【映画まとめ】ウィレム・デフォー出演映画8選!
『Safari Online』で配信してきたウィレム・デフォーの出演映画をまとめてご紹介!
『プラトーン』
製作年/1986年 監督・脚本/オリヴァー・ストーン 出演/トム・ベレンジャー、ウィレム・デフォー、チャーリー・シーン、ケヴィン・ディロン、ジョニー・デップ
ベトナム戦争の実態を描いた衝撃作
オリヴァー・ストーン監督の従軍体験を基にした戦争映画。過酷なベトナム戦争の最前線に送られた青年クリス(チャーリー・シーン)とその小隊を描くもので、ウィレム・デフォーは無益な虐殺を嫌う班長エリアス役を熱演。クライマックス、対立する冷酷無比な隊長バーンズ(トム・ベレンジャー)に銃撃されるも逃げ延びようとする場面は映画史に残る名シーンだろう。1987年の第59回アカデミー賞で作品賞のほか4部門を獲得した。
『ミシシッピー・バーニング』
製作年/1988年 監督/アラン・パーカー 出演/ジーン・ハックマン、ウィレム・デフォー
骨太な視点で激動の時代を描く一作!
1964年、ミシシッピー州でアフリカ系の青年と公民権運動家らが行方不明になり、後に射殺体で発見された事件を基にしたサスペンス。これに対処すべくFBIが送り込んだのは、ウィレム・デフォー演じる若手エリートと、ジーン・ハックマン演じるベテラン捜査官だ。片や北部出身の理想に燃える男で、片や南部出身でこの地の社会や人々の心理も知り尽くした男。このなかなか噛み合わないタッグぶりが物語を力強く加速させる。
当時はアフリカ系アメリカ人の権利獲得のため公民権運動が激しさを増していく時代だが、それに対してKKKなどの過激な差別主義者たちは猛烈に反発。舞台の街では保安官までもがその古くからの考えに固執し、秘密を漏らした者には肌の色に関わらず容赦なき制裁が振るわれていく。度重なる暴力、殺人、放火。それに対応してFBIからは更なる大要員が配備され、さながら戦争のごとき“大炎上”へと転じていくさまは壮絶だ。この事件に出口はあるのか。鍵を握るヒロイン役として、若手時代のフランシス・マクドーマンドが好演しているのも見逃せない。
『今そこにある危機』
製作年/1994年 原作/トム・クランシー 監督/フィリップ・ノイス 脚本/ドナルド・スチュワート、スティーヴン・ザイリアン、ジョン・ミリアス 出演/ハリソン・フォード、ウィレム・デフォー、アン・アーチャー、ヨアキム・デ・アルメイダ
ハリソンらしい正義の存在感に唸る!
麻薬撲滅を掲げてきた大統領が、コロンビアの麻薬組織の一掃を指示。だが、その渦中で奔走するCIA情報担当官ジャック・ライアンはやがて、幾多の人間の思惑が絡み合う巨大な陰謀を目の当たりにすることに……。ベストセラー作家トム・クランシーの小説を、シリーズ前作にあたる『パトリオット・ゲーム』も手掛けたフィリップ・ノイス監督が映画化。ハリソン・フォードも『パトリオット・ゲーム』に続き、ジャック・ライアンを演じている。麻薬組織を巡る攻防に政治家たちの謀略が絡み合う緊迫過多な展開の中、インディ・ジョーンズに並ぶハマリ役、ジャック・ライアンと化したハリソン・フォードの“正義の存在感”が光る。
『イングリッシュ・ペイシェント』
製作年/1996年 原作/マイケル・オンダーチェ 監督・脚本/アンソニー・ミンゲラ 出演/レイフ・ファインズ、ジュリエット・ビノシュ、クリスティン・スコット・トーマス、ウィレム・デフォー
許されぬ恋が男の運命を変える!
1944年、イタリアの野戦病院に全身大火傷を負ったパイロットが運び込まれる。身元もわからず“英国人の患者”と名づけられた、この男の看護に、戦争で恋人や友人を亡くした女性ハナが当たった。記憶を少しずつ取り戻した“英国人の患者”アルマシーが語る過去。英国地理学協会の依頼で、アフリカのサハラ砂漠の地図作りに当たっていた彼は偶然、出会った人妻と許されぬ恋に落ちる。それが彼の運命を変えるとも知らずに……。
アカデミー賞で作品賞など9部門を制した、ミステリアスなドラマ。こちらも主人公の過去を解き明かすことで物語が進む。砂漠での運命的な出会い、熱愛、不倫関係の発覚、そして悲劇へ。貴族の出であるアルマシーの運命の物語はドラマチックで、なおかつ反戦のメッセージも込められており、胸を打つ。彼の話を聞き、影響を受けていく看護師ハナにふんしたジュリエット・ビノシュは、みごとにアカデミー助演女優賞を受賞。
『アメリカン・サイコ』
製作年/2000年 監督/メアリー・ハロン 出演/クリスチャン・ベール、ウィレム・デフォー、ジャレッド・レト
マウンティングしてくる奴に注意を!
