過激なガンアクションに気分爽快!『ガンズ・アキンボ』
さえない日常を送る主人公が、突然思いもよらぬパワーを身につけ、ヒーローとして戦おうとする……。これはアクション映画によくあるパターン。そうした基本をなぞりつつ、斬新すぎる設定で驚かせ、しかも笑いの要素と共感度もハイレベル。これが『ガンズ・アキンボ』だ。
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『ガンズ・アキンボ』
胸アツなポイントは?
“アクションゲームをクリアしていく感覚で楽しめる”
“斬新な設定”とは、主人公の両手に拳銃がボルトで固定されてしまうという点。ゲーム会社のプログラマーであるマイルズが、日常のストレス解消のために、闇サイトの生配信ゲームに過剰なコメントを連投。危うい組織に居場所を特定された彼は、そのゲーム“スキズム”のプレイヤーにされてしまう。
両手の拳銃を駆使し、マイルズは無敵の相手との殺し合いのゲームを強いられるのだが、もちろん銃の操作は初心者。しかも手から銃を外せないので、着替えやトイレ、スマホの操作もままならない。うっかり動いたら、銃を暴発させてしまう。マイルズの奮戦に、きわどいギャグも盛りこまれて、ひたすら笑える!
そんなシチュエーションから、B級映画のノリも予感もさせる本作だが、アクションシーンは意外なほど本格的。映像的にも観やすく演出されているので、マイルズの戦いっぷりに素直に没入できる。
マイルズ役のダニエル・ラドクリフも、下着姿で街を走るなど情けない姿を名演しつつ、要所の銃撃や肉弾戦はダイナミック。ハリー・ポッター役で培った経験も存分に生かされているのかも!?
ライバルの殺し屋役が、あの『マトリックス』のエージェント・スミス、ヒューゴ・ウィーヴィングの娘、サマラというのも映画ファンには感慨深い。物語が進むにつれ、マイルズの思わぬ奮戦に、ネット民たちのテンションも急上昇。残された時間と銃弾の数もカウントダウンされる戦いを、ゲーム感覚で楽しめるのも本作の魅力だ。
『ガンズ・アキンボ』
監督・脚本/ジェイソン・レイ・ハウデン 出演/ダニエル・ラドクリフ、サマラ・ウィービング、ナターシャ・リュー・ボルディッゾ 配給/ポニーキャニオン
2019年/イギリス・ドイツ・ニュージーランド/上映時間98分
2021年2月26日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー