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CULTURE カルチャー

2018.10.20


『ザ・アウトロー』『デス・ウィッシュ』

ジェラルド・バトラーが武骨な刑事を演じる『ザ・アウトロー』と、ブルース・ウィリスが復讐の処刑人となる『デス・ウィッシュ』。男たちが死闘を繰り広げる2本をピックアップ!

セレブで選ぶ編
『ザ・アウトロー』

ムネアツなポイントは?
野性味あるジェラルド・バトラーが観られる
製作会社を設立したことで気に入った役を演じられるように
本作の役どころは粗野な特捜班リーダー!
過激な銃撃戦と捻りの効いたラストがいい!

‘04年『オペラ座の怪人』でブレイクした、ジェラルド・バトラー。筋骨隆々の肉体を武器に豪快なアクション作品に出演したかと思えば、’07年『P.S.アイラブユー』などのロマンティックコメディにも挑戦。世の女性のハートをガッチリと掴んでみせた。しかしながら、本作ではそのガッチリと掴んだ女性たちからソッポを向かれるに違いないほど野性味ある役柄を演じているのだ!
 


製作会社を立ち上げ、作りたい映画を作るように

ジェラルドは、’08年に自身の製作会社Gベースを設立。プロデュースも担当するようになる。これにより、自ら作りたい映画を製作し、気に入った役を演じられる状況となったわけだ。そこで作られた『エンド・オブ・ホワイト』はシリーズ化になるほどのヒット。製作と主演を兼ねたジェラルドは自信を深めたに違いない。
 

 

演じる役はとっても武骨な刑事!

で、本作も製作と主演を兼任。つまりは、それだけジェラルドの思い入れが強い作品ということ。演じる役はLA郡保安局重犯罪特捜班のリーダー、ニック。この男、実に武骨! 犯人逮捕のためならなんでもやるタイプで、空気なんか全く読まない。まさに、“粗野であっても卑ではない”といったキャラなのだ。女性には絶対嫌われるだろうが、部下にとっては頼れる大将。こんな役をジェラルドが演じたいと思っていたなんて! 最高じゃないか!
 


過激な銃撃戦とヒネリの効いたラストがいい!

さて、物語は、特捜班と絶対に捕まらないギャング団との熾烈な攻防戦が描かれるクライム・アクション。『ヒート』を彷彿とさせる銃撃戦など、男っぽい匂いが全編にわたりプンプン匂う骨太作品。命を賭けた男たちのぶつかり合いが見どころなのだが、ギャング団側のエピソードではクライマックスに向けた伏線が張られるなど、ヒネリの効いた仕掛けも。本作は、彼女とデートというより男友達と連れ立って鑑賞し、観終わった後はハイタッチして痛快な気分を分かち合う、そんな男の世界を満喫できる作品だ。
 

 



『ザ・アウトロー』
製作総指揮・監督・脚本/クリスチャン・グーデガスト 製作・出演/ジェラルド・バトラー 出演/パブロ・シュレイバー、オシェア・ジャクソン・Jr、カーティス・“50セント”・ジャクソン 配給/プレシディオ
2017年/アメリカ/上映時間140分

10月20日(土)より新宿バルト9ほか全国ロードショー
©Motion Picture Artwork©2017 STX FINANCING, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
 


物語で選ぶ編
『デス・ウィッシュ』

ムネアツなポイントは?
妻と娘が襲われ復讐を誓う
ブルースが徐々に必殺処刑人に変身!
過去に『狼よさらば』で映画化されている
バイオレンス描写に衝撃を受けるはず!

『ダイ・ハード』シリーズや『アルマゲドン』、『パルプ・フィクション』など、その代表作はすでに過去のものになったブルース・ウィリス。だが、実はこのところ“第2のピーク”ともいえる活躍が続いている。新作『デス・ウィッシュ』は、そんなウィリスの勢いを感じさせる1作だ。
 


妻と娘が襲われ、自らの復讐を誓う

ウィリスが演じる主人公のポール・カージーは、シカゴの病院で救急患者を専門に担当する外科医。ときには事件の加害者も、あのブラックジャックのような天才的手術テクニックによって命を助ける“仕事人”。そんなポールの自宅に強盗が侵入し、妻が殺害され、娘も襲われて昏睡状態になってしまう。警察の捜査も進む中、怒りを抑えられないポールは、犯人を探して自ら復讐を遂げようとするのだった。
 

 

ブルースが徐々に必殺処刑人に変身!

もともと戦闘能力など備わっていない外科医が、怒りと正義に葛藤しながらも、徐々に“必殺処刑人”と化していく。その展開は、ブルース・ウィリスが演じることで意外なほど説得力満点。偶然、夜の街で出くわした無関係な強盗を、たまたまのノリで倒してしまい、その動画がYouTubeにアップされるなど、ポールが自身の才能に気づく過程も意外なほどリアリティがある。まさにウィリスのオーラがなせる技だろう。
 

 

過去に『狼よさらば』で映画化されている

原作は1972年に発刊され、1974年にチャールズ・ブロンソン主演で『狼よさらば』として映画化されている。同作の主人公は会計士で、シリーズ5本も製作された。一般市民の復讐心が処刑人への運命をたどる基本設定は同じだが、今回の『デス・ウィッシュ』は現代のモラルも密かに訴えかけてくる。ポールが銃砲店を訪れるシーンで、女性店員のあまりに絶妙なセールストークを聞くと「アメリカではこんな気軽に銃を買いたくなるのか!」と怖くなったりも……。
 


バイオレンス描写に衝撃!

監督はイーライ・ロス。このコラムで先週紹介した『ルイスと不思議の時計』と同じ監督なのだが、イーライ・ロスの真骨頂でもあるバイオレンスが今作では炸裂する。処刑人が外科医ということで、“殺さずにギリギリまで最大の苦痛を感じさせる”といった目を覆うような衝撃描写も出てくるのだ。こうしたシーンでの“ドS全開”なブルース・ウィリスも、これまたハマりまくり。アクションスターの新たな方向性として拍手を贈りたくなる快心の1作でもある。
 

 



『デス・ウィッシュ』
監督/イーライ・ロス 脚本/ジョー・カーナハン 出演/ブルース・ウィリス、ヴェンセント・ドノフリオ、エリザベス・シュー 配給/ショウゲート
2018年/アメリカ/上映時間107分

10月19日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
©2018 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved.

 
文=斉藤博昭(『デス・ウィッシュ』) text:Hiroaki Saito
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