主人公パトリックは裕福な家庭に生まれ育ち、エリート街道を歩んで投資会社の副社長に上りつめた27歳の青年。ナルシスティックなまでに肉体をケアし、完璧でないことは許せないタチだ。
そんな彼の前に、より完璧に近い青年が現われたことから運命の歯車が狂いだす。嫉妬に駆られ、イラ立ちに突き動かされて、道で偶然出会ったホームレスを撲殺する。以来、殺人衝動は止まることを知らず、彼の周囲には次々と死体が転がっていく。
全米でベストセラーとなった小説を、演技派クリスチャン・ベールの主演で映像化。主人公パトリックのアイデンティティは、自分が誰よりも優れていると思うことにあり、ステイタスを追求し続け、他人を見下しては悦に入っている。
それだけなら、ただのイヤなヤツだが、優生思想も手伝って殺人の欲求が加速。他人の命を奪ってでも、優位に立っていたい。ある意味、究極のマウンティングといえるサイコパス。周囲には絶対いてほしくないタイプだ。
『アクアマン』
製作年/2018年 製作総指揮/ザック・スナイダー 監督/ジェームズ・ワン 出演/ジェイソン・モモア、アンバー・ハード、ウィレム・デフォー、パトリック・ウィルソン、ドルフ・ラングレン、ニコール・キッドマン
海洋バトルアクションならコレ!
未知のテクノロジーと巨大モンスター軍で、地上の征服を狙う海底アトランティス帝国。それを止められるのは、ただ1人。アトランティス帝国の王族の血を引く男、アクアマンだった。人間の男とアトランティスの元女王の禁断の恋の果てに生まれたアクアマンことアーサー・カリーは、やがて地球の運命を握る戦いに身を投じていくことに。それは、地上に生きてきたアーサーが、海底のヒーローである自分と向き合うプロセスでもあった。
生い立ちから現在まで、アクアマンの物語がたっぷりと語られている。大雑把? いえいえ大らかともいうその性格は豪快で、深刻な状況もユーモアで乗り切るのがアクアマンの持ち味。そのノリはアクションシーンにもいえることで、お魚もびっくりの海中バトルは目まぐるしくダイナミック。それもそのはず、『ワイルド・スピードSKY MISSION』のジェームズ・ワン監督が腕を振っているのだから。これでもかといわんばかりのド派手アクションを披露してくれる。
『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』
製作年/2017年 製作・監督・脚本/ショーン・ベイカー 出演/ウィレム・デフォー、ブルックリン・キンバリー・プリンス、ブリア・ビネイト、バレリア・コット
フロリダの現実を突きつける!
フロリダのディズニー・ワールドがすぐそばにある安モーテルで、定職のない母親と一緒にその日暮らしの生活を送る6歳のムーニー(ブルックリン・プリンス)。厳しい現実の中で生きるムーニーだったが、幼い彼女の目には見るものすべてがキラキラと輝き、貧困と背中合わせの毎日も彼女にとっては大冒険のようで……。
母娘を温かく見守るモーテルの管理人役ウィレム・デフォーがアカデミー助演男優賞候補になるなど、高い評価を受けたヒューマンドラマ。マジカルなムード漂うフロリダの暗い側面を、明るくカラフルなタッチで描き出しているのがポイント。温かく和やかな空気に飲まれながら、やがて痛切なメッセージが見えてくる。
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
製作年/2021年 製作/ケヴィン・ファイギ 監督:ジョン・ワッツ 脚本/クリス・マッケナ 出演/トム・ホランド、ゼンデイヤ、ベネディクト・カンバーバッチ、ジョン・ファヴロー、ジェイコブ・バタロン、マリサ・トメイ、アルフレッド・モリーナ、ウィレム・デフォー、ジェイミー・フォックス
3部作の完結編!
前作のラストで、スパイダーマンの正体がピーターであることが全世界に明かされ、その暴露のきっかけを作った相手、ミステリオをスパイダーマンが殺害したことで、ピーターは世間からバッシングを受ける。そこで現れたのが、アベンジャーズで共に戦ったドクター・ストレンジ。“忘却の魔法”で人々の記憶を消そうと、マルチバース(今の世界とは別の複数の世界)の扉が開いたところ、スパイダーマンのかつての敵=ヴィランが次々と目の前に現れる。これが今回の物語の発端だが、はっきり言おう。この先は一切、情報をシャットアウトして映画館へ行った方がいい。そして観た人は、これから観る人の楽しみを奪わないよう、口を閉ざしたくなるはずだ。本作のサプライズと衝撃、感動は並の作品の比ではない!