 出演/トム・セレック、デニス・ヘイスバート、高倉健
助っ人外人は大変!?
ワールドシリーズでMVPも獲得したこともあるヤンキースのベテラン、ジャック(トム・セレック)。しかし、近年では、成績が低迷。私生活でもトラブルを起こすなどイメージも悪化。ついにはトレードに。しかも行き先は、日本! 中日ドラゴンズに入団したジャックは、文化の違いに戸惑い、衝突を繰り返す。しかし、内山監督(高倉健)と徐々に距離を縮めていき、活躍するように。そしてリーグ優勝をかけたジャイアンツ戦。9回裏、2死満塁の大チャンスで、ジャックに打席が回ってくる。
中日ドラゴンズ全面協力で製作しているため、ユニフォームもドランゴンズ仕様。しかも高倉健扮する内山監督は、ほぼ星野仙一風というこだわりよう。送りバントのサインに怒ったり、フロント陣は“巨人に負けるな”と繰り返すなど、野球とベースボールの違いを描くシーンは興味深い。ナゴヤ球場に10万人以上のエキストラを動員した試合シーンは、臨場感たっぷり。その完成度の高さに、日米の野球ファンも納得するはず。
『ザ・ファン』
製作年/1996年 監督/トニー・スコット 出演/ロバート・デ・ニーロ、ウェズリー・スナイプス、ジョン・レグイザモ
一風変わったベースボール映画!
熱狂的なサンフランシスコ・ジャイアンツファンのギル(ロバート・デ・ニーロ)は、離婚した妻のせいで息子に近づけなくなり、仕事もクビに。野球観戦だけが生きがいとなっていた。ところが、応援しているチームのスラッガー、ボビー(ウェズリー・スナイプス)がスランプに陥ったことを知ったギルは、チームメイトのライバル選手プリモを逆恨み。殺害してしまう。さらに行動はエスカレート。ボビーの息子を誘拐し、“自分のためにホームランを打つこと”を要求する。
デ・ニーロ演じるギルは、前半はメジャーリーグ観戦大好きなオジさん。中盤からは、人気選手への過剰な思い入れから、異常な行動を重ねるストーカーへと豹変する。キレやすく、感情の起伏が激しい性格で、とにかく承認欲求が強い。そんな不気味なファンをデ・ニーロが怪演。クライマックスのデ・ニーロの表情は、トラウマになるほどの恐怖を感じる。
『2番目のキス』
製作年/2005年 監督/ファレリー兄弟 出演/ドリュー・バリモア、ジミー・ファロン、ジャック・ケーラー
ベースボールファンの恋愛物語!
キャリアウーマンのリンジーは、数学教師のベンと付き合うことに。だがベンは7歳から熱狂的な地元のレッドソックスファン。交際は順調に進むかと思われたが、シーズンが開幕すると彼の生活はすべてがベースボール中心。リンジーはチームの応援を最優先するベンとの将来に不安を抱く。
熱狂的なベースボールファンは、試合の結果よりも恋人との会話を大切にできるのか? 仕事大好き人間は、仕事よりもデートを優先できるのか。境遇は違えど、同じような悩みを持つ人は多いはず。本作はベースボール映画と思いきや、共感ポイント満載の大人の恋愛映画だ。とはいえ、ボストンのフェンウェイ・パークで撮影されたシーンも多いので野球熱を刺激されるはず。これを観ると実際に球場へ行きたくなる!
『42 世界を変えた男』
製作年/2013年 監督・脚本/ブライアン・ヘルゲランド 出演/チャドウィック・ヴォーズマン、ハリソン・フォード
メジャーリーグの永久欠番になった男
史上初のアフリカ系アメリカ人メジャーリーガーとなったジャッキー・ロビンソン(チャドウィック・ヴォーズマン)の半生を描いた伝記映画。1947年、ブルックリン・ドジャースのGMだったリッキー(ハリソン・フォード)は、周囲の反対を押し切り、ロビンソンとメジャー契約を結ぶ。誹謗中傷を浴びせられるロビンソンだが、プレーに徹することで、次第に周囲の人々の心を変えていく。
黒人初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンは、俊足巧打のスラッガーで、寡黙な男。そんな彼が壮絶な人種差別と戦いながら自らの道を切り開いていく姿に、ひたすら感動。人間の尊厳に満ちていて、野球好き以外も、魅了されるはず。42とはロビンソンが付けていた背番号で、メジャーリーグ全球団共通の永久欠番となっている。今年、残念ながら病死した主演のチャドウィック・ボーズマンの熱演にも涙が止まらない……